キタミウ
きたみう
鬼太郎と第5シリーズのオリジナルキャラ、ミウとのカップリング。
12年前に西洋妖怪襲来の際、またはそれ以前からの付き合いだと思われる。ミウの母親を救えなかった事に心底嘆いていた事からもお互いの絆の深さが陰ながら窺う事が出来る。
ミウの方が先に成長してしまうので、二人の外見と実際年齢が食い違ってしまっている。実際に生きている年数はミウより鬼太郎の方が何十年も、下手すると何倍も多く重ねており、そのちぐはぐな外見と中身に鬼太郎自身もコンプレックスとして自覚しているようで、大人になったミウを見た後「僕が変わらな過ぎるのか……」と思わず自嘲を零してしまったほど。一方ミウも、成長した自分と成長しない鬼太郎の差に、戸惑いと哀しみを覚えていた。妖怪同士だというのに、悲恋味たっぷり過ぎる二人である。
それでも51話では、二人とも大分打ち解けた様子で話しており、ミウも満面の笑顔で鬼太郎に接していた。余談ではあるが第5シリーズの鬼太郎が女性関連で赤面するのは、モンロー、蕾、アリア以外ではここだけである。ミウのために祭り用のやぐらを一生懸命作った事を子泣きじじいにからかわれ、見た目どおりの少年らしく困ったように頬を染めている鬼太郎は大変微笑ましい。
85話では何と、ミウがぬらりひょんに操られ鬼太郎を襲う刺客として登場。しかし見返すたび思うのだがこの作画は本当にどうにかならないものだろうか。ちょっと崩れが酷すぎると思うぞ。
という話は置いといて、見所は敵として襲ってくるミウに必死に呼びかける鬼太郎。ぼこぼこに殴られながらも彼女の正気を呼び覚まそうとする鬼太郎と、必死に名前を呼ばれて正気に戻りかけるミウ。結局ぬらりひょんにとどめを刺されて鬼太郎は妖怪城の中に取り込まれてしまうが、そこに正気に戻ったミウが助けにきて、鬼太郎に妖力を分け与えて脱出、とストレートな王道話で20分いくらの話としては大変濃く、いい話に仕上がっている。
ミウ自体オリジナルキャラであり、登場回数も100話中4話ほどにとどまっているが、鬼太郎の一族と親戚(のようなものと公式では曖昧にぼかされている)、過去の悲劇の共有、計らずも敵味方に分かれてしまう、といった主人公との関係性への萌えポイントが話数に比べて多く、そのためなのか準レギュラー扱いながら非常にヒロイン属性の高いキャラになっているように感じられる。