概要
ファーマーのグラフィックは、ある種異質となっている。
他の職業のグラフィックが冒険者らしく武器と鎧で身を固めているのに対し、
ファーマーのグラフィックは鎧などを一切装備していない。
これは、ファーマーが戦闘を生業としない農民だからである。
pixivに投稿されるイラストでも、
その柔らかな雰囲気が前面に押し出されているものが多い。
……が、なんか物騒なものを構えているせいで
腹黒な感じで描かれているイラストもあったりする。
役割
パーティー内での役割は、とにかく探索の補助。
他の職業も多少は探索用スキルを使えるものもいるのだが、ファーマーのそれは質・量ともに別格。
採取・伐採・採掘の全てをこなす「収穫マスター」や採集回数を回復させる「二毛作」といった採集スキル、そして素材ドロップ率を上昇させる「解体マスター」は
資金調達、ショップの品ぞろえ拡張に大いに役立つ。
ダンジョン内で野営する際の効果を飛躍的に高める「キャンプマスタ-」は長期間の探索を可能とし、
お約束のアリアドネの糸の買い忘れも「帰宅マスター」で解消。
ダメージ床などのトラップ床は「アメニモマケズ」があればなんのその、「安全歩行」でエンカウント戦闘自体を完全回避するさえ可能。
「探知マスター」で厄介なF.O.Eの位置を確認すれば怖いものはなし。
一パーティーに一ファーマーさえいれば快適な冒険は約束されたようなものである。
…のだが、戦闘に関しては所詮は農民
装備できるのはファーマー専用の農具(鉈、鍬など)と短剣・本だけで武器を使うスキルがなく、加えて非力なため攻撃要員としては絶望的。
補助スキルは敵全体と"自分を"眠らせる「子守唄」、敵全体の攻撃力を下げ、特に状態以上にかかっている相手に効果が倍増する「弱り目に祟り目」など、
ひと癖あるがそれなりのものが揃っているのでそちらを駆使して頑張りたい。
しかしTPが戦士系並みに低く、探索スキルを使うことも考えるとあまり戦闘中にスキルを使いたくないのが実情。
ある意味ファーマー最大の敵は、本作で実装されたサブクラスシステムだろう。
能力が総じて低い代わりに強力な探索スキルを抱えているのがファーマーの魅力なのだが、
それらのスキルを誰でも使えるようになってしまうというのが大きな問題。
TPの高いモンク、ゾディアック、ビーストキング、もともと戦闘に必要なスキルが一通りそろっているウォリアーなどに余ったポイントを利用して必要な探索スキルを習得させればパーティーの戦闘力を維持したまま前述の恩恵が得られてしまう。
もちろんファーマーがそれらをサブクラスにしてもよいが、非力な農民風情が剣士の真似事をしてなんだというのか。
唯一、LUCだけは全クラス中でもぶっちぎりに高いため状態異常、部位封じといったスキルを使う分には他の職よりも高い効果が得られる。
そのためサブクラスとしては、そういったスキルが多く揃っているビーストキングやシノビが人気のようである。
「首切り」や「飯綱」を会得した彼女らが通った後には首のない死骸、石像、そして狩りつくされた採集ポイントが残るのみである。