シュー・ユン
しゅーゆん
「争っているように見えながらも、各氏族は巧妙な調和の中にある」
「アブザンは安定と交易を促進し、街道を巡回している。マルドゥは領土を遥か遠方まで広げ、他の氏族にとっての脅威となるであろう龍を殺している。霊的に深く根ざした頑健なティムール、彼らの巫師は隠れ潜んだ見えざる危険を他氏族に警告する。不誠実な者達かもしれぬが、スゥルタイですら沼地の害獣と恐怖をその支配下に留めている。そして何よりもジェスカイ、山の僧院にてタルキールの記憶を務め、伝承、秘密、真実の記録を保持している。他の氏族が歴史の騒乱に忘れてしまうかもしれぬものを」
タルキール次元に存在する「カン(覇王)」の称号を持つ指導者によって率いられる五つの勢力、「氏族」の一つである「ジェスカイ道」のカン。
サルカン・ヴォルやナーセット達の時代である『タルキール覇王譚』から約1280年前に当たる『運命再編』の時代の人物であり、ナーセットの遥か先代のジェスカイ道のカンに当たる。
タルキール覇王譚
「タルキール覇王譚」の時代には、尊敬を受ける修行僧にして古のカンであるとして、
「石を湖、河などありとあらゆる水へと何千回も投げ、岸にてさざ波が消え去るまでじっと待ち、水が彼に知恵を授けた」
という悟りへと至る道へと選んだという物語が伝えられている。
(『プレインズウォーカーのための『タルキール覇王譚』案内 その1』)(外部リンク参照)
運命再編
「精霊龍」と呼ばれるドラゴンのプレインズウォーカー、ウギンがタルキールに現れたニコル・ボーラスとの戦いで敗れ、面晶体の繭の中で眠りについた後、タルキールの龍を生み出す「龍の嵐」は激しさを増し、より多くの龍が生み出されるようになった。
龍との戦いで各氏族が未曾有の危機に晒される中、シュー・ユンは生き残りを懸け、ジェスカイの高山に築かれたダルガー要塞にて各氏族のカン5人による頂上会談を召集した。
シュー・ユンは最も信頼する書記者であるクーアンを伴い、各氏族のカン5人による頂上会談の内容を筆記させていたが、頂上会談は突如本来オジュタイの縄張りには現れるはずのないシルムガル率いる龍の群れと、ジェスカイ道と対立するオジュタイ率いる龍の群れによる襲撃を受ける。
龍の群れの襲撃と迎撃する氏族の戦士達との戦いの混乱の中、シュー・ユンはクーアンより5人のカンを、カンの率いるそれぞれの氏族の存在を記録した巻物を受け取り、ダルガー要塞地下の秘密の部屋に隠した。
その後中庭に降り立ったオジュタイに対し、自身をも含む龍殺しの印を持つ者の命と引き替えに氏族を助けることを嘆願し、嘆願を聞き入れたオジュタイの凍てつく吐息によって命を落とした。
(『カンの落日』)(外部リンク参照)
『運命再編』
沈黙の大嵐、シュー・ユン/Shu Yun, the Silent Tempest
沈黙の大嵐、シュー・ユン(カード化名義)