概要
英語名でBirthing Pod。
2011年発売のエキスパンション『新たなるファイレクシア』に収録されたカードでレアリティはレア。カード・タイプはアーティファクト。
ファイレクシア関係（？）のカードなのかカードテキスト部分にΦマークが透かしてある仕様となっている。
カード性能
| マナ・コスト | (３)(緑/Φ) |
|---|---|
| カード・タイプ | アーティファクト |
| 能力 | （(緑/Φ)は(緑)でも２点のライフでも支払うことができる。） |
| (１)(緑/Φ),(Ｔ),クリーチャーを１体生け贄に捧げる：あなたのライブラリーから、その生け贄に捧げたクリーチャーの点数で見たマナ・コストに１を足した値に等しい点数のマナ・コストを持つクリーチャー・カードを１枚探し、そのカードを戦場に出す。その後、あなたのライブラリーを切り直す。この能力は、あなたがソーサリーを唱えられるときにのみ起動できる。 |
公開された時に多くのプレーヤーを困惑させた1枚。能力起動すればクリーチャーをデッキからサーチできるもののコストにクリーチャーが必要なので実質はプラスマイナス０。そして条件の1つ「生け贄に捧げたクリーチャーの点数で見たマナ・コストに１を足した値に等しい点数のマナ・コストを持つクリーチャー・カード」という見たこと無い制約に多くのプレーヤーは！？！？となる。
・・・しかし考えればクリーチャーを次々に入れ替えが出来る。使い方次第では状況に対応したクリーチャーの使い分ける戦術にも使用できる。
場合によってはコンボパーツのサーチ役にも使用可能。
また、
- 場に出た時に能力が誘発するクリーチャー（通称：CIP能力）
- 墓地に置かれた時に能力を誘発させるクリーチャー（通称：PIG能力）
をコストにすればアドバンテージを取ることも可能。
それを合わせて作られたデッキがカード名をそのまま冠す《出産の殻》デッキである。
マナクリーチャーから高速で出産の殻を設置、毎ターンクリーチャーを入れ替えながらCIP能力・PIG能力でアドバンテージを稼ぎ、最後はあの兵器やあの御仁等々の高マナ域のフィニッシャーに繋げてとどめをさす。（前者はPIG能力持ち持ちなので更なる巨大クリーチャーにつなげるプランも可能、後者が場に出せる頃には墓地には無数のクリーチャーカードが溜まっているので独壇場となる）。
また、サーチ能力なので強力なコンボを勝ち筋とするパターンある。場に出た時に対戦相手の戦闘フェイズを飛ばすという強力な能力を持った『石角の高官』。これは場に出た時限りの効果なのだが、滞留者ヴェンセールが場にいれば毎ターン発動させることも可能。
このように応用が利きやすくなお且つΦマナは自ライフ2点で代用可能な為、多色化も容易（最悪、緑マナ無しでも運用可能）な便利カードとしてデッキの中核を担うことになる。
なお、
デッキの性質上、クリーチャーカードは1枚指しがほとんど。
それゆえに、
デッキリストの欄のクリーチャーカードの項目がすさまじく長くなりやすいという特徴をもつ。
各種サイトで同カードを使用したデッキを参考する時には疲れ目には注意。
ちなみに
2012年発売されたイベントデッキと呼ばれる構築済みデッキの一つ、「らせんの破滅」には上記の《出産の殻》デッキを参考に構築されたのか、同セットに出産の殻が2枚・他にもCIP能力持ちクリーチャーが1枚封入された仕様となっていたのであった。（ここだけの話、デッキリストの中の某乾杯さんから場違い感を感じるのは内緒。）
モダンにて禁止カード化
スタンダードがローテーションを迎えた後も
より広いカードプールゆえCIP能力・PIG能力持ちクリーチャーのバリエーションの広いフォーマットで活躍していたのだが、
エキスパンション：タルキール覇王譚発売から年明けを迎えた2015年1月、
禁止カードに関する告知にてモダンでの禁止カードに指定されることになる。
（外部リンク参照）
上でも述べている通りタルキール覇王譚に収録されたクリーチャー・カードの一つ『包囲サイ』との相性が強力すぎたのである。このカードは4マナ4/5なお且つ場に出た時にライフドレイン能力も備える反面、召喚に必要な色マナが(白)(黒)(緑)と厳しい色マナ拘束を課せられる……
が、出産の殻を使えば3マナクリーチャーさえ用意すればマナ拘束なんてお構い無しに即大暴れさせることが可能になる。
結局のところ、創意工夫なんてせずに単純に強いクリーチャーを持ってくればいいという結論に至った結果といえよう……
