馬に乗る者が征服する。止まり、瞑想する者は死ぬ。世界のどのような僧院や包囲の機械よりも、素早い馬と良い弓がよりよい戦争の武器となる。
概要(タルキール覇王譚以前)
兜砕きの戦名を持つ巨大なオークで、タルキール次元氏族、マルドゥ族のカン(指導者)。
マルドゥの襲撃隊を率い、氏族の持つスピードを活かして敵の不意を突く武闘派。
その一方で、無益な戦いに激しい怒りを覚えたことでサルカンがプレインズウォーカーに覚醒した際、燃え盛る炎の龍となって戦場を駆け、敵と味方の両方を焼き払った事から、彼に強い憎しみを抱いている。
精霊龍の墓に辿り着いたサルカンらを追って復讐の怒りに吠えて襲撃、だが、その前に ナーセットが立ち塞がった。攻撃を巧みに受け止められ、劣勢に見えたズルゴだったが、不意を突いた敏捷な一撃でもって彼女を切り伏せた・・・
カード性能
兜砕きのズルゴ
マナコスト | (2)(赤)(白)(黒) |
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カードタイプ | 伝説のクリーチャー — オーク・戦士 |
パワー/タフネス | 7/2 |
能力 | 速攻 |
兜砕きのズルゴは、可能なら各戦闘で攻撃する。 | |
あなたのターンであるかぎり、兜砕きのズルゴは破壊不能を持つ。 | |
このターンに兜砕きのズルゴによってダメージを与えられたクリーチャーが1体死亡するたび、兜砕きのズルゴの上に+1/+1カウンターを1個置く。 |
極端に偏ったパワー/タフネスに加えて速攻&攻撃強制という、武闘派氏族マルドゥ族らしいかなり前のめりな性能の伝説のクリーチャー。敵を撃破すると自身を強化、自分のターン中だけは破壊不能を持つ。
3回攻撃を通せば勝利できるほどのパワーであり、さらに破壊不能で守られるため、アタッカーとしては非常に強力。タフネスが低いためマイナス修整系の除去には弱く、また対戦相手のターン中には破壊されてしまうなど、脆い面もあるが、速攻による奇襲性の高さと自己強化である程度は補われている。
その反面、攻撃一辺倒すぎるという中途半端な能力、3色+地味に重めなマナコストから使い勝手はそんなにはよくなく、実際は対戦では目立った戦果を挙げにくい。
概要(タルキール龍紀伝以降)
サルカンはズルゴに復讐することを望んでいた。かつて仇敵であった男の凋落した姿を見るまでは。(『脅迫』フレーバー・テキストより)
歴史改変の結果、カンではなくドラゴンらが治める次元になったタルキール。
その結果、鐘を大剣で打ち鳴らして戦士たちを戦いに駆り立てる下っ端役職。つまりもはや氏族の支配者ではなく「ただのおっさん」。
今あるのは、復讐を誓ったサルカンですら殺意が萎えるほどに落ちぶれた彼の姿があるのみだった。
そして新ファイレクシアによる多元宇宙侵略が始まった時、敵の脅威と自分の弱さを誰よりも理解し、コラガンに共闘の期待が出来ない事も深く理解していた彼は人間と一緒にカンフーをする程の理性がある龍王オジュタイに協力を求めた。結果龍王と氏族でも軽蔑されていた彼の共闘により次元の侵略者に立ち向かう者が続出し一大勢力となり撃退に至ったのであった。
カード性能
鐘突きのズルゴ
マナコスト | (赤) |
---|---|
カードタイプ | 伝説のクリーチャー — オーク・戦士 |
パワー/タフネス | 2/2 |
能力 | 鐘突きのズルゴでは、パワーが2以上のクリーチャーをブロックできない。 |
疾駆(1)(赤)(あなたはこの呪文を、これの疾駆コストで唱えてもよい。そうしたなら、これは速攻を得るとともに、次の終了ステップの開始時にこれを戦場からオーナーの手札に戻す。) |
コラガン配下ゆえかこちらの世界では特殊能力:疾駆持ち。
1マナ2/2とマナレシオが高いが、パワーが高いクリーチャーはブロックできない。
攻撃を最優先に考えるデッキならばペナルティ能力はあってないようなものであり、それよりも高いマナレシオの恩恵の方が大きい。通常のコストより重いため、一見ただのおまけのように見える疾駆も、マナが余ってきた頃であればソーサリー除去のリスクを回避しながら速攻付きで殴れるため、意外と侮れない。
ただし、伝説のクリーチャー故に手札でダブったときが困り物。デッキの投入枚数はその辺りを考慮しよう。
とはいえ、単色で使いやすい且つ高いマナレシオを持つ軽量クリーチャーということもあって、皮肉にもこっちの方が対戦では戦果をあげていたりもする。
疾駆によって速攻で相手に一撃入れては手札へと戻ることでソーサリータイミングでの除去を回避する活躍が大会でも見られたが、「ピンポンダッシュ」とネタにされてしまい、前述の「カンでなくなって没落したはずの姿の方がカードとしては活躍している」のもあってネタキャラ扱いされてしまうようになった。
……どこぞのカンフー集団といい、金玉漂流在外といい、バナナで黄金牙なシルムガルの首飾りといい、まさかのカンフーに目覚めた大師といい、タルキールでは実戦で活躍する強カードがネタカードとしても活躍し笑いを誘う法則でもあるのだろうか?