概要(タルキール覇王譚以前)
多元宇宙に存在する次元の一つ、「タルキール」に存在する「氏族」と呼ばれる五つの勢力それぞれの指導者を意味する「カン」の称号の持ち主の一人であり「ジェスカイ道」のカンに当たる人物。
「鍛錬」、「悟り」、「精励」、「伝統」の4つを柱とする氏族の指導者だけあり、
彼女もまた武術の達人にして学者及び、神秘家でもある。
今でこそカンを勤めるが、幼少期は巻物の教科書に頭の中のイメージを描いては怒られ、
心に口が付いていかないといった「問題」を抱える時期もあった。
カンの代理を立て、旅に出た先で謎の放浪者サルカン・ヴォルと出会う。
サルカンの両眼を覗き込み、彼とは別の存在を感じ取ったナーセットにサルカンは語った、
自分は内なるウギンの声に導かれ、「扉」を探し求めていると。
二人は手がかりを求め、不思議な空間がある精霊龍、ウギンの亡骸が眠る峡谷に向かう。
しかしウギンの眠る峡谷に辿り着いたその時、
サルカンへの復讐に燃えるマルドゥ族のカン・ズルゴが襲撃する。
サルカンを先に行かす為に、ズルゴに戦いを挑むものの、
剣の一撃を受け、鮮血を迸らせて地面に倒れた
(『悟りし者』、『「きずな」への旅』)(外部リンク参照)
『マジック・ザ・ギャザリング』の世界は、
「限りなく広がる多元宇宙の中に文字通り数え切れないほどの次元が存在し、大半の各次元の住人達は多元宇宙や次元の存在はおろか、自身の住まう次元以外の世界の概念すら認識することなく暮らしている」という世界観である。
語録(タルキール覇王譚以前)
『タルキール覇王譚ブロック』
『タルキール覇王譚』
- 「自我こそが悟りの境地に至るための最大の障害である。」(賢いなりすまし/Clever Impersonatorのフレーバーテキストより)
- 「道には始まりもなければ終わりもない。それはただの道である。」(道極め/Master the Wayのフレーバーテキストより)
カードとしての能力
『タルキール覇王譚』
悟った達人、ナーセット/Narset, Enlightened Master
マナコスト | (3)(青)(赤)(白) |
---|---|
カードタイプ | 伝説のクリーチャー — 人間・モンク |
パワー/タフネス | 3/2 |
能力 | 先制攻撃 |
呪禁 | |
悟った達人、ナーセットが攻撃するたび、あなたのライブラリーの一番上から4枚のカードを追放する。ターン終了時まで、あなたはこのターンに悟った達人、ナーセットにより追放された、クリーチャーでないカードをそれのマナコストを支払うことなく唱えてもよい。 |
タルキール覇王譚で初登場
6マナのクリーチャーにしてはサイズが3/2と小さめ。
が、攻撃するたびランダムでクリーチャー以外のライブラリーの一番上から4枚のカードのマナコストを踏み倒せる盛大なもの。
デッキを選ぶものの、一度動き出せば大きなアドバンテージが得られる一枚である。
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外部リンク
登場作品
『タルキール覇王譚』
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【MTG】「タルキール覇王譚」ストーリー再現動画 part00
概要(タルキール龍紀伝以降)
1280年前のタルキールで サルカンが歴史を変えた影響で、
ジェスカイ氏族はその名を捨て龍王オジュタイ治めるオジュタイ氏族になった事に合わせる様にナーセットの運命も大きく変化した。
龍王オジュタイの声に導かれ学徒となったナーセットは入江の端の山腹に築かれたオジュタイ最大の聖域・龍の眼で膨大な知識を吸収し、精神を研ぎ澄まし、数々の呪文を身に付けた。
しかし、15歳で最年少の師になったものの学びが無くなった事に失望、
1年近く知識を求める疼きと闘い続けたが山を降りる決意する。
