概要
monkという単語の本来の意味としては、世間を離れて修道院などで生活する修道士を指す(修道女はnun)。もともとはキリスト教の修道士を指していたが、仏教で出家した修行僧など類似した宗教者もmonkと呼ばれるようになった。大手検索サイトの検索ボリュームではキリスト教系モンクと仏教系モンクはほぼ同数である。
格闘家扱いとしてのモンク
ファンタジー作品ではモンクは素手格闘技や棒術で敵を倒す武闘家として登場する場合が多く、基本的に性別も問わない(ただし英語作品の場合はそのまま修道者の意味であることもままある)。
ファンタジー職業としての「モンク」の原型は、英語で"Warrior monk"と呼ばれる騎士修道会(テンプル騎士団など)を構成する武装修道士を意味する。彼らは公的には騎士ではなく修道士であるが、エルサレムに巡礼する信徒を保護するため武装して戦っていた。転じて世界各地にある「寺社・教会に所属する兵士」「武装した宗教者」もこう呼ばれるようになった。例としては日本の武蔵坊弁慶や宝蔵院胤栄のような僧兵、神社の境内を警備する下級の神職である神人、中国の少林寺で武術修行に励む僧侶が該当する。なお、略さず「ウォリアーモンク」というジョブ名になっている作品もある。
素手や棒術での格闘というイメージは複数の起源に由来する。キリスト教修道士系のモンクは、ダンジョンズ&ドラゴンズ(D&D)におけるクレリックの設定「聖職者は刃物を扱わない」が後のファンタジーRPGまで引き継がれている影響が大きいと思われる。仏教系モンクの場合、少林寺を描いた映画の影響が強いと思われる。実際の少林寺武術では十八般兵器、弓・槍・刀なども教えられており、それら通常の兵器を使う兵士との差別化のために素手や棒術が強調されている側面もある。日本の僧兵も宝蔵院流槍術など槍・薙刀など長物全般を使う流派が多い。また騎士修道会の武装修道士も一般の騎士とほぼ同等の装備・武術で戦っていた。
キャラクター類型でも少林寺の僧兵のようなイメージが強調されることがあり、男性は「頭を丸めた修行僧」「武術の修行に励む禁欲的な僧侶」というテンプレートがある。女性であればお団子頭だったりチャイナ服など中国要素が強調される作品が多い。
神仏に関係するためか、体力を回復する魔法・特技を習得できる「僧侶+格闘家」という扱いの作品もある。
備考
英語圏では「高潔な武人」を指して"Warrior monk"と呼ぶことがあり、アメリカ合衆国国防長官のジェームズ・マティスは軍人としての功績と禁欲的な生活からこの渾名で呼ばれている。
「モンク」で検索すると『デジモンクロスウォーズ』に関連したイラストも多数ヒットするため、絞り込みやマイナス検索を活用する必要がある。また、英語圏で"monk"を検索するとテレビドラマ「名探偵モンク」に関する結果がかなりヒットする。
関連タグ
ファイナルファンタジー
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オジュタイ氏族
キャラクターとしてのモンク
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