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概要編集

ニコル・ボーラスの部下のプレインズウォーカーの一人。

5つに分断された次元アラーラの断片の1つ、エスパー出身の工匠。


その地の魔道士達は、霊気を封じ込めた合金「エーテリウム」により、次元全体を高次の思想へと導こうとしており、あらゆる生命体にエーテリウムを埋め込み、

肉体を完全な物に変える事を目標としている。テゼレットの右腕が金属製なのはその為。


野心が強く、自分の置かれている立場に満足せず、更なる力を求める。策略に長けているが、己の実力を過大評価して失敗する事も。自他の失敗に耐えられず、他罰的な傾向にある。


元は動物や人間の死体からエーテリウムを回収して再利用する不可触民の父と売春婦の母の下に生まれ、カルモット求道団傘下の学院への入学後もその出自の卑しさ故に疎まれ 実力不足として教師から退学を命じられる。しかし、教師を殺害して揉み消しに成功。

何とか留まるが、同級生にして名門一族出身のサイラス・レンに後塵を拝する事になった。


求道団への不満を募らせていたテゼレットはついに求道団の聖域に侵入し、

エーテリウム生産の秘儀が記されているというエーテリウム写本を手に入れようとする。


しかし、そこには何も無かった。

実は、エーテリウムを開発したスフィンクスのクルーシウスが行方不明なので、

新たに製造できない状況をずっと隠していたのである。


求道団の真実を知ったテゼレットは駆けつけた護衛に攻撃されて重傷を負う。生命の危機を切っ掛けに彼の灯は点り、プレインズウォークした先でニコル・ボーラスの配下となる。


ボーラスが組織した次元を股にかける陰謀団、無限連合を掌握しその首領となり、活動の中心となる支部があるラヴニカに在住のプレインズウォーカー・ジェイス・ベレレンを勧誘、自身の野望の為に工作員として訓練を課し任務を与える。


しかし、ジェイスは脱走。テゼレットが彼の相棒や友人たちを暗殺したことから敵対、

直接対決の末エーテリウムの腕を切り落とされ、彼の術で精神崩壊してしまう。


ミラディンの傷跡編集

しかし生きており、

ボーラスによってテゼレットの体は回収され、今度は彼自身が工作員に改造され、

ミラディン次元にて復活したファイレクシア陣営に派遣されることになり、

ファイレクシアの階級の中で己の地位を固めながら、力を得る機会を窺っていた。

しかし、カーンが開放され新たな機械の始祖を決める事となり、よそ者であるテゼレットは法務官たちから疎まれることに。

そんな時ミラディン出身のプレインズウォーカー・コスが玉座の真下に仕かけた呪文爆弾が爆発!

テゼレットは生死不明となる・・・


カラデシュ編集

しかし生きており、

後にボーラスに呼び戻されて別の世界の別の任務へと送り出されていたことが明らかになる。

その後、カラデシュ次元で行われる発明博覧会の審判長として潜り込む。


改革派の長であるチャンドラの母ピア・ナラーを逮捕、見せしめの対決を闘技場で行うものの、ゲートウォッチ+アジャニらによって阻止され、領事府の飛行戦艦スカイソブリンでの撤退を余儀なくされる。


だがそれも折り込み済みの計画であり、サヒーリの友人ラシュミの転送装置含む博覧会に持ち込まれた発明品をすべて押収及び大勢の発明家を保護という名の連行を行っていた。先の対決はそのための陽動である。


テゼレットは転送装置の技術を応用した次元と次元をつなぐ大型装置“次元橋”を建造。事態は多元宇宙を巻き込む騒乱に発展しかける事態となる。


しかし、装置起動のために同次元に流通するエネルギー“霊気”をほぼ領事府で独占、及び先の大量押収に市民の怒りは頂点に達しピア・ナラーの革命が起きて政権は打倒、テゼレットもリリアナとの直接対決の末に取り押えられるものの、チャンドラ・ギデオンの決死の突撃で破壊された次元橋の爆発のドサクサにまぎれてブレインズウォークして次元橋の核を別の次元へ持ち逃げする。