その途中に隠された書庫と古の巻物を発見。そして他の地からも書庫を見つけ出し、竜王オジュタイは最古の龍ではない事、サルカンという人物の名、そして過去タルキールを治めていたのはカンと呼ばれる者達であり、オジュタイ含む龍達の襲撃で終わりを迎えたという血塗られた歴史を知る。
その時のショックで プレインズウォーカーに覚醒するという数奇な運命を辿る。
その後、再会したオジュタイの問いに対し、真実を学んだと答え、
学ぶべきものは常にある、と先に進むよう促された。
(『大師の学徒』、『揺るぎなき、そして気高き者』)(外部リンク参照)
カード性能
卓絶のナーセット
マナコスト | (2)(白)(青) |
---|---|
カードタイプ | プレインズウォーカー — ナーセット |
初期忠誠度 | 6 |
能力 | [+1]:あなたのライブラリーの一番上のカードを見る。それがクリーチャーでも土地でもないカードであるなら、あなたはそれを公開してあなたの手札に加えてもよい。 |
[-2]:このターン、あなたが次にあなたの手札からインスタント呪文かソーサリー呪文を唱えたとき、それは反復を得る。 | |
[-9]:あなたは「あなたの対戦相手はクリーチャーでない呪文を唱えられない。」を持つ紋章を得る。 |
タルキール龍紀伝でプレインズウォーカー・カードとなって再登場
ちなみに反復とは「この呪文が手札から唱えられた場合、解決時にそれをあなたの墓地に置く代わりに、それを追放し、あなたの次のアップキープの開始時に、あなたはこのカードを追放領域からそれのマナコストを支払わずに唱えてもよい。」というもの。
[+1][-2]能力からわかるとおりインスタントやソーサリーでゲームの流れを操るコントロール系のデッキで活躍しやすい。
覆いを割く者、ナーセット(メイン画像)
マナコスト | (1)(青)(青) |
---|---|
カードタイプ | プレインズウォーカー — ナーセット |
初期忠誠度 | 5 |
能力 | 各ターン、対戦相手はそれぞれ、カードを2枚以上引くことができない。 |
[-2]:あなたのライブラリーの一番上からカードを4枚見る。あなたはその中からクリーチャーでも土地でもないカード1枚を公開してあなたの手札に加えてもよい。残りをあなたのライブラリーの一番下に無作為の順番で置く。 |
2019年発売のエキスパンション『灯争大戦』での収録カード。カードとしては3枚目、プレインズウォーカーとしては2枚目のナーセット。ただしレアリティはアンコモン。(背景ストーリーに36人ものPWが登場するので仕方ないが)
自身の忠誠度カウンターを増やす能力こそ持たないが、相手のドローに制限をかける常在型能力を持つ。(ただしただし手札に加えることは禁止できないので、カードテキスト次第ではサーチ系カードは防げない)。
対戦相手のリソースを増やしにくくしつつアドバンテージを稼ぐことができるので、コントロール戦略と非常に噛み合っており、コントロールデッキ同士のミラーマッチにも強い。
プラスの忠誠度能力は持たないが自身の能力で2枚目3枚目を探しに行けるので、レジェンドルールに引っ掛る懸念があるものの、使い捨てる形で運用するなら枚数を多く採用しても腐りにくいだろう。
2019年11月、パワー9が使用可能な事で知られるフォーマット、
ヴィンテージで制限カードに指定された。効率的なドローが豊富なヴィンテージでは、
このカードを序盤に設置してドロー制限をかける事が、一方的なゲーム展開を生む為である。
なお、日本語版ブースターパックに限り、50%の確率で日本の絵師描き下ろしオリジナルアート版プレインズウォーカーが通常版の代わりに封入されており、
担当するのは以前Fellows!表紙絵を担当していた事で知られる碧風羽氏(リンク先を参照)。人気絵師が手がけている為、アンコモンでありながら高値で取引されている。
関連タグ
外部リンク
『マジック:ザ・ギャザリング』公式サイトにおける「ナーセット」の紹介記事
『マジック:ザ・ギャザリング』公式サイトにおける「卓絶のナーセット」の壁紙ダウンロード