サヒーリ・ライ
さひーりらい
多元宇宙の次元と次元に存在する純粋な魔法的エネルギー“霊気”をエネルギーとして活用する一方、魔導士は危険かつ不安定な存在と弾圧され霊気の流通は領事府に規制されている次元カラデシュ。
サヒーリはその次元出身であり、革命派サイドの発明家。
朗らかで楽観的な性格で、普段は寛大だが競争心を隠しはせず、立ち塞がろうとした相手に対しては、恐るべき殺し屋となることも知られている。しかし競争の場を離れれば、彼女は他の発明家を熱心に支えるといった創造的精神を惜しまない明るい性格。
当代最高の金属細工師と謳われる名高い発明家であり、玉虫色に輝く金属からまるで生きているかのようなアーティファクトの構築物を作り出すことが可能。目にしたあらゆる生物の複製を創造するという高い技術をもつがゆえファンも多い。
同じカラデシュ次元の人間には認識されていないがサヒーリは無限にも思える長い金属糸を用いて創造物を織り上げる金属魔法の使い手、そしてプレインズウォーカーの灯の持ち主でもあり、次元と次元を自在に歩き渡る芸術家である。
カラデシュ次元在住のプレインズウォーカーとして同次元を守る事に責任感を持っており、
発明家仲間であり友人のラシュミが製作した転送装置が久遠の闇に通ずる危険性を孕んだものと気づき開発をやめさせようと悩むものの、彼女の熱意に負け発明博覧会の出展に助力する。
しかし、審判長もまた他の次元からやってきたプレインズウォーカーであり、転送装置の真価を自身の野心の為に利用すべく領事府を掌握する。
サヒーリ・ライ
マナコスト | (1)(青)(赤) |
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カードタイプ | プレインズウォーカー — サヒーリ |
初期忠誠度 | 3 |
能力 | [+1]:占術1を行う。サヒーリ・ライは各対戦相手にそれぞれ1点のダメージを与える。 |
[-2]:あなたがコントロールするアーティファクト1つかクリーチャー1体を対象とし、それの他のタイプに加えてアーティファクトであることを除き、それのコピーであるトークンを1つ生成する。そのトークンは速攻を得る。次の終了ステップの開始時に、それを追放する。 | |
[-7]:あなたのライブラリーから異なる名前のアーティファクト・カード最大3枚を探し、それらを戦場に出し、その後あなたのライブラリーを切り直す。 |
2016年発売のエキスパンション:カラデシュで初登場。能力は若干地味だがその分3マナで出せる為、コストは軽い。
[-2]能力はクリーチャーを2倍にして打点を稼ぐのでもいいが、「場に出た時に誘発する能力持ちに使って効果をもう1回」「コピートークンはアンタップ状態で出てくることを利用して、起動にタップの必要な能力を2連発」等々応用の利く忠誠度能力である。
単独で出来る事は少ないが、組み合わせ次第で様々な可能性を見出せる正に発明家らしい1枚である。
登場当時こそ戦果はパッとしなかったが、後にコピーキャットコンボで頭角を現す。詳しくは後述。
天智、サヒーリ
マナコスト | (2)(青)(赤) |
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カードタイプ | 伝説のプレインズウォーカー — サヒーリ |
初期忠誠度 | 4 |
能力 | [+1]:無色の1/1の霊気装置・アーティファクト・クリーチャー・トークンを1体生成する。 |
[+1]:このターンにあなたが次の呪文を唱えるためのコストは、あなたがそれを唱える際にコントロールしているアーティファクト1つにつき(1)少なくなる。 | |
[-7]:あなたがコントロールしているアーティファクト1つにつき、それのコピーであるトークンを1つ生成する。それらのトークンは速攻を得る。次の終了ステップの開始時に、それらのトークンを追放する。 | |
天智、サヒーリは統率者として使用できる。 |
統率者2018で登場した、統率者として使用できるサヒーリ。そのため、統率者として使用可能。(詳しいルールはこちらを参照)
1つ目の+1能力では1/1の霊気装置・アーティファクト・クリーチャー・トークンの生成。地味に優秀だがこのカードを使えるフォーマット目線で見ると脅威度は低い
