本記事は、キャラクターの性質上、ゲームストーリーのネタバレが含まれます。ネタバレ厳禁な方はブラウザバックを推奨します。
概要
エルデンリングに登場するNPC。
オープニング開始時に紹介されるものの、そのショッキングな名前と民衆の前で絞首台で吊るされるという一枚絵に、歴戦のフロム・ファンも度肝を抜かれた。
人物
赤黒く錆と腫瘍に覆われた甲冑に身を包んでおり、糞を喰らってるかどうかはさておき非常に不気味で不吉な見た目をしているのは確か。
オープニングで語られたキャラの中では長らく出番はなく、あるタイミングで幽体として「円卓」に現れる(この時ローデリカが円卓に入居していると「呪いの塊みたいなのが現れて霊たちが滅茶苦茶騒いでるので気を付けて」という具合の警告をプレイヤーにしてくれる)。
「円卓」に現れた時点では話しかけても「ほっといてくれ」と言われるが、「呪いの苗床」を一つ手に入れると下水牢の鍵を渡され、地下牢から解放してくれと頼まれる。その本体は王都ローデイルの下牢に幽閉されている。
ソウルシリーズにおいてオープニングで紹介されるネームドキャラクターは、ストーリー進行に関わるいわゆる「倒さなければいけないボス」という扱いであった。
しかし今作においては必ずしもそうではなく、彼に関してはストーリー進行には直接関係しないボスとなっている。
それ故にか、作中において彼とプレイヤーとの関わりは1パターンではなく、関連クエストには複数のルートが用意されている。
糞喰いの動機
彼は言ってしまえば「忌み角」という身体中に角がびっしり生えた種族の「魂」を持って生まれた「人間」である。
つまり「心は忌み角なのに身体は人間」という状態の人物であった。語弊を恐れずに言えば「(この魂は斯く在るべきとしてくれる)黄金律の法則があるはずなのに『まともじゃない』産まれ方をしてしまった」事で彼は超絶なコンプレックスを抱くことになり、その境遇及びそんな風に自分を産み落とした黄金律という世界法則すら強く呪うようになる。
そうして自分の中で醸成させた呪いを使って殺した相手の魂を穢し、あらゆる無辜の民の魂を黄金律のルールから逸脱させはじめた。
OPで絞首刑にされていたのもそうした反黄金律的な思想に無差別呪術テロじみた行為が原因であると推測される。
忌み呪いについて
彼を語る上で欠かせない要素である『忌み角』というのは王都ローデイルの忌み捨ての地下牢などにいる角だらけの異形の太った奴らの事であり、顔中に不規則に角が生え散らかしている忌み鬼マルギットもこの種族である。
この忌み角というのは黄金律という本作における世界のルール上「呪い」として扱われており、忌み角を持って産まれた赤子はその時点で生えた角を全て折った上でローデイルの地下に捨てるという、人権団体も卒倒するレベルに惨たらしい扱いを受ける。
ローデイル地下にはたくさん忌み角の戦士が跋扈しているのはそのため。
ほとんどの場合忌み呪いを持って産まれた者は角全折りからの地下投棄で死亡するがそれでも生き残る者もおり、それが地下を歩いている彼らである。この生き残りたちは破砕戦争の折戦力として駆り出された事もあるが、その時に裏切らないよう「壊れやすい武器」をわざと供与されている(ゲーム的には武器が壊れることはないが忌み角の獲物のフレーバーテキストには"裏切りに対する裏切りの準備をした"旨の記載がある)
また、王家の子供相手でもこの呪いは発生する。その場合は角を折ることこそしないが地下牢に幽閉し、そのまま死んだ扱いとして供養の像を建てるというまさにアレルギーと言っても差し支えがないほど忌み角という存在に対して隠蔽を図る。そうして幽閉された末、残酷な仕打ちを受けながらもローデイルの王として黄金樹を愛した兄と別の王朝の開闢を妄想した弟が本作の本筋に大きく絡むこととなった。
彼らの姿を見た後に糞喰いの装備を見ると角を折られた忌み角と全く同じ見た目をしており、「忌み角」という存在に対するコンプレックスの現れが見て取れる。
絶望の祝福
ストーリー進行には然程大きく関与するキャラクターではないが、エンディング分岐に大きく関わるキャラクターとなっている。
彼とのクエストをあるルートでこなしていくことで、忌み呪いの修復ルーンを手に入れる事ができる。
この忌み呪いの修復ルーンは、破壊されたエルデンリングを修復することのできるルーンの一つであり、ラスボス撃破後にこのルーンを使用する事で、エルデの王ルートの内の一つである『絶望の祝福』エンディングへと繋がる。
忌み子の心、そうでない姿
こんなにも苦しいことがあるものか
だったら全て、呪われるがいい
傀儡
実は傀儡にできる。
魔術教授セルブスのイベントでネフェリという女に飲ませる様渡された精薬を、ネフェリではなく糞喰いにも飲ませることが出来るのである。
彼とのクエストをある程度進行させ、彼が椅子に縛り付けられている状態の時に飲ませれば、愛おしい傀儡の出来上がり。当然ながら糞喰い関連のイベントやエンディングはそこで終わりとなる。
傀儡となった後はセルブスに星光の欠片5個を渡すことで購入でき、霊体として召喚すれば高い耐久力と攻撃力を持つ優秀な味方として活躍してくれる。
なお、精薬を飲ませロードをはさむと消えてしまい装備が手に入らなくなってしまうが、飲ませたあとに一発ぶん殴れば装備を入手できる。傀儡も問題なく手に入る。
糞喰いは、己が最後に絶望した
ひたすらに醜く、忌まわしいこの傀儡は
だがその絶望故に、愛でる価値がある。
余談
クエスト途中、王都外廊で侵入してきた彼を倒すことで彼の大剣『ミエロスの剣』を、修復ルーン入手後にロードを挟むと彼の鎧、忌み装備が手に入る。
大剣は出血効果を持ち敵を倒すとFPを回復する効果を持ち戦技「ミエロスの絶叫」で周囲の敵の防御力、状態異常耐性を低下させ強攻撃モーションを変化させられる。
忌み装備は1部位ごとに「忌み水子」「王家の忌み水子」のダメージを1.05倍にする特殊効果を持っている。
また、彼の装備は「ダークソウル」に登場したアストラのソラールとも酷似しており、フレーバーテキストでもそれを示唆する内容となっているが、この太陽は角人たちが信仰する『火の悪神』であることがDLCのアイテムテキストで明らかとなった。
また、彼の持つミエロスの剣は小さな巨人の背骨であるのだが、とあるタリスマンにて『坩堝』はある巨人から発生したものであるということも示唆された。
関連タグ
祝ってやる 彼がミエロスの絶叫を発動する時「Bless you!」(祝福してやる)と発言している。ルートを進めると彼自身も自分の魂に付いた呪いを祝福と考えるようになる
最初に語られる褪せ人
忌まわしき糞喰い 百智卿ギデオン・オーフニール