概要
定速制御、回生ブレーキといった新技術を採用し、床面高さを下げるなどして高速性能を向上した。
車体の大まかなデザインは7000系とほぼ同じだが、床面高さがレール上面基準で990mmに下がっているのに運転台の高さは同じなため運転台が飛び出て見える。
制御システムは従来の抵抗制御と直並列制御の組み合わせを基本としながらも界磁制御を活用した回生ブレーキを導入。更にこの回生ブレーキを応用して定速制御も実装された。
ブレーキ制御はHSC-R型。回生ブレーキは時速50km/h以上で作動し、それ以下の速度は空気ブレーキに切り替わる。
制御シークエンスが7000系とは異なるため互いに混成することができない。そのため事故や整備などの際に全車が離脱しないで済むよう、モ7665とモ7566には貫通式の平屋運転台が設置された。
運用は7000系6両連結不可編成と共通化されていたが、原則として名古屋本線・犬山線・常滑線・河和線の運用に限定されていた時期がある。これは1度ダイヤが乱れて西尾線に乗り入れた際、変電所容量の小ささから回生ブレーキが生んだ電気を受け止めきれず、ヒューズが飛んで停電する事故を起こしたため。
1988年から特別整備を開始。対象編成は7501Fから7513Fまでの6両編成7本で、前面行先板の電動幕への交換や側面方向幕の新設、妻面窓の埋め込みなどで鳴海工場に2両単位で入場して施工が行われた。先頭車が入場している間、7515Fに組み込まれていたモ7665とモ7566が代替の先頭車として使用されている。
7515F以降の編成は特急営業政策の変更で一部特別車のパノラマSuper増備に活用されることが決定。廃車された特別整備未施工編成から機器類を流用して1030・1230・1850系の3系列が製造された。
残った7編成はその後も変わらず運用されていたが、バリアフリー施策の一環で駅ホームの高さを1,070mmへ嵩上げすることを決定。嵩上げが行われると車両の床面の方が低くなって乗降が危険になることから、2004年12月より廃車を開始。2005年8月を以て全運用を終了。翌月には全廃された。