黄金律ラダゴン
らだごん
本記事はキャラクターの性質上、ネタバレが多く含まれます。
エルデンリングに登場するキャラクター。
ゴッドフレイに続き永遠の女王マリカの二番目の夫であり、本編に登場する数多のデミゴッドたちの父親でもある。
彼自身はデミゴッドではないが、その圧倒的な能力と戦いにおける功績から赤髪の英雄とも称され、本作において事実上の神である女王マリカと並んで本作における最大のキーパーソンである。
彼についての話の多くは、結びの教会にいる結びの司祭ミリエルから聞くことができる。
元々は黄金樹勢力に属しており、黄金樹の軍勢を率いてリエーニエ地方に訪れたが、カーリア王家と魔術学院との2度にわたる戦いの中で満月の女王レナラと出会い、その侵略行為を悔いて彼女との間に婚姻を結んだという。
これにより黄金樹とカーリアの二つの王家の間には和睦が結ばれ、これらの戦争はリエーニエ戦役と呼ばれるようになる。
レナラとの間には魔女ラニ・将軍ラダーン・法務官ライカードといった子供たちを儲けた。ラダゴンの特徴である赤い髪は彼の子供たちにも引き継がれており、実際にラダーンや後述のマレニアも赤髪である。
しかし、最初の王ゴッドフレイが褪せ人となり狭間の地を追放されたとき、彼はレナラを捨てて王都に戻り、王配としてマリカの2人目の夫、2番目のエルデの王となった。
マリカとの間には天賦の双子で共に神人たる聖樹のミケラと腐敗のマレニアの2人を授かったという。
また、この裏切りによりレナラは心を壊し、彼の贈った琥珀のタマゴや禁断の生まれ変わりの術に縋るようになった。このことから、レナラにとってラダゴンとはかけがえのない存在であったことが窺える。
そして、ラダゴンにとってもレナラが大切な存在であったことは事実であり、レナラの元から離れマリカの伴侶となることは、彼にとっても不本意であったらしい。
現に、かつてレナラから贈られた大剣のレプリカを自作する等、それを匂わせる情報が作中に散りばめられている。
エルデンリング自体があまり多くを語らないゲームということもあるが、その中でもラダゴンは特に「謎」が強調されるキャラクターである。
彼自身の出自も謎であるし、結びの司祭ミリエルは「なぜラダゴンはレナラを捨てたのか?」「そもそも一介の英雄に過ぎなかったはずの彼がなぜエルデの王として選ばれたのか?」など、多くの謎を提起している。
また、彼には秘密があったとされ、王都にある彼の大彫像にはその秘密が隠されているというが……。
彼はストーリーが進む中でその名前が明らかになるキャラクターの一人であるが、実は彼の存在自体は本作における看板キャラクターとも言えるラダーン、マレニアと並んで初期のPVの段階で示唆されている。
エルデの王になった後デビュートレーラーなどを見返してみると、新たな発見があるかもしれない。
そもそも彼の2つ名である「黄金律」とは何なのか。
律の説明自体も然程されないため詳細については不明だが、律とは端的に言えば世界の在り方を定める法則であるらしい。
同様に律を持った存在として夜の律を持つ魔女ラニがいたり、エルデンリングの修復時に新たな律を組み込める修復ルーンを見出した者たちが存在するなど、現実世界の法則と違い絶対的ではなく、ある程度は外部からの干渉もできるらしい。
その正体は永遠の女王マリカと同一の存在である。
余りにも突拍子もないことではあるが、このこと自体は確かな事実である。
ゲーム中盤、王都ローデイルのラダゴンの大彫像の前で知力のみで使える祈祷「回帰性原理」を行うことで、ラダゴンの彫像がマリカの物へと変化し、2人が同一存在であることが明かされる。
上記の「ラダゴンとはマリカである」とはその時に明かされる文章。
また、これまで提示された謎の多くは、この事実によってある程度その答えを推察することができるようになっている。
