概要
ファイレクシア次元は崩壊し、ヨーグモスは消滅した。しかし、カーンは自身に埋め込まれたファイレクシア人ザンチャの心臓から滲み出るファイレクシアの油に気づいていなかった。
油は長い時間をかけて、カーンが創造した金属次元アージェンタム(後のミラディン)を侵食していった。侵食はミラディンの核にまで到達し、汚染された核からは多くのファイレクシア人が生まれた。彼らは戦力が整うまで核に潜んだ後、ミラディンに対して侵略を開始。存亡をかけ一致団結するミラディン人をも取り込みながら侵略を続け、ついにミラディンは新ファイレクシアとして完成した。
旧ファイレクシアは黒マナにのみ深く関係していたが、アージェンタムの白青黒赤緑の五つの太陽が生み出す強いマナに適応した結果、ファイレクシアの思想を各色が象徴するように解釈した五つの派閥が生まれた。
かつてのファイレクシアは、黒マナにのみ深く関係していた。しかし、常に周囲の環境へと適合するファイレクシアは、マナに満ちたミラディンの5つの太陽に触れることで、すべての色に広がった。
その結果、新ファイレクシアは5人の法務官による5つの派閥に分かれて統治されることになる。
5大派閥
法務官同士の抗争ではエリシュ・ノーンが勝利し、事実シェオルドレッドとウラブラスクの派閥は壊滅し、領土と戦力が奪われており、現在は機械正典が最大派閥となっている。
機械正典
”大修道士” エリシュ・ノーンをトップとする、信仰での下に形成された階級社会。ファイレクシア人の物理的志向と熱狂的な宗教体系という矛盾した性質から誕生した歪な宗教の真似事。
彼らの目的は、この次元の全て変質させるか再利用することによってミラディン全土をファイレクシアの理想郷へ、そして全ての多元宇宙へとそれは広げていく事。
発展の動力源
ミラディンの全てを如何に効率よくファイレクシア化させるかについての研究と実験を行なっている。
組織を率いるのは”核の占い師” ジン=ギタクシアス。
多元宇宙のことも認識しており、他次元を新ファイレクシア発展の燃料にしょうとしている。
七人の鋼の族長
7人の鋼の族長と呼ばれる長たちから構成される封建社会。継承権争いを秘密裏の行っている。
組織のトップは”囁く者” シェオルドレッド。ただし彼女も族長の一人であり、あくまで暫定的なトップである。
静かなる焼炉
隠れしウラブラスク率いる赤の派閥。新ファイレクシアの物資や産業を職務としている。
……しかし、この派閥のファイレクシア人たちは個人主義、憐れみ、激情、自由といったファイレクシアとは相反する概念を持ち合わせるようになり、その事に彼ら自身も戸惑いを感じている。
ウラブラスクも自身の領土を避難してくるミラディン人を放置するように布告しており、ミラディン人の聖域と化している。
悪意の大群
弱肉強食と自然淘汰の原理によって、ファイレクシア化されていないすべての生命を抹殺するか、彼らが究極の種とするファイレクシアに取り込むべきだという思想を持つ派閥。
一応のトップは”飢餓の声”ヴォリンクレックス**なのだが、放任主義ゆえに副官のグリッサが実質的な長となっている。
球層
対抗勢力を排除後、新ファイレクシアはミラディンをさらに作り変えてしまい、本来の二層構造から全九層からなる球形構造に作り替えてしまった。
- 記念ファサード:記念碑で装飾された表層。
- ミレックス:第2層でありかつてのミラディンの地表。
- 自律焼炉:この球層全体がひとつの鋳造所として機能している静かなる焼炉の支配地。
- 狩猟迷宮:無限に続く金属のジャングルで酸化銅が広がる悪意の大群の支配地。
- 外科区画:発展の動力源の本拠地であり、油の貯蔵庫有するファイレクシアの実験施設。
- ドロス窟:七人の鋼の族長の支配地。族長たちがそれぞれ要塞を築き、激しい戦争ゲームが繰り広げられている。
- 美麗聖堂:雪花石膏のプラットフォームから有機的な彫刻のように建築物の塊が立ち並び、深紅の腱でできた長い橋で繋がれている。機械正典の支配地であり、エリシュ・ノーンの王座がある。
- マイコシンスの庭:他の球層とは違い不気味なほどに静かな第8層。ミラディンの元々の内核である。
- 種子中枢:9つある球層の中で最奥である第9層。エリシュ・ノーンはそこにカルドハイムの世界樹の精髄を埋め、次元壊しとして成長させ多元宇宙侵略の拠点とした。
余談
- ミラディンの傷跡ブロックの2つ目の小型エキスパンションは2010年12月9日当時、「ミラディンが現在ミラディン陣営とファイレクシア陣営に分かれての戦争の最中で、まだその勝者がどちらかは公表できない」との理由として正式名称は『清純なるミラディン』か『新たなるファイレクシア』のいずれかであるとして伏せられた。
- ……が!プロプレイヤーのギョーム・マティノン氏が記事執筆用に提供されたGOD BOOKと呼ばれる関係者用フルスポイラーを友人関係にあったギョーム・ワフォ=タパ氏に無許可で公開、そのその経緯は不明だが、なんとフルスポイラーがインターネットに流出する事件に発展してしまう。彼らは責任を認め、この一件でギョーム・マティノン氏に出場停止3年(のちに1年に軽減)、共犯としてギョーム・ワフォ=タパ氏、マーシャル・モロー氏とダヴィ・ゴーチェ氏にも出場停止1年半の処分を下した(外部サイト参照)。
- この事件の影響で、やむえずウィザーズ社は予定より早い4月25日にフルスポイラーの正式公開を余儀なくされてしまった。