アルウィリ
あるうぃり
概要
漫画『憂国のモリアーティ』に登場するアルバート・ジェームズ・モリアーティ×ウィリアム・ジェームズ・モリアーティのBLカップリング。更なる略称はAW。
本作の主役であるモリアーティは貴族の三兄弟。長男のアルバート、次男のウィリアムと三男のルイス。しかしアルバートと二人の弟には血縁関係がない。アルバートが13歳の時、孤児院で出会ったウィリアムとルイスを養子としてモリアーティ家に迎え入れ、ジェームズ・モリアーティの名を与えた。
アルバートとウィリアムは共犯関係であり、モリアーティ陣営の中心となる人物。二人の主な役割分担はウィリアムが計画を立案し、アルバートが実行にあたり必要なものを用意する。二人はお互いを強く信頼し、敬愛していた。二人の助け合いがモリアーティ計画を成功に導いた。
そもそも本物のモリアーティはアルバートだけで、彼がいなければウィリアムもモリアーティになる事もなかった。二人の出会いは運命だと公式のあらすじにも記載があった。
注意
この記事は原作の流れを中心に記載していますが、Twitterで見かけた感想や主観も含まれます。
あくまで非公式カップリングであるので注意。
人物
アルバート.ジェームズ.モリアーティ
年齢:27歳→30歳
身長:188cm
イメージカラー:緑色
ウィリアム.ジェームズ.モリアーティ
年齢:24歳→27歳
身長:185cm
イメージカラー:緋色
(年齢と身長はジャンプフェスタでの質問コーナーより)
アルバートを見つめる時、ウィリアムは少し見上げる、素敵な構図です。
年齢差がある為、幼少期の頃は身長差が更に大きいのが萌えポイントです。
そしてお互いの成長を見てきた点も大変素晴らしいです。
イメージカラーの緑色と緋色は補色で、並べると素敵な絵になります。
呼び名
アルバート:ウィリアム、ウィル
ウィリアムを愛称で呼ぶ事が多く、その親密さを表す。
ウィリアム:アルバート兄さん、兄さん
ウィリアムは敬称でアルバートを呼ぶ。彼に対する敬愛の気持ちを表す。
言葉遣い
ウィリアムは計画の中心で支配者の立場にあり、たとえ年上のモランにもタメ口を使っている。しかし幼少期から世話になっていたジャック先生やアルバートに対しては丁寧語を使う。それは彼達を敬愛している表現だと思われる。
経歴
運命の出会い(本誌1、62、63、64話ネタバレ)
アルバートは貴族でありながら、不平等のこの国に違和感を覚えた。自分の手の届く所から変えていきたいが、知恵不足がゆえに逆効果を生み出した。自害も考えたが、その勇気もないと嘆いていた。そんな時にアルバートはウィリアムと出会った。
聡明な頭脳を持つウィリアムに惹かれたアルバートはいつも彼を注目して見つめていた。そして彼は目撃した、ウィリアムは悪い貴族をやっつける志がある事を。この世界に自分と同じ魂を持つ人間がいると感動した。アルバートは彼がほしいと思った。眩しい彼にアルバートは身も心も灼かれてしまった。彼なら自分を救えるし、美しい世界を見せてくれると信じて、彼をうちに招いて、自分の権力、地位、財産、命もあげると誓った。これはまさにプロポーズと思われる。
一方、ウィリアムはアルバートと出会うずっと前から計画を胸に秘めていた。アルバートの依頼がなくとも、いずれ実行するつもりだった。けどアルバートは誓ってくれた。自分のすべてを懸けて共に大罪を背負う覚悟を見せてくれた。赤の他人がそこまでしてくれるなど思いもしなかった、その時にウィリアムは運命を感じた、アルバートが自分の運命の人だと。
アルバートが持つ力とウィリアムが持つ知恵を合わせてこそ計画を遂行できるし、世界を変えることができた。まさにお互いの不足を補う運命の伴侶である。
養子になってからの一年~第1回炎上(本誌1、63、64話ネタバレ)
アルバートの真の家族である父親、母親と実弟(本物のウィリアム)は悪い貴族で、養子の二人を軽蔑した。使用人達も同様に二人を貶めた。アルバートが庇うにも関わらず、二人はいじめられていた。
アルバートはいずれ家族を皆殺しするつもりだったが、いざ実行しようとすると逡巡してしまった。一線を越える勇気がなかった。一方、彼の願いを察したウィリアムは策を練って下準備をして、全てをお膳立てしてアルバートを待っていた。いわゆる、夫のために全てをお膳立てする良妻。
