ブロック紙
ぶろっくし
ブロック紙)とは、販売地域が複数の都府県にまたがる地方紙の事。
概要
太平洋戦争時の統制経済体制において、全国を販売地域とした「全国紙」(現在の全国紙五紙と同一)、単一の都府県のみを販売地域とした「県紙」と共に、複数の都府県での販売が認められ地方紙として東京新聞(現在の中日新聞関東版、題号は継続)、中部日本新聞(現在の中日新聞)、大阪新聞(現在の産経新聞)、西日本新聞の4紙が「ブロック紙」と称した。
戦後、県紙の中から前述の4紙と同程度の発行部数や社会的影響力を持つものが「ブロック紙」を自称又は他称されるようになった。
戦前からのブロック紙も、東京新聞は1963年に中日新聞社の傘下に入り(4年後からは中日新聞東京本社が編集・発行を担当)、大阪新聞は戦後、大阪府内を中心に近畿圏で夕刊紙として存続したが、2002年に産経新聞と紙面統合して休刊、2年後には会社も吸収合併された。
なお、産経新聞はかつては全国紙でありながら発行部数が低く、極端な保守論調に対する批判も多く、地方や中京圏ではほとんど読まれていなかった。2020年10月付けで全国紙撤退し、現在は地方の営業所を閉鎖する準備に入っている。
そのため、産経新聞は社会的にはいまだ全国紙や五大紙の一角と考えられているものの、事実上関東と関西のみのブロック紙に転落したといわれている。
なお、中日新聞は発行部数は系列の東京新聞を含めると産経新聞や毎日新聞、日経新聞に匹敵する部数を持ち、他のブロック紙が拠点とする都市圏よりも大きい、名古屋市を中心とした中京都市圏拠点としており、関東と中部の2つの地方に進出している点、中日ドラゴンズを保有している点などで、地方紙の中で群を抜いて最大の規模を持っているといえる。
現在のブロック紙
カッコ内は販売エリア。