注意
弓道警察という呼称はレッテル貼りの為の非実在組織です。
弓道経験者への謂れのない罵倒に使われたため、現在では言葉に出すことも憚られるほどになってしまっています。
この言葉は冗談でも誰かに向かって使わないよう注意しましょう。
また一連の騒動は提督達自らが引き起こしたものです。
架空のアンチや関係ない余所のジャンルのせいにしないようにしましょう。
騒動をまとめたtogetterも参照のこと。
概要
劇中で弓道、もしく和式弓術を描写したシーンに対し、弓道好きや弓道経験者がその描写の粗を見つけ出し、糾弾や修正要請を起こすといった行為。 またそんなことをする人のこと。
早い話がただのクレーマーである……という設定の蔑称。
場違いな指摘は他のファンから煙たがられる行為でもあるが、この件では対象の作品を擁護するあまりに弓道自体(あるいは武道そのもの)の否定や弓道経験者に対する誹謗中傷を行う過激な信者が多数おり、それらを行う人物の方が目に余る状況となっている。その上、pixiv等イラストを投稿できるサイトではイラストに対して「○○警察が~」等のコメントを書き込む嫌がらせに近い行為も確認できる。
また、○○警察といった単語自体が相違のある箇所に少しでも指摘をした人物(自分にとって気に入らない人物)を叩くのに便利なマジックワードとなってしまっているため注意が必要。
この騒動がきっかけで一部の弓道関係者と艦これファンの関係が険悪なものになったが、もちろん艦これファン全員が弓道や弓道関係者を敵視しているわけではない。
発端
2014年初頭頃の『艦これアニメ』のキービジュアル発表後、弓道経験者のTwitterユーザーが「不粋なのは承知で、実際の弓道的な指摘を入れるとしたら」という名目で、登場キャラクターである加賀のビジュアルイラストに指摘を書き込んだ画像をTwitterに投稿。投稿内容の文章が艦これファン(特に加賀が好きなファン)の感情を逆撫でするような荒い言葉遣いであった所為か「弓道経験者が艦これを陥れるために活動している」として激昂。発端はこのユーザーのツイートのみだが、まとめブログがあたかも複数人の人物が加賀の弓の持ち方について指摘しているようにまとめ、「弓道警察」なるレッテルを貼った。更にそのまとめブログを読んだ提督が内容を鵜呑みにし、弓道関係者に対する根拠のない罵倒や弓道そのものを貶す行為に走った。
その後、アニメPVが公開されると艦娘達が水上を滑る描写がシュールだと話題となり、水上スキーなどと呼ばれTwitter上で多くのコラージュが作られた。このコラ画像には赤城が弓道の体配のまま水上を滑るシーンを加工した素材が使われたが、それを見た一部の人々が「弓道経験者の奴らが口うるさく言ったからこうなったんだ」と責任転嫁した。
そしてアニメ本編の赤城が弓を扱うシーンに弓道警察を自称する弓道経験者の艦これファンがキービジュアル時と同様、アニメのキャプチャに指摘を書き込んだ画像を作成してTwitterで公開した。
その画像が他のTwitterユーザーによって「面倒な人達に目を付けられた」というコメント付きで無断転載され、一旦沈静しつつあった弓道警察騒動が再炎上しTwitter上で口論になった。
発端の発端
フィクションに経験者や専門家が軽いツッコミを入れるというのは、弓道に限らず軍事、時代、言語、刑事・推理、医療など、各分野でこれまでも無数にあったことである。
ここまでの騒動に発展した原因について「弓道は射形を重視する武道だから、ディテールに敏感になりやすい」という理由も考えられるが、他作品でも弓道経験者からの指摘はあり、弓道にのみ理由を求めるのは難しい。
艦これに対する指摘だけ騒動まで発展したのは、艦これを「史実に忠実」と評価して過剰に称賛する層がいた(=ディテールで議論が起きやすい風土があった)から、そしてパクツイ(無断転載)やまとめブログを信じ込みやすい空気があったからだと推測される。
最後に
アニメ放送時の騒動から数年の歳月が経過したが、艦これファンの中には未だに弓道警察という架空の組織を信じ、上記の経緯を知らずに弓道関係者や弓道そのものに攻撃をしている人が存在している。
「作品に対して少しでも否定的な意見や批判を呈すると一部の過激ファンからの攻撃を受けて更には人格否定までされる」という事態は肥大化したジャンルにありがちな話であり、この騒動は特にそれが顕著な事例である。
そのようなジャンルに対し下手に安直な指摘をするのは新たな火種、そして炎上を生み出しかねないので十分に注意する必要がある。