※この記事には単行本未収録のネタバレを含みます。
「殺す気でやらないと死んでから後悔するよ」
概要
東京第1コロニーで活動している死滅回游の泳者(プレイヤー)。
新宿のとあるマンションを拠点とし、仲間(?)である麗美が誘い込んだ他泳者を狩っている。
所持得点は41点。
人物
初登場時はマンションの一室にパンツ一丁で左腕に不退転の文字を刻んだ奇抜な姿で登場。
羂索や天元の事を知っており、簡易領域の原型となる技を使用する為受肉した過去の呪術師であると思われる。
後述の戦闘服のインパクトに騙されそうになるが、実際は怜悧で底知れない男。伏黒を誘い込んだ後その実力を見抜き仲間に勧誘、更に死滅回游の『永続』に関する法則(ルール)に関して具体的な根拠から羂索の本命ではない事を見抜き、各コロニーに最低一人他と隔絶した実力の呪術師を配置して早期に「爆弾」を投下すると確信して手駒と得点をかき集めていた。
おしゃべりでしたたかな噓つき。嘘で相手を翻弄するという呪術師らしい性格をしている。
ちなみに麗美はただの囮役で用済みになれば殺して点にするつもりだった(伏黒に指摘されると片言で否定していた)。
術式
再契象
伏黒は「レシートの内容を具現化する術式」と予想していたが、本人曰く「表現が難しいが『契約の再現』」。
レシートから包丁やガソリンを出して攻撃したり、ドローンを使って追跡、原付で移動、また五つ星ホテルの二泊三日(オイルトリートメント付)の領収書で「温泉に浸かってゆっくり体をほぐし、2日間体を休めた状態にする」という回復の手段もあり、レシートや契約書さえあれば非常に万能である。
再現したものは式神に近く、簡単な命令で動かすことができるが、命令を実行するとすぐ消えてしまう。逆に命令を与えなければ長時間持続し、後で命令を与えると言う使い方も出来る。
様々な契約を再現する事による手数の多さを活かすためか、戦闘時には大量のレシートで作った簑をパンツ一丁の上から羽織る変態スタイルとなる。
弱点としては、発動に「契約書を呪力で焼き切る」必要がある為に使い回しはできない事と、濡れるなどして焼けない状態の契約書は使用出来ない事が挙げられる。更に当然ながら他の手段で契約書が破壊されてしまえば使用不可能になる為、水や単純な火などにも弱いと言える。
ただし、発動条件が「呪力で焼き切る」なので、呪力によって発生した火であれば弱点にはならない他、あくまでレシートが使えなくなるのが問題なので、少量の水や火であれば特に問題はない。
彌虚葛籠(いやこつづら)
シン・陰流の「簡易領域」の原型である技。
簡易領域同様に領域を中和して必中効果を無効化可能。
しかし他の簡易領域にも言える事であるがあくまでも必中効果に対してであり、術式そのものを中和・無効化する効果はない。
その為に、未完成であるが故にそもそも必中効果が付与されてない伏黒の「嵌合暗翳庭」に対して発動した際には、虚を突かれ大ダメージを負うハメになった。
余談
あまりにもインパクトが強すぎるビジュアルと典型的な小悪党と思われた言動から、読者から「虎杖と日車の戦いが終わって伏黒視点に移ったら戦闘描写省略されて死んでそう」等ネタキャラorかませキャラと思われていた。
しかし実際はしたたかで侮れない人物であり、伏黒との戦いでも術式の特徴と弱点を即座に見抜き対応する高い洞察力と対応力を発揮するなど、見た目の印象と読者の予想をいい意味で裏切る強豪キャラであったといえる。