またしても生き延びる


灯火大戦編集

ボーラスが計画を最終段階に進めるのに先立ちテゼレットは使者としてラヴニカを訪れ、ラル・ザレックにこれからも忠誠を尽くす意思があるかを尋ねるもラルはこれを拒否。ラヴニカの危機を感じ取ったラルにあしらわれてまた逃げのびる


そして決戦ではアモンケット側で次元橋を管理しラヴニカに永遠衆を送り出す任務を担当するものの、ラヴニカ側からダク・フェイデンオブ・ニクシリスカーンサムトが、そしてアモンケット側からサルカン・ヴォルが奇襲してきてこれを捌ききれずに敗北。


ここでボーラスにこれ以上尽しても損をするだけと悟ったテゼレットは反ボーラス陣営の面々に「俺、これ以上ボーラスにこき使われるのはまっぴらだわ。ありがとよ。(意訳)」と捨て台詞をはいてまたもや逃げのびる


しかし、ラヴニカに侵略者を送り込んで殺戮を引き起こした罪が許される筈もなく、ラヴニカに災いをもたらそうとしたボーラスに加担したテロリストとして、ドビン,リリアナと共に指名手配される。


PWが集結したために悪名が全次元に知れ渡ってしまった彼の明日はどっちだ……!?


人物評編集

この通り、本人の経歴は挫折と失敗が多いが、優秀な人物であり、努力家でもある。


カラデシュにおいて発明家達にそれぞれの研究を行わせていた際は、発明家達にそれぞれの研究を把握した上それを児戯と切り捨て、更に次元内転送装置の開発では開発者に次元の外の存在を示唆し、それを利用した転送理論を閃かせる(当の本人は理論の全貌を把握している様子)等、その能力の一端(と性格の悪さ)を見せた。


しかし、テゼレットの周りには常に自分より優秀、生まれ持った才能が凄まじい存在(エスパー次元の天才で同僚のサイラス・レン、多元宇宙で最も強大なPWと称されるボーラス、神童とも呼ばれたテレパスのジェイス等)がおり、それが彼の歪みを形成する一因であるかもしれない。

「全ての選択を間違え続けたジェイス・ベレレン」と言われることも。


カード性能編集

求道者テゼレット編集

求道者

マナコスト(3)(青)(青)
カードタイププレインズウォーカー — テゼレット
初期忠誠度4
カードテキスト[+1]:アーティファクトを最大2つまで対象とし、それらをアンタップする。
[-X]:あなたのライブラリーから、点数で見たマナ・コストがX以下のアーティファクト・カードを1枚探し、それを戦場に出す。その後、あなたのライブラリーを切り直す。
[-5]:ターン終了時まで、あなたがコントロールするアーティファクトは基本のパワーとタフネスが5/5のアーティファクト・クリーチャーになる。

初登場したエキスパンション:アラーラの断片では青単色でカード化。

この時代に活躍したデッキの名称に「テゼレッター」というものがあるが由来はもちろんこのカード。

[-X]能力でアーティファクト・カードをサーチ可能。これによって相手の戦闘に合わせて有効なカードを探し出したり、コンボパーツを揃えたりと様々な使い道ができる。


ちなみに[-5]能力はクリーチャーでないアーティファクトにも効果があるので、

テゼレットにペンダントを貸したら5/5になって帰ってきた

こうなる

再録はモダンマスターズ2015やデュエルデッキ:エルズペスvsテゼレットなど。(ちなみに後者は新規イラスト)


ボーラスの工作員、テゼレット編集

ボーラスの工作員、テゼレット

マナコスト (2)(青)(黒)
カードタイププレインズウォーカー — テゼレット
初期忠誠度3
カードテキスト [+1]:あなたのライブラリーの一番上から5枚のカードを見る。あなたはその中からアーティファクト・カード1枚を公開してあなたの手札に加えてもよい。残りをあなたのライブラリーの一番下に望む順番で置く。
[-1]:アーティファクト1つを対象とする。それは基本のパワーとタフネスが5/5のアーティファクト・クリーチャーになる。
[-4]:プレイヤー1人を対象とする。そのプレイヤーはX点のライフを失い、あなたはX点のライフを得る。Xはあなたがコントロールするアーティファクトの数の2倍である。

