ミカ(リコリス・リコイル)
みか
プロフィール
年齢 | 48歳 |
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誕生日 | 7月13日 |
血液型 | O型 |
CV | さかき孝輔 |
概要
喫茶リコリコの店長。ハードボイルドな雰囲気の黒人男性で、足が悪いらしくいつも歩行用の杖を使って歩いている。
元DAの訓練教官で、錦木千束にとっては先生兼父親のような存在。また、千束だけでなくDA本部の春川フキも彼の近況を知りたがっているなど、教え子たちからの信頼は厚い様子がうかがえる。その一方で、敵をおびき出すためにサードリコリスを捨て駒にするようなDA上層部の方針についてはあまり快く思っておらず、DAにおいて訓練教官を任された当初も、リコリスに対する入れ込みは薄かった。
『アラン機関』のメンバーである吉松シンジとは互いに旧知の仲であり、物語の随所に登場する彼との会話シーンや回想などから、少なくとも10年以上の付き合いがある様子がうかがえる。彼とは時に危ないほど近い距離間になることもあるものの、千束を巡る方針の相違などにより、胸中に複雑な思いを抱いている。
人物
容姿
外見と内面の双方において年齢を重ねたハードボイルドさがにじみ出ている、泰然と構えた大柄なアフリカ系の中年男性。つねに黒縁の眼鏡をかけており、優しげな笑みとともに発せられる落ち着いた声音は聞く者に安心感を抱かせる。
喫茶リコリコで仕事にあたる際には紫色の和服をびしっと着込んでおり、それらの和と洋が合わさった雰囲気から「喫茶リコリコをそのまま体現しているかのような人」と好意的に称されることもある。(小説版、12~13ページ、28ページ、49ページ、240ページ)
性格
口数は少なく、積極的に場を盛り上げるようなタイプではないものの、若いころから数々の修羅場を潜り抜けてきたからこその懐の深さを備えており、いつもわいわいと騒いでいる喫茶リコリコのメンバーたちを後方から優しく見守っている。また、仕事柄自身と他者とのあいだに引かれている境界線を意識することも多く、相手にこれ以上踏み込んでほしくない場合には笑みを浮かべてやんわりとなだめるなど、相手への気さくな配慮も欠かさない。(小説版、72ページ、131ページ、135ページ、265ページ)
余談だが、ミカの声をあてているさかき孝輔は、そのような特質を持つミカのことを「娘たちに突っ込まれる昭和のお父さん像」と「母性のような包容力」を併せ持つような存在であると答えている。(『アニメイトタイムズ』第7回キャストインタビュー)
戦闘能力
元警備会社のオペレーターという経歴を持つ実戦経験豊富なベテランで、DAに訓練教官としてスカウトされる前にはサイレント・ジン(アニメ第5話で凄腕の殺し屋として登場)とコンビを組んでいたこともある。現在では足を悪くしているために往年のような本調子は出せないものの、狙撃銃(レミントンM700)を用いてリコリスの任務の支援と警戒監視についたり、遮蔽物を利用した実戦的なショットガンの射撃姿勢を披露するなど、戦闘に関する知識や技術はいまだ健在である。(アニメ版第1話、小説版180~181ページ、199ページ)
主要キャラクターとの関係
錦木千束
喫茶リコリコの看板娘であるファーストリコリス。
ミカは千束のことを「千束」と呼んでおり、対する千束は「先生」と呼んでいる。
かつてDAの施設で訓練教官をやっていたころから関わりがあり、ミカにとっては娘のような存在でもある。かつての若かりしミカは『アラン機関』の吉松と約束を交わし、延命に成功した千束を「自分とミカとのつながりの証」として彼から託されることになる。しかし、吉松から教えられた自身の使命を不殺のことだと無邪気に信じ、これを生きる支えにしていた千束の姿に際したミカは、真実を告げることで彼女を傷つけてしまうのではないかと恐れを抱き、彼女とともに喫茶リコリコを立ち上げてからも長らく真実を伏せたままにしていた。(アニメ版第9話、第10話)
現在では千束とともに喫茶リコリコで働くなかで、ミカは彼女の忙しなさや賑やかさを前にして、しばしば「千束、少し落ち着きなさい」などと戒めの言葉を口にしている。しかしそれらと同時に、一日一日を悔いのないように生きようとする彼女のまぶしさに感心し、そのような生き方を確立している彼女のことを誇りに思ってもいる(小説版、43~44ページ、72ページ、321ページ)。また、吉松から千束を託された当初は、彼女を通して吉松に思いをいたすようなことも少なくなかったものの、現在でははっきりと彼女だけを見て語りかけるようになっている。(小説版、44~45ページ)
吉松シンジ
謎の支援機関『アラン機関』のメンバーである男性。
ミカは吉松のことを「シンジ」と呼んでおり、対する吉松は「ミカ」と呼んでいる。
かつてDAの訓練教官をやっていたときに、千束の才能に惹かれた吉松から関わりを持ち出されたのが互いに知り合うきっかけとなっている。二人は次第に仲を深めていき、やがて互いにとって唯一無二の存在になるものの(小説版、54ページ)、『アラン機関』の取り決めに則って吉松がミカの元を去って以降は、千束を守ろうとする思いから吉松の思惑とは異なる道を選ぶことになる。
現在ではふたたび自身の前に現れた吉松に対して、ミカは過去を懐かしむような気持ちも浮かべているものの、同時に彼との約束を守らなかったことに対する後ろめたさや、千束の生き方を尊重する立場から彼に対立しようとする意志も表している。とりわけ、アニメ第7話では千束から手を引いてもらうために彼に対して銃口を突きつけているが、結局最後まで引き金を引くことはできず、彼にそのまま立ち去られている。
井ノ上たきな
喫茶リコリコに新しくやってきたセカンドリコリス。
ミカはたきなのことを「たきな」と呼んでおり、対するたきなは「店長」と呼んでいる。
真面目の一点張りで融通が利かないたきなに対して、ミカは年長者という立場から何度かアドバイスを試みているものの、適切な言葉が見いだせないために結局黙って受け入れ、前もってこうするべきだったかもしれないなどと後悔にふける流れになっている。(小説版、139~140ページ、142ページ)
また、アニメ第3話の予告動画では、千束になりきって喫茶リコリコのSNSを更新するミカと、それにアドバイスするたきなという面白い組み合わせを見ることができる。
中原ミズキ
喫茶リコリコの店員である元DA情報部員。
ミカはミズキのことを「ミズキ」と呼んでおり、対するミズキは「店長」と呼んでいる。
営業中にもかかわらずカウンター席に座ってダラダラすることが多いミズキに対し、ミカはしばしば店長という立場から「ミズキ、働きなさい」などとしっかりした声でたしなめている(小説版、29ページ、141ページ)。その一方で、足が悪い自身に代わって店の営業を任せることも多く、時には晩酌がてら二人きりで語らうような一幕も見せている。(小説版、13ページ、319ページ)
参考文献
- アサウラ『リコリス・リコイル Ordinary days』 電撃文庫 2022年9月10日初版発行 ISBN 978-4-04-914618-9