一年の間に、二人の親密度はグッと上がった。ウィリアムがアルバートの事を兄さんと呼ぶようになったり(屋敷外に限る)、アルバートがウィリアムに自分のお下がりをあげたり、一緒に外出したりした。
アルバートは弟二人を美しい白鳥にたとえた、そして自分を二人を守るべき鷹にならなければと暗示した。けどまた決意を固めずにいた。そして事件が起きた。実弟の仕込みにより母親はウィリアムを鞭打ちした。アルバートは傷ついたウィリアムを見て心がひどく傷んだ。早く家族を殺して、白鳥達を守らねばと思った。
しかしアルバートは怖かった。この依頼が終われば、血の繋がらない自分とウィリアムの繋がりがなくなってしまう、つまり彼を失ってしまうと。切羽詰まったアルバートはウィリアムに「勇気」をも求めて、罪の繋がりを作ってまで彼の傍にいたかった。ウィリアムの方はアルバートの依頼こそが心の支えだって事と既に心の繋がりができた事に気づかずに…
そして二人は初めての共同作業を行った。実弟の喉を貫き、母の首を締めて、モリアーティ家の屋敷に火を放って皆殺しにした。それを機に、ウィリアムは実弟と入れ替わった。火事現場から出てきた三兄弟が名前を聞かされた時、アルバートは楽しそうに二人をジェームズ.モリアーティとして(妻と義理の弟として)紹介した。
第1回炎上からの13年(本誌1、2、33、63、66話ネタバレ)
三兄弟が身を寄せた屋敷の執事のジャック先生の発言によると、ウィリアムはよく笑っていた。そして、三兄弟が通ったイートン校の関係者の証言によると、三兄弟は親密に過ごしていた。ウィリアムに罪を犯させた代わりに、アルバートは13年間それ以上の愛を注いだことの何よりの証拠だ。
誓い通り、ウィリアムが欲しいものなら何でも与えてあげた。計画に必要なものを集めるために自分は軍人になった。ウィリアムには趣味の数学の研究をつづけさせ、教授になるのを応援した。会える時間が減るのにダラムに別邸を購入してまで、ウィリアムを支持した。アルバート曰く「物事は全て、在るべき姿である事が最も美しい。」数学教授がウィリアムの在るべき姿だと信じたアルバートは計画を実行する前のせめての間だけウィリアムに楽しく生きてほしかったと思われる。
伯爵子弟誘拐事件(本誌4話ネタバレ)
ある日、軍にいるアルバートは女王陛下直属秘密の特務機関の噂を耳にした。それを手に入れれば計画にとっての大きな一歩になる。ダラムにいるウィリアムに手紙を出して計画を立ててもらった。アルバートの依頼が来たことにウィリアムは喜んだ。アルバートの力になれることに喜びを感じたのだろう。
ウィリアムは自らアヘン製造組織に誘拐させて、そこを粛清するきっかけを作った。アルバートなら必ずピンチに陥った自分を助けてくれると、彼に絶対的な信頼があったと思われる。
一方、ウィリアムを助けるために軍隊を回すアルバートは同僚の前に愛する弟を助けると明言した。同僚達はその言葉を自然に受け入れたことから見て、アルバートは普段から自分と弟達の親密さをアピールしていたと思われる。
計画が成功し、特務機関MI6を手に入れた。誘拐されたばっかりにも関わらず、ウィリアムはアルバートを迎えに行った。きっと一刻も早くアルバートに会いたいのだろう。
モリアーティ計画始動(本誌5話ネタバレ)
ウィリアムは語った、「アルバート兄さんから貰った新しい人生」、「肝心な実働部隊はアルバート兄さんのお陰で手に入れる事ができた」。アルバートはウィリアムにとって重要な存在だってことが分かる。
そしてウィリアムが語ったモリアーティ計画の詳細にアルバートだけは驚いてなかった。ウィリアムの考えを瞬時に理解できたのでしょう。同じ魂を持つ人間だけあって、彼達の思考回路も似ていたのだろう。
大英帝国の醜聞(本誌17話ネタバレ)
アルバートは語った、「ようやく私がウィリアムの役に立てる時が来たかもしれん」。アルバートはそういう人だ、ウィリアムに全てを捧げて尽くしてもまた何もしてないと思ってる、まさにスパダリ。いえ、それ以上の何かだろう、変態と言われても全く違和感がない。(OVA先行上映イベントでの佐藤氏の発言より)
21話の扉絵はウィリアムがアルバートにお茶を運ぶシーン、二人も楽しそう。そして21話の最後のページは二人が馬車に乗るシーン、その姿はまるで夫に相伴う妻。
そしてマイクロフトに最後の交渉をする時、あっさりと見抜かれた、アルバートの背後には優秀な相談役(賢妻)がいることを...
