ボーイングが製造したジェット旅客機だが、系列的にはダグラスの傑作旅客機DC-9の末裔。
当初はマクドネル・ダグラスにより「MD-95」として開発が進められ、同社がボーイングに吸収合併されたことで他の旅客機共々開発中止になると見られていたが、ボーイング737よりも短距離向けで差別化が可能と判断された事で「ボーイング717」の名称が与えられ唯一生産が継続される事となった。
本来、ボーイングではジェット旅客機の機種については、製造した順番に、737、747、757…などの番号を与えていたが、ボーイング717は例外的にボーイング727よりも新しい機種である。この形式は元々KC-135に使われていたものだったが社内でのモデル名であったため一般には知られておらず、また100席クラスである事を表現できるという理由で選ばれた経緯がある。
間もなくリージョナルジェットとの競合により販売は伸び悩み、同じクラスの737-600でも同じ需要には対応可能と判断された事もあって、2005年に受注を停止(ちなみに残った737-600もリージョナルジェットに圧倒され、現在は生産されていない)。
生産数は156機。この生産終了と同時にダグラス時代から長らく旅客機を送り出してきたロングビーチ工場での生産にも終止符が打たれる事となった。