2つ目の+1能力は場のアーティファクトの数だけコスト減少をもたらす。適切なデッキで使えば爆発的なマナ加速手段となり、フィニッシャーへ繋げやすくなる。
やはりアーティファクト中心のデッキにおけるサポート要員として優秀な一枚。2つ目の+1能力をどれだけ活かせるかが鍵。どのフォーマットで使うにしろ、有効活用できるデッキ構成を模索したい。
崇高な工匠、サヒーリ
マナコスト | (1)(青/赤)(青/赤) |
---|---|
カードタイプ | 伝説のプレインズウォーカー — サヒーリ |
初期忠誠度 | 5 |
能力 | あなたがクリーチャーでない呪文を唱えるたび、無色の1/1の霊気装置・アーティファクト・クリーチャー・トークンを1体生成する。 |
[-2]:あなたがコントロールしているアーティファクト1つと、あなたがコントロールしている他のアーティファクト1つかクリーチャー1体を対象とする。ターン終了時まで、その前者はそれの他のタイプに加えてアーティファクトでもあることを除き、その後者のコピーになる。 |
灯争大戦にて青赤の混成カードとして登場した3枚目のサヒーリ。レアリティはアンコモン。
サヒーリらしく、能力はいずれもアーティファクトに関連するものではあるが、クリーチャーをコピーするなら若き紅蓮術士方式の能力を使い自力で用意できるのでデッキにアーティファクト要素は特に必要なく、むしろ誘発型能力を誘発させる手段やコピーするに値するクリーチャーの存在の方が重要となる。
その為、コンボデッキよりも、呪文を連発すると墓地から復活する『弧光のフェニックス』(カードテキストは外部リンク参照)のような、呪文を多用するデッキで魅せるクリーチャーのサポートとして使われる。
なお、日本語版のブースターパックに限り、50%の確率で日本イラストレーター描き下ろしのオリジナルアート版プレインズウォーカー・カードが通常版の代わりに封入されており、
担当するのは他TCGでも活躍せれている百瀬寿氏(ユーザーページリンク参照)
2017年1月発売のエキスパンション:霊気紛争のカードリストにて『守護フェリダー』(カードテキストは外部リンク参照)というクリーチャーが公開されたことで多くのプレーヤー達の注目を浴びる事になる。これは「場のカードを追放して場に戻す」というカード効果を有しており、
- サヒーリの[-2]能力で守護フェリダーのトークンを作る
- 守護フェリダートークンでサヒーリを追放
- 忠誠度能力を使った回数と忠誠度カウンターがリセットされて場に戻る
- もう一度[-2]能力で守護フェリダーのトークンを作る
- トークンも追放能力有しているのでもう一度サヒーリを追放
- ※繰り返し
これにより速攻持ち守護フェリダートークンを無限に生成可能。後は総攻撃させればワンチャン通り越してオーバーキルである。
コンボパーツである『守護フェリダー』。
実は開発スタッフのうっかりミスで作られたという異色な逸話がある。
能力が能力だけに危険なコンボに使用されないか入念にチェックが入れられたのだが、
サヒーリの存在がすっぽり忘れ去られていたのである。
が!
うっかりだろうが計算込みだろうが刷られたモノは利用しない手は無い
当然のごとく即死コンボデッキが世の中に広まる事となる。
一応、火力や飛行持ちクリーチャーをチラつかせてPWが仕事しにくい状況を作る・事前にクリーチャーにタッブ状態で場に出ることを強要するカードを場に出しておく等々対策を練る事は可能だが、
コンボパーツは2枚で済む故にデッキの枠を圧迫しないので、他の攻め手を絡めながら戦うといった読み辛い戦い方も可能。
しかし天下は長くは続かなかった・・・
2017年4月の禁止制限告知が発表された2日後、
追加で『守護フェリダー』がスタンダードでの禁止カードに指定されることになる。
(禁止制限告知への追加外部リンク参照)
ちなみに最初の禁止制限告知の時に言及がなかったのはMagic Onlineで試しに出したら新エキスパンション:アモンケットのカードを組み込んだ上記コンボデッキが強くなりすぎてしまったとの事。
当然、次環境でも上記のコンボを搭載したデッキを使用しようとしたプレーヤーらを「禁止を免れた!」とぬか喜びさせたのは言うまでも無い。
2019年に新フォーマット・パイオニアが制定されたが、そちらでも時期早々に守護フェリダーが禁止カードに指定されたので、前述のコンボはモダン環境より下でないと使用不可となっている。