本記事にはエルデンリングのネタバレの要素が含まれています。ネタバレ厳禁な方はブラウザバックをお願いします。
概要
ゲームのオープニングにて語られることになる五人のネームドキャラクターのうちの一人。その際には、金仮面卿と言う名前ではなく、輝ける金仮面として言及される。
ダークソウルシリーズではこの時に語られるキャラクターは、いわゆる倒さなくてはいけないボスだが、金仮面卿はそうではなく、むしろエンディング分岐に関わりがあるキャラクター。
その外見は、肋骨が浮き出るほど骨と皮ばかりとなり、皮膚は青黒く変色している上に、下半身がわずかに隠れるだけという、ほぼ全裸に近い半裸のぼろ布に、奇妙な黄金の仮面とアクセサリーをつけているだけと言う、変態同然の姿をしている。
その姿からネタキャラの様な印象を受けるが、実際にはほぼ彼の力が無ければ世界は救えないと言っても過言では無いほどに重要な人物。
人物像
設定の全てが明かされることがなく、謎に満ちたキャラクターの多いエルデンリングの中でも、殊更に謎の多い存在。
また、彼のインパクトの強い外見と行動に反して、彼自身は物語内で発言することが一切なく、正確な人物像を把握することはできない。
基本的に、行く先々で黄金樹に向けて何がしかのポーズをとって静止しているのみであり、何かしらの発言やジェスチャーなどの意思表示を行うことはない。
主人公が物語内で彼の動向を知るのは、彼の弟子となった聖職者であるコリンが彼の言葉を代弁しているからであり、実際に彼と主人公が会話することはおろか、何らかの手段で意思疎通を行うことはない。また、コリンは、彼との意思疎通に際しては彼の指が語っていると言う旨の発言を行なっているが、少なくともプレイヤー視点では、彼が動いている姿を見ることはない。
あるいは実際のところ主人公と金仮面卿との間に意思疎通はできているが、プレイヤーにそれが明かされていないだけなのかもしれない。しかし、真相は不明である。
求律者コリン
本来は別口で語らなければならない人物だが、金仮面卿とのイベントには大きく関わる人物である為、表記する。
世界を救う為に黄金律を求めるコリンは、その探求の為に金仮面卿へと弟子入りを行う。
当初こそ、金仮面卿の思索に強い興味と崇拝にも似た感情を寄せていた彼だが、金仮面卿が黄金律ラダゴンの正体を知ったことで辿り着いた真理に対して強烈な拒否感を示し、次第に彼に対して懐疑的な目線を向けていく。
コリンにとって黄金律とは完全であり、そこに疑問と問題点を見出す等あり得ない事だったのだ。
最終的には金仮面卿は単なる狂人であると断じ、息絶える。
しかし、実際のところ、金仮面卿の遺体からは『完全律のルーン』が手に入り、それがエルデンリングの修復につながることから、金仮面卿の方が正しかったようである。
そも、金仮面卿の本質は哲学者や探求者・研究者のそれである。
彼は黄金律の解明に挑んではいたものの、黄金律を絶対視していたわけではない。
黄金律原理主義を掲げ、黄金律を絶対視して信奉する者たちとは距離をおいていた。
初めから、この二人は師弟ですらなく歩む道を遥か違えていたのである。
金仮面卿は、狩人たちを大いに嘆いた
学問が狂信に変わるのは、実に簡単だ
愚かな善人共は、ただ絶対悪がほしいのだから
そんなものが、律の原理であるものか
律の時代
エンディングにて完全律のルーンを使用することで辿り着くエンディング。
金仮面卿のイベントをこなしていくことで手に入れることのできる『完全律の修復ルーン』を手に入れることで到達することができる。
エルデの王ルートの内の一つであると同時に、エルデの王ルートの中では唯一、闇や影を感じさせない、いわばハッピーエンド的なエンディングとなっている。
これは同時に黄金律、及びその核たるエルデンリングは初めから完全なものなどではなかったことを逆説的に示唆している。
それは、黄金律を完全にせんとする
超越的視座のルーンである。
現黄金律の不完全は、すなわち視座の揺らぎであった
人のごとき、心持つ神など不要であり
律の瑕疵であったのだ
作中では黄金のゴッドウィンが殺害されたこと、そしてエルデンリングが砕かれたことが切っ掛けで世界が壊れてしまったかのように語られているが、その遥か前、感情や心などという容易く揺らぎ、抗い合うようなものを持つ脆弱な存在に世界法則たる律が託された時点で、既に世界は欠陥を抱え込んでいたのだ。
余談
ゲームをプレイ中に彼の持つ装備である頭防具の輝ける金仮面が手に入るのだが、ネームドキャラクターの中でも装備品の名前で呼ばれるのは彼だけである。