エキスパンション:ミラディン包囲戦で再登場。ポーラスの手によって復活させられた影響なのかマナコストに黒が入った。サーチ能力が+能力になった代わりに、機能するにはデッキに入れるアーティファクトの比率を高くする必要がある。

その分、クリーチャー化能力が連打しやすくなっている。これが収録されたミラディンの傷跡ブロックには使用回数の決まっている使い捨て妨害アーティファクトカード『転倒の磁石』(カードテキストは外部リンク参照)を筆頭に気兼ねなくクリーチャー化できる置物に恵まれているのが追い風。


金属の支配者、テゼレット編集

マナコスト(4)(青)(黒)
カードタイププレインズウォーカー — テゼレット
初期忠誠度5
カードテキスト [+1]:アーティファクト・カードが公開されるまで、あなたのライブラリーの1番上からカードを1枚ずつ公開する。そのカードをあなたの手札に加え、残りをあなたのライブラリーの一地番下に無作為の順番で置く。
[-3]:対戦相手1人を対象とする。そのプレーヤーはあなたのコントロールするアーテファクトの総数に等しい点数のライフを失う。
[-8]:対戦相手1人を対象とする。そのプレーヤーがコントロールするすべてのアーティファクトとそのプレーヤーがコントロールするすべてのクリーチャーのコントロールを得る。

霊気紛争のプレインズウォーカーデッキに封入された1枚。アーティファクト分のライフを削ることが出来るものの、消費するカウンターの量が多いので連打しにくいのが難点。


策謀家テゼレット編集

マナコスト (2)(青)(黒)
カードタイププレインズウォーカー — テゼレット
初期忠誠度5
カードテキスト[+1]:《エーテリウム電池》という名前のアーティファクト・トークンを1つ生成する。それは「(T),このアーティファクトを生け贄に捧げる:あなたのマナ・プールに好きな色1色のマナ1点を加える。」を持つ。
[-2]:クリーチャー1体を対象とする。ターン終了時まで、それは+X/-Xの修整を受ける。Xは、あなたがコントロールするアーティファクトの総数に等しい。
[-7]:あなたは「あなたのターンの戦闘の開始時に、あなたがコントロールするアーティファクト1つを対象とする。それは基本のパワーとタフネスが5/5のアーティファクト・クリーチャーになる。」を持つ紋章を得る。

エキスパンション:霊気紛争で再登場。この色のカードでは珍しいマナ生成能力を持ったトークンを生成可能。[-2]能力はパワーへのプラス修整とタフネスへのマイナス修整、強化・除去どちらにも使用可能。先で述べたトークン生成能力を持つ為、自己完結している。とはいえ、これを活かすならアーティファクトを多数用意する必要があるので、やっぱり今回もアーティファクトデッキで活躍させたい。

これまでと比べると決定打不足になりやすいものの、このカードが収録されたカラデシュ・ブロックには強力なアーティファクトクリーチャーだけでなく、条件を満たすとクリーチャー化するアーティファクトの新カテゴリ:機体カードが複数登場している。[+1]能力でうまくそれらに繋ぎたい。


この時代の環境で「やっぱりアーティファクトをクリーチャー化させて暴れさせたい」というプレーヤーには同じく霊気紛争に収録された彼の名前を冠するエンチャント『テゼレットの手法』がおすすめ(カードテキストは外部リンク参照)。

アーティファクトを5/5クリーチャーにする効果に加え、[エンチャントされているアーティファクトが墓地に置かれたとき、そのカードをオーナーの手札に戻す。]という効果もあわせ持つので付ける側が破壊されもアドバンテージを失いにくくなった。