モリアーティ家の休日(お茶会)(本誌32話ネタバレ)
アルバートは明言した、ウィリアムを不埒な輩から遠ざけたいと。
そしてお茶会が終わって、二人とも早々に自室に戻った。疲れたお互いを労わってたのじゃないかと思われる。
ロンドンの証人(本誌33、34、63話ネタバレ)
ボンドに裁判の詳細を話した後、ルイスがアルバートは然るべき貴族だと讃えた。それに対してウィリアムは笑っていた、彼も賛同しているだろう。
そしてアルバートは裁判の事でウィリアムに目を付けたんじゃないかと疑った。アルバートは忘れたフリをした。アルバートの下手な嘘にウィリアムは頬を染めて微笑んだ。二人とも当時のことを話してなかった、それは恥ずかしいだろうな、なんせ運命の人との出会いの話だから。
後に63話で判明したが、二人の出会いは本当に偶然で(偶然は必然的な)、裁判が二人を結びつけたきっかけだった。
最後の事件~第2回炎上(本誌53、63話ネタバレ)
ウィリアムを失いたくないのに、アルバートは黙々とウィリアムを送り出した。罪悪感で苦しんできたウィリアムを自由にしてあげたいのだろう。アルバートは再び自分の無能さを呪った。自分こそがウィリアムを苦しんだ悪魔だと自責した。
アルバートは再びモリアーティの屋敷を燃やした。そんな中、アルバートは三兄弟の写真を手に取った。自分への怒りで写真立てのガラスを親指の握力だけで割らせた。それとは対照的に、写真のウィリアムを優しく撫でた。そしてつぶやいた「...お前一人に罪を背負わせたりなどしない ──必ず 私は生きて この身を焼かれよう──」と。
アルバートはウィリアムの望みなら何でも叶えてあげたかった。本当はウィリアムと一緒に最後を迎えたかったのだろう。けれど、ウィリアムの願いと自責の念でアルバイトは生きつづけて贖罪をすることを選んだ。そんな選択肢、深い愛情がなければ到底できないと思います。
第2回炎上からの3年~再会(本誌56、62、63、64話ネタバレ)
贖罪するためにアルバートは自身の幽閉を望んだ。アルバートはおそらく毎日午前零時から五時まで五時間も懺悔した。アルバートは月を見上げてウ.ィ.リ.ア.ムとつぶやいたから見て、懺悔の対象は主にウィリアムだった。つまりアルバートは毎日五時間も亡くなったウィリアムのことを思って懺悔した。やばいです。愛が深いです。愛がとっても深いです。
アルバートは例えた、自分は知恵の実が欲しかった、けど食べる勇気がなかった。それでまずはウィリアムに知恵の実を食べさせて、自分は知恵と勇気も手に入れた。アルバートは自分とウィリアムを禁断の果実を食べたアダムとイブに例えたことはともかく、ウィリアムに食べさせたことで自分は両方を手に入れたのはつまり、そういうことです。
心優しいウィリアムは分け隔てなく困った人を助けてきた。自分もその一人にすぎないとアルバートは思い込んだ。そこで彼のメシアが現れた。
ウィリアムはロンドンに帰ってきて真っ先にアルバートに会いに行った。
おそらくアルバートの懺悔内容を聞いたウィリアムはすぐアルバートの誤解を解かそうとした。アルバートの手を包み、彼はずっと心の支えだったことと彼と兄弟になれた事こそが誇りだと告げた。
ウィリアムの「人は弱い、一人では生きていけない...」に対して、アルバートは「人は...不完全が故に愛を求め合う...」と答えた。つまり、そういうことです。
そしてウィリアムは誓った「この身この命尽きるまで罪を償っていく」と。それに対して、アルバートは「煉獄の焔で燃え尽き果てるまで この命贖罪の為に捧げよう」と答えた。「共に参りましょう」とウィリアムは承諾した。二人は魂が燃え尽きるまで共に贖罪していくと誓い合った。ちなみに全過程に二人はずっと手を繋いでいる。
これで終わりではない、誓い合った後、ウィリアムはアルバートの胸に飛び込んだ。そうです、ウィリアムはアルバートの胸に飛び込んだんです。ごく自然に。そしてアルバートは優しく受け止めて、31話ぶりに「ウィル」と呼んだ(前にそう呼んだのは33話)。
つまり、そういうことです。
特典イラストの真髄
2巻アニメイト特典複製ミニ色紙:お揃いの服装の三兄弟。アルバートの左手は何とウィリアムの腰に回している!二人は普段からスキンシップをとっていて、距離が近いと思われる。
5巻とらのあな特典描き下ろしイラストカード:ソファに座って読書してる三兄弟。どうしてこの状態になったのかは謎ですが、床に座ってるルイスに対し、アルバートとウィリアムはソファで一緒に座ってる。かなりの至近距離で、親しみのない人達にはありえない座り方だと思われる。
8巻アニメイト特典描き下ろしイラストカード:アルバートにネクタイを結ぶウィリアム。相手を束縛したいとかはともかく、ネクタイを結んであげるのは愛情表現だと思われる。
アニメの変更点
アルウィリシーンはアニメより本誌の方が多い、下記のまとめを参考してください
[[外部リンク>
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