三足蛙
みつあしのかえる
織田信長が愛用したと伝わる香炉。
概要
その名の通り3本足のカエルをかたどった香炉(銅製)。ふたにはサルのような動物をかたどったつまみがある他、立派なまゆ毛とちょっと困ったようなおとぼけ顔が特徴だ。
元は中国から伝来したアンティークで、あの織田信長も愛用したという由緒ある一品。
松永久秀や豊臣秀吉、織田有楽斎に古田織部と茶の湯(茶道)を嗜んだ武将は多かったが、信長もまた茶器の名品を集めたり茶会を開いたり(実際本能寺の変前日にも開催していた)と結構凝っていたようなので、ヘンテコな見た目ながらもかなりの名品ということになるのだろう。
そんな三足蛙だが、1582年6月2日早朝、つまり「本能寺の変」に際しては明智軍が攻めてくる事をいち早く察知、鳴き出して異変を知らせたという伝説が残っている。三足蛙はいつまで経っても鳴きやまないので、蜀江錦(しょっこうにしき。中国・四川省で作られた赤染め布)でくるんでやっと大人しくさせたとか。
なお本能寺が焼け落ちてもこいつは無事に残り、現在は本能寺美術館が所蔵している。
本能寺美術館の公式グッズはもちろん、ガシャポンなど様々な形でグッズ化されている。