そのため、こっちを主力を主力にしたほうがアーティファクトビートダウンやりやすくない?との意見も多い。哀れテゼレット・・・


残酷な機械技師、テゼレット編集

マナコスト(4)(青)(青)
カードタイプ伝説のプレインズウォーカー — テゼレット
初期忠誠度4
能力
[+1]:カードを1枚引く。
[0]:あなたがコントロールしているアーティファクト1つを対象とする。あなたの次のターンまで、それはそれの他のタイプに加えて5/5のクリーチャーになる。
[-7]:あなたの手札から望む枚数のカードを裏向きの状態で戦場に出す。それらは5/5のアーティファクト・クリーチャーである。

基本セット2019のプレインズウォーカーデッキに収録されたテゼレットのカード。忠誠度能力はドロー、アーティファクトのクリーチャー化、手札を元にアーティファクト・クリーチャーを生み出す能力。


6マナでこの能力は地味な気もするが、

同デッキに収録されているアーティファクトと連携するカード群と共に、「青はアーティファクトとシナジーを持つ色である」ということを初心者に指し示す一枚。


工匠の達人、テゼレット編集

マナコスト(3)(青)(青)
カードタイプ伝説のプレインズウォーカー — テゼレット
初期忠誠度5
能力[+1]:飛行を持つ無色の1/1の飛行機械・アーティファクト・クリーチャー・トークンを1体生成する。
[0]:カードを1枚引く。あなたがアーティファクトを3つ以上コントロールしているなら、代わりにカードを2枚引く。
[-9]:あなたは「あなたの終了ステップの開始時に、あなたのライブラリーからパーマネント・カード1枚を探し、それを戦場に出し、その後あなたのライブラリーを切り直す。」を持つ紋章を得る。

基本セット2019のテゼレットのカード。やはりアーティファクトシナジー能力持ち・・・なのだが、今回は自力でアーティファクト・クリーチャー・トークンを生成可能という自己完結寄りなので、そこまで特化したデッキじゃなくとも活躍は期待できる。


従来のテゼレットと同様、アグレッシブなデッキよりは中速~低速のデッキ向けのカードとなっている。ただ、盤面への戦力の供給と後続の補充とをいずれも忠誠度を減らさずに行えるため、戦場に残る粘り強さに関しては歴代のテゼレットの中でもピカイチ。


懸念(?)すべきはひとつ前のエキスパンションに登場したPWカード『ドミナリアの英雄、テフェリー』とマナコストが被ってること。


橋の主、テゼレット編集

マナコスト(4)(青)(黒)
カードタイプ伝説のプレインズウォーカー — テゼレット
初期忠誠度5
能力あなたが唱えるクリーチャーやプレインズウォーカーである呪文は親和(アーティファクト)を持つ。
[+2]:橋の主、テゼレットは各対戦相手にそれぞれX点のダメージを与える。Xはあなたがコントロールしているアーティファクトの総数に等しい。あなたはX点のライフを得る。
[-3]:あなたの墓地からアーティファクト・カード1枚を対象とし、それをあなたの手札に戻す。
[-8]:あなたのライブラリーの一番上から10枚のカードを追放する。その中からアーティファクト・カードをすべて戦場に出す。

・親和(○○)―カッコ内で指定されたパーマネントカードの種類だけマナコストを軽減する効果


灯争大戦のBOX特典カードのテゼレットのカード。エキスパンションごとにキーワード能力が登場するのはいつものことだが、灯争大戦まったく関係ないまさかの親和(これが登場したのはアイツが活躍していたころのミラディン・ブロック)。

ある意味、BOX特典カードならではの扱いと言える。


いずれの能力もアーティファクトと密接したものであり、なおかつ、自身でアーティファクトを確保しにくいため、過去のテゼレット以上にデッキ構成やカードプールに左右されやすい性能と言える。とはいえ、これの登場時のスタンダード(イクサラン・ブロックから灯争大戦までの期間)は正統派アーティファクトデッキを作れる程の環境ではなく、現状では特典カードの域を出ない。あえてこれを採用したデッキを作るなら『ウルザの後継、カーン』といったアーティファクトトークンを場に出せるPWカードと絡めるといったところか。



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MTG  プレインズウォーカー

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