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オブ・ニクシリス

おぶにくしりす

オブ・ニクシリスとはTCGマジック・ザ・ギャザリング背景ストーリーに登場する悪魔の一体である
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概要編集

ゼンディカー次元に囚われたデーモンで元・人間のプレインズウォーカー


「征服者」としての「あらゆる犠牲が払われた勝利のみが真の勝利である」という清々しいまでの「黒」の矜持を持ち、勝利のため、力を得るためには手段を選ばない。

軍事的指導者としての卓越した才能に加え、武芸や魔術においても一流の心得や「敵将の側近に時限性の呪術を掛け、数年越しに裏切らせる」計算高さ、「必要とあらば何ら躊躇い無く部下を焚き付け捨て駒に出来る」冷酷非情さ、更には単なる傲慢なエゴイストに留まらず「己の失敗を失敗と認め次に生かし、数十年の間着々と下準備を進めながら好機を虎視眈々と伺う」強かな精神力まで持ち合わせる。


嘗てはとある次元における一国の将軍だったが、敵軍と裏切った友軍の挟み撃ちに遭い、逃げ込んだ古代文明の祭壇に2人だけ着いて来た部下達のそれぞれ「最後まで戦い抜く」「もう何もかも終わりにしたい」願いを2人を生贄に捧げる事で叶えてやり召喚されたデーモンと起死回生の手段として契約し、その次元のあらゆる生命を一瞬で滅ぼし尽した。

しかし自分以外の生命の気配が一切無い大地を十日間彷徨った後、唯一出会った自身と全く同じ姿をした人物から「実はこの次元自体そもそも高位存在が戯れに作り、壊れるのを眺め楽しむ玩具でしかなかった」真実を告げられ、余りの馬鹿馬鹿しさに笑い、咽び泣いた末プレインズウォーカーに覚醒した。


それからというものニクシリスは数多の次元を股に掛け己の征服者としての欲望を満たし、手にした戦利品でまた新たな次元を征服する日々を繰り返していたが、ある時手に入れたアーティファクト「鎖のヴェール」が彼の運命を大きく変えてしまう。実は鎖のヴェールは使用者に強大な力を与える代わりに使用を続けると悪魔へと変貌させてしまう副作用があり彼も例外ではなかったのだ。


マジックの世界ではデーモンの定義は「人々の魂の邪悪な部分が物理的な形を取ったもので、非常に心のねじれた人間が死ぬ時に黒マナの噴流によって形を成す」である。本来実態のない存在であるデーモンがプレインズウォーカーの灯を持つ事は無いのだが、ニクシリスは元人間なので矛盾も問題もない。(現ヴェール所有者である彼女には別の意味で大問題なのだが・・・)


かつて呪いを解く手がかりを求めゼンディカーにやってくるも、その次元を守護するプレインズウォーカー・ナヒリの手によって面晶体を埋め込まれたことによって力を封印される。長い年月を経過する中、自身を縛り付けたゼンディカー次元とナヒリへの恨みを積み重ねながら面晶体を研究すると同時にプレインズウォーカーたちに情報を拡散、 ガラクの件で面晶体を求めてきた無名のプレインズウォーカーによって抽出される。


その後、ニクシリスは次元そのものの力を手に入れる計画を練るもニッサ・レヴェインの手によって阻止され瓦礫の下敷きに埋められてしまう。

しかし同盟者軍による面晶体構造の檻でウラモグを捕らえる作戦に便乗、構造の力が集結する点に、自身の要石を置くことにより力の本流が自身の中に流れこみプレインズウォーカーの灯を再点火させることに成功する。

力を取り戻したニクシリスは檻を破壊、ウラモグを解き放ちさらにコジレックを呼び起こし大惨事を巻き起こす。


これまでの復讐とばかりにニッサ、そして一緒に戦っていたギデオンジェイスを捕らえて地下深くに生き埋めしようとするがチャンドラの乱入にとって3人は解放され、プレインズウォーカー4人の同時攻撃を受けゼンディカーより撤退を余儀なくされた。


灯争大戦ではラヴニカの危機を知らせるビーコンに誘われたところボーラス陣営が仕掛けた”プレインズウォークを封じる罠”に引っかかってしまい成り行きでゲートウォッチ側と共闘することに。


