概要
エルデンリングの舞台である狭間の地の主神と呼べる存在。輝く長い金髪が特徴。
エルデンリングをその身に宿し、世界の法則である黄金律に関与している。
元々は狭間の地の外に住む「稀人」と呼ばれる種族であったようで、あるときエルデンリングに見いだされ、この地の神となったという。
作中のキーキャラクターとして、その名前や過去については作中で度々登場しながらも、その姿が登場するのは物語の最終盤においてのみ。「陰謀の夜」と呼ばれる事件において、息子である黄金のゴッドウィンが殺されたことで正気を失い、その姿を隠したと言われている。その後エルデンリングが砕かれたことで破砕戦争が起き、狭間の地が荒廃する原因となった。
※以降の記述はエルデンリングのネタバレを含みます※
謎多き存在
このように非常に重要な立場でありながら、作中では彼女に関する描写がほとんどなく、その詳細な人柄を掴むことは難しい。
その一方で、後述するマリカの言霊や、各デミゴッドらの記憶をもとにして、ある程度はその人物像を掴むことができる。
最初に彼女の夫となったゴッドフレイは、狭間の地が統一された後に彼女の命によって追放されており、二番目の夫となったラダゴンは、満月の女王レナラの夫であったものを奪い取っている。また、自身の半身とも言える存在である黒き剣のマリケスを裏切ったと思わしき一文や、巨人戦争で討ち滅ぼした巨人たちの最後の生き残りに呪いを施し、黄金樹を焼ける滅びの火を永遠に封印する火守りにしたとされるなど、さながら己の意図が全てであり、周囲の物を全て利用する横暴な神であったかのような印象を受ける。
子供に対する愛情に関しては不明だが、少なくとも作中の描写において、彼女の遺志を継いで戦う者はいない。ただし、作中では彼女の子供たちから彼女に対する感情的な言及はなされていない為、子供たちから彼女に対して何を思っていたのかは分からない。
また、彼女の遺志を引き継ぐ者はいないが、彼女の目的である黄金律の否定自体は、デミゴッドの中にも賛同する者はおり、その為に動く者もいる。
作中の動向
基本的に、作中での彼女の動向は殆ど過去のものになる上に、その過去もその殆どが明かされてはいない。ただ一つだけ確かなこととして、エルデンリング≒黄金律を宿す身でありながら、その世界法則に反逆し、拒絶しようとしたという点が挙げられる。
例えば自分の息子である黄金のゴッドウィンが殺された事で正気を失ったとされるが、実際のところゴッドウィンの殺害にはマリカ自身が関わっており、その真の目的は自分の身に宿ったエルデンリングを砕く為に、魔女ラニと手を組んで陰謀の夜を起こしたと推測できるのである。
マリカの言霊
今作におけるチェックポイントである祝福の中には、メリナと会話することのできるものがあり、そこではマリカが残したセリフをメリナが話してくれる。
そこでは彼女の過去の言動がメリナを通じて知ることができるが、基本的には自分の意に従わぬ者を排除し、目的の為にあらゆる者を利用するかの様な言動が基本であり、かなり高圧的かつ冷徹な神であったように見受けられる。一方で、如何なる手段を尽くしてでも自分の目的を達成する意思も窺え、この辺りは人によっては評価が分かれるところだろう。
関連タグ
デミゴッド:作中においてボスキャラを務める種族。その全てが彼女の直接の子供か、彼女の子孫である。
薪の王グウィン:過去作における彼女と同じ立ち位置の存在。
マリカの故郷(ネタバレ注意)
DLC『SHADOW OF THE ERDTREE』にてマリカの故郷「巫子の村」が登場した。
そこへ行くには「影を仰ぐ露台」影の城、裏門のすぐ側にある首のないマリカ像の前でジェスチャー「母よ」をすると隠し部屋から奥へ進める。
道中にはツリーガードが二体配置されており、その先が巫子の村である。
ここには祈祷「小黄金樹」があり、村全体を包んでいる。
ただ住民の姿はなく無人の廃村である事がうかがえる。
その理由は「ボニ村」の霊などから察せられるが、巫子たちは全員攫われ壺人の中身にされている。それを行ったのは角人という、狭間の地における忌み子のルーツとなる種族。
つまりマリカとは元々、角人に虐げられていた被虐者である。
おお、ラダゴンよ、黄金律の犬よ
お前はまだ、私ではない。まだ、神ではない
さあ、共に砕けようぞ!我が半身よ!
エルデの王になる為に……
物語の終盤、マリカにまつわるある秘密が明かされる。
それは、マリカは夫であるラダゴンと同一人物であるという秘密であった。
しかも、マリカは黄金律に反逆しエルデンリングを破壊したが、ラダゴンは黄金律に従い、これを修復すべく動いていたというのである。
このふたりが、ひとつの存在から分裂したのか、それともふたりがひとつの存在に融合したのか、作中の描写からは判断できず、考察勢も首をひねっている。
ラストステージにおいて、半分ほど崩れかけたマリカの肉体の元へとやってきた褪せ人の前で、マリカの肉体は夫であるラダゴンのものへと姿を変えて、たちはだかる。
その後、ラダゴンを倒した褪せ人の前でマリカの朽ちかけた肉体は、完全に朽ち果てる。
神としての役割を終えたマリカが、どのような朽ち方をするかは褪せ人が選んだエルデの王の道によって変わる。
その結末を知りたければ、エルデの王となるが良い。
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