しかし、ラダゴンとマリカは同一の存在であるにもかかわらず、彼らの意志自体は別に存在しているらしく、特にその思想は互いに相反しているという(人間でいう二重人格のようなものか?)。故にどこまでが同一の存在なのかは謎。
黄金律という存在に対するスタンスが2人の確執の大元にあるらしいが、詳細は不明である。
永遠の女王マリカ……二心同体とも言うべき同一の存在。
死のルーンが解放され、黄金樹は真っ赤に燃え盛る。
黄金樹の灰に埋もれてしまった王都を歩き、全てを知ってしまった百耳の男と帰ってきた最初の王を降し、かつて全てを阻んでいた拒絶の刺を越え、王たらんとする褪せ人はついに黄金樹の内部に足を踏み入れる。
そこで待っていたのは――
巨大なルーンの孤に磔にされた金髪の女性……永遠の女王マリカその人であった。
しかし褪せ人の到来と共にルーンは砕け散り、その体も地に落ちる。
その後、ゆっくりと立ち上がった彼女が槌を握りしめるとともに、髪色は黄金色から燃えるような赤へと変わっていく。
そしてついに槌は引き抜かれ……。
そこにあったのは女王ではなく、
左半身が壊れた男、かつての赤髪の英雄の姿であった。
ラダゴンはマリカと同一の存在であるだけでなく、本作のラスボスでもある。
最初の王ゴッドフレイを倒した後に、以前は越えられなかった拒絶の刺の奥にある白い光に触れることで戦闘になる。
ちなみに、拒絶の刺には「斜めの格子状、縦に一本入った黄金の紋様」が浮かんでいるのだが、これは「ラダゴンの刻印」と一致する特徴であり、壊れかけた黄金律の現状維持を誰よりも望んでいる存在はラダゴンであることが暗に示されている。現状を打開したいマリカと相反する存在、それこそが旧律の象徴たるラダゴンということになる。
上記の通り、マリカのものであったはずの身体がラダゴンのものへと変異し、プレイヤーの前に立ちはだかり、戦闘となる。この一連のシーンは、マリカとラダゴンが同一の存在であることを示唆する印象的なものとなっている。
また、ラダゴンの戦闘BGMは本作エルデンリングにおけるオープニングテーマ曲のアレンジであり、最後の敵に最初の曲のアレンジを持ってくる粋な演出に喜んだファンも多い。
ボスとしては、主に槌での攻撃が主体となり、叩きつけからの聖属性爆発、地面にエネルギーを送って時間差で爆発させる攻撃や、着弾後に時間差で爆発する光の槍を投擲する攻撃などを行う。
また、歩きモーション中に遠距離魔術や戦技を撃ち込むと左手でのパリィでそれを打ち消して即座に反撃してくる特性を持つため、術者型は要注意。
掴み攻撃ももちろん完備。左手でプレイヤーを捕まえた後、かつてエルデンリングを砕いたようにプレイヤーに向けて槌を何度も振り下ろす。
そして、HPが6割を切ると跳躍からの衝撃波を伴った英雄的殴打、戦技『黄金砕き』を使用し、以後は攻撃パターンが追加され、すべての槌の叩き付けに聖属性爆発が付随するようになり、回避の難しい広範囲攻撃を多用するようになる他、移動も衝撃波を伴うワープ主体となる。
そしてHPが4割ほどになると、上空にルーンの孤を浮かせ、地面を二度強く叩いて前方に地を走る衝撃波を発生させ、とどめの一発でそれまでの二発の範囲もまとめて爆破させるという規格外の大技を放つ。背後に回り込んで回避したいが、霊体召喚時やマルチプレイ時は3回目でターゲットを変えてくることもあり、事故の可能性が高いため特に注意したい。
状態異常は出血こそ無効だが他は効く。体勢崩しへの耐性もそこまで強くないため、狙っていくのも良いだろう。
HPをゼロにすると、力尽きたラダゴンは地面に倒れ伏し、勝利となる。
……が、エルデの王になるための最後の闘いは、まだ終わっていない。
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