とはいえ利己的な彼がそこまで義理立てするはずもなく、脱出しやすいと思われたアモンケットに陣取るテゼレットを排除する作戦に参加。それが達成されるとさっさと離脱してしまった。

其のためゲートウォッチ陣営からは依然として”多次元世界を荒らしかねない要注意人物”と認識されている。


ちなみにオブ・ニクシリスの残虐というカードではそこらへんで飛んでいたと思われる鳥を焼いてるイラストが掲載され「残虐(笑)」とネタにされた。


ゲームでの性能編集

プレインズウォーカーになる → 灯を失う → 再点火させる

といった経緯からクリーチャーカード・プレインズウォーカーそれぞれ複数存在する。

尚、ややこしいのだが


  • レジェンドルール:プレイヤーが同じ名前の伝説のパーマネントを2つ以上コントロールしている場合、そのプレイヤーはその中から1つを選び、残りはそのオーナーの墓地に置かれる
  • プレインズウォーカーの唯一性ルール:プレイヤーが1つのプレインズウォーカー・タイプを共有する2体以上のプレインズウォーカーをコントロールしている場合、そのプレイヤーはその中から1つを選び、残りはそのオーナーの墓地に置かれる。

と定義付けられている。

そのため、クリーチャー版とクリーチャー版、プレインズウォーカー版とプレインズウォーカー版を場に並べることは出来ないが、クリーチャー版とプレインズウォーカー版を並べることは(一応)可能。


堕ちたる者、オブ・ニクシリス編集

マナコスト(3)(黒)(黒)
カードタイプ伝説のクリーチャー — デーモン
パワー/タフネス3/3
能力上陸 ― 土地が1つあなたのコントロール下で戦場に出るたび、プレイヤー1人を対象とする。あなたは「そのプレイヤーは3点のライフを失う」ことを選んでもよい。そうした場合、堕ちたる者、オブ・ニクシリスの上に+1/+1カウンターを3個置く。

カードセット:ゼンディカーでは伝説のクリーチャーとして収録。ゼンディカーらしく特殊能力:上陸をもつので放置するとライフロスorパワーアップを次々に強要される。ただし、マナコスト5マナの割りに低いタフネスが痛い。当時はアラーラの断片ブロックの優秀な火力+稲妻再録なのが逆風。


解き放たれし者、オブ・ニクシリス編集

マナコスト(4)(黒)(黒)
カードタイプ伝説のクリーチャー — デーモン
パワー/タフネス4/4
能力飛行、トランプル
対戦相手1人が自分のライブラリーを探すたび、そのプレイヤーはクリーチャーを1体生け贄に捧げ、10点のライフを失う。
他のクリーチャーが1体死亡するたび、解き放たれし者、オブ・ニクシリスの上に+1/+1カウンターを1個置く。

基本セット2015でもクリーチャーカードで収録。力の一部を取り戻したからなのかイラスト内では翼が生えている。ライブラリーサーチ潰し能力を持つ。とはいえやはり微妙に高いマナコストと除去体制の無さが使いにくい。なお、「統率者戦でサーチ系カード対策となる黒のデーモン」であったのだが基本セット2015でガラク関係の話をやるゆえオブ・ニクシリスになったという経緯がある。実際、基本土地カード以外は同じカード名のカードを1枚ずつしか入れられない統率者戦ではサーチ系カードは重宝されている(それでもマナコストは重いが。)


黒き誓約、オブ・ニクシリス編集

マナコスト(3)(黒)(黒)
カードタイププレインズウォーカー — ニクシリス
初期忠誠度3
能力[+2]:各対戦相手はそれぞれ1点のライフを失う。あなたはこれにより失われたライフに等しい点数のライフを得る。
[-2]:飛行を持つ黒の5/5のデーモン・クリーチャー・トークンを1体生成する。あなたは2点のライフを失う。
[-8]:あなたは「(1)(黒),クリーチャーを1体生け贄に捧げる:あなたはX点のライフを得て、カードをX枚引く。Xは、その生け贄に捧げられたクリーチャーのパワーに等しい。」を持つ紋章を得る。
黒き誓約、オブ・ニクシリスは統率者として使用できる。


