「力を持っていながら、それを使わないのは愚か者のすることだ」
CV:増谷康紀
概要
本作の主人公である綾小路清隆の父親。
現在51歳。日本という国に対してほぼ全ての場所に手を回すことのできるほどの権力を持っている。
周囲の人間からは「綾小路先生」と呼ばれ、天才を育成する教育機関「ホワイトルーム」の運営者。
政府の運営する高度育成高等学校を、少なからず敵地と考えているため、政府の関係者ではない模様。息子の清隆とは互いに親子という認識を持っておらず、互いに淡泊な対応をしている。
アニメのクレジットでは、綾小路父と表記されている。
人物
自分が絶対主義だと確信する程の傲慢さと、敵対する人間を一切の躊躇なく破滅させる非情さを併せ持つ性格。
抑えきれず、いつまでも膨張し続ける程の『野心』の持ち主で、坂柳理事長曰く「決して天才やエリートというわけではないが、その精神力で敵をねじ伏せてきた」とのこと。
とある計画・野望を遂行しており、ホワイトルームを稼働させ、自分の意思を継ぐ多くの人間に学問・武術などあらゆる教育を施している。
中でも息子の清隆は「自身の最高傑作」として自負しており、彼を「いずれ自分を超え日本を動かしていくべき存在」と呼んでいる。
また日本の至る所に権力を回せる為、様々な場所から恨みを買っているらしく、トイレにまでボディーガードを連れて歩くなど非常に用心深い一面もある。
動向
初登場は7巻。
しかし、綾小路の回想で1巻から彼と思わしき人物の台詞が出ており、度々綾小路の中であの男とその存在が言及されている。
アニメでは綾小路の過去回想という形で、1期から出演している。
本編開始から1年前、何らかの理由でホワイトルームの稼働を停止しており、息子である清隆にはホワイトルームで待機と命令していた。これ以降、息子とは一切会話しておらず互いの状況を知らぬままでいた。男はこの1年間を空白の1年と呼んでいる。
その1年の間、息子である清隆の管理や監視を当時雇用していた松雄という執事に任せていたが、松雄は雇用主である自分に逆らってホワイトルームから逃げ出す方法として、清隆に高度育成高等学校の存在を教えていた。清隆も俗世間を学びたいという好奇心から松雄の提案に承諾した為、自分の知らないところで息子の入学の手続きが進んでしまう。松雄の手引きにより、自身の計画の最大の要である清隆が逃げ出したところで、16年越しの計画が頓挫しかけることぬる。
松雄の裏切りに対し、雇用主として彼を懲戒解雇に追い込み、その後も彼の悪評再雇用を徹底して封じ、無職に追い込んでいる。さらには彼の息子である松雄栄一郎の進学先にも手を回し、退学に追い込んでいる。自分の軽率な行動で息子の将来まで潰されてしまったことで追い詰められた松雄は「これ以上息子には手を出さないでくれ」と男に懇願した末に、本編開始から8ヶ月後の11月に焼身自殺している。
そして清隆の入学が決まってから、すぐに高度育成高等学校に掛け合い、彼を退学させるように命令している。あくまで生徒の自主性を重んじる坂柳理事長によってその命令は拒まれており、7巻で直接高校に乗り込み清隆に直接退学を命じている。しかし、清隆に断られてしまった為、無理矢理にでも連れ戻そうとこれ以降暗躍を始めている。
まずは坂柳理事長の汚職を捏造し、彼を停職に追い込み、自分の配下である月城を理事長代理として、高度育成高等学校に送り込んでいる。
清隆が進級してからは、彼を連れ戻すための刺客をホワイトルームの5期生から輩出している。
人間関係
息子。
息子と言っても書類上のみでの繋がりであり、お互いに親子としての情は欠片も存在しない。ホワイトルームの最高傑作として、自分の計画の為にいずれ後継者にしようと目論んでいる。
当初、茶柱は私情でAクラスに上がりたいが為に綾小路を利用するべく「父親が学校に接触してきた」と嘘をつき、無人島試験の前に彼を脅していた。実際に茶柱は坂柳理事長から綾小路の家庭の事情を断片的に聞いていただけで、二人の間には何の繋がりも無かったことが7巻で発覚する。
元部下。
かつては坂柳理事長も男の計画に賛同していたらしく、今でも尊敬しているらしいが、内心では将来の子供たちの為にホワイトルームのことは素直に応援出来ないと称している。しかし、綾小路を入学させたのは完全に彼の独断であることが7巻で明かされている。
部下。
坂柳理事長を謹慎に追い込んだ後、彼を理事長代理として高度育成高等学校に送り込んでいる。月城から男への忠誠心は非常に高いが、11.5巻にて、男の最終計画に賛同はしつつも現実味は持てていない様子を見せていた。
松雄
元部下。
ホワイトルームの稼働を停止させた1年間だけ、彼の世話や監視・管理を任せていた。しかし、生まれてからずっと監禁状態という綾小路の境遇を憂い、高度育成高等学校に手引きしている。その結果、雇用主である男を怒らせ、息子共々悲惨な末路を迎えている。