統率者2014ではプレインズウォーカーカードで収録。デーモンになる前の人間だった時代をカード化。統率者2014のプレインズウォーカーだけあって統率者に指定可能。[-2]能力で出てくるトークンは5/5飛行持ちとフィニッシャークラス。連発できる能力ではないが、出来る限り使うチャンスを作りたい。


灯の再覚醒、オブ・ニクシリス編集

マナコスト(3)(黒)(黒)
カードタイププレインズウォーカー — ニクシリス
初期忠誠度5
能力[+1]:あなたはカードを1枚引き、1点のライフを失う。
[-3]:クリーチャー1体を対象とし、それを破壊する。
[-8]:対戦相手1人を対象とする。そのプレイヤーは「プレイヤー1人がカードを1枚引くたび、あなたは2点のライフを失う。」を持つ紋章を得る。

戦乱のゼンディカーではプレインズウォーカーカードで収録。ライフを手札に変換するカードアドバンテージ・クリーチャー破壊して攻め手を失わせると黒らしく且つ戦局に影響与える能力が揃っている。5マナと地味に重いので長期戦・あるいはマナを確保できるデッキに。


憎悪に歪む者、オブ・ニクシリス編集

マナコスト(3)(黒)(黒)
カードタイプ伝説のプレインズウォーカー — ニクシリス
初期忠誠度5
能力対戦相手がカードを1枚引くたび、憎悪に歪む者、オブ・ニクシリスはそのプレイヤーに1点のダメージを与える
[-2]:クリーチャー1体を対象とし、それを破壊する。それのコントローラーはカードを2枚引く。

灯争大戦ではアンコモンとして収録。

ドローに反応しダメージを与える誘発型能力と、コントローラーにカードを引かせるペナルティ付きのクリーチャー除去の忠誠度能力を持つ。

ドロー・ステップを飛ばすなど特殊なことをされない限り、毎ターン必ず1点はライフを削っていくことができる・・・のだが、それを省みても5マナと重く、忠誠度能力もクセが強いため扱いが難しい。


なお、日本語版のブースターパックに限り、50%の確率で日本イラストレーター描き下ろしのオリジナルアート版プレインズウォーカー・カードが通常版の代わりに封入されており、

担当するのは山宗氏(ユーザーページリンク参照)。

あのTCGアイツのデザインの人といえば分かってもらえるか。


名言集編集

「征服者が学ばねばならぬ最も重要な教訓は、自分自身がお前よりも賢いと信じている他者へと、それを信じさせておくことだ」

「英雄とは捨てられた甘味に群がる蟻のようなものだ」

未踏世界の物語『忌むべきものの夢』より


「確かに、平和の時というものはある。数十年に及ぶことすらある。だがそれが終わると我らは真の性質を再び明かす。同盟が巨大なほど、その崩壊は暴力的なものとなる。そして大異変が訪れる時、常にそうであるように、共に混沌も訪れる」

「大剣は誤解されやすい武器だ。未熟者はその武器の重量と打撃力から、それは純粋な力に報いると結論づける。ありえないほど正解から遠い答えだ。大剣とは表現できないほどに複雑な道具、梃子であり突き刺す楔でもある。そして、特に粗暴者に対しては、力の限り振るうべき巨大な金属製の棍棒ではない」

「強烈な攻撃を受け流すことはそれを当てられるに等しい」

未踏世界の物語『最初の世界、最後の難関』より


「敗北。もしそれを生き延びたのであれば、今はそれを自省すべき時という事だ」

「自身に勝る敵へと無益な挑戦をする、そこには名誉も威厳もない。とはいえ我は一人二人の将軍にそう語ってきたかもしれぬ。戦術的に好都合なことをするために必要とした者だったからだ。」

「割に合わぬ勝利は只の、最も味の良い敗北に過ぎぬ」

「運頼みの計画を立てるのは愚か者だけだ、だがそれを利用し損ねるのは更に愚かな者だ」

未踏世界の物語『全てを賭しても』より


「品行など、無力となることへの我慢を手短に言ったものに過ぎぬ」

「悪魔の食欲(ROE)」より


関連タグ編集

MTG プレインズウォーカー

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