概要
死を喰らう男に連れさらわれた後、ボスである仮面の道士によって闇に染められてしまったヒースの姿。
シャルロットを選ぶ、またはケヴィンをパーティーに加えてプレイした場合、必死にヒースの目を覚まそうと何度も彼に呼びかけるが、彼はそれに答えない……そしてそのまま最愛の彼との戦いが始まり、悲壮感が漂うほど悲しいバトルとなるのだが、そんな事考えている暇がないほどの鬼畜性能でプレイヤーを追い詰める。
ちびっ子状態にして攻撃力を激減させてしまうフレイア、沈黙で魔法と特殊能力を封じ込めるマルドゥーク、猛毒でじわじわと苦しめるヨルムンガンドと言った召喚魔法のオンパレードの数々の他、
全能力を下げるステータス低下魔法のブラックカースをかけてからのパーティーへ放たれるホーリーボールやセイントビームと言った光魔法。そして、彼の最大の恐ろしいところはそんな攻撃の最中にヒールライトで自分のHPを回復してしまうこれが紅蓮の魔導師や美獣と違う最大の点である。
ただでさえ、ステータス異常(特に沈黙)でアイテム欄が圧迫され、(沈黙で)碌に回復が追いつかないのに、あろうことか向こうは回復して長期戦を強制的に強いらせるのだ。
当時、回復が追いつかず、アイテムが底を尽きて堕ちた聖者に何度も全滅させられたプレイヤーは多かったのではなかろうか。
そんな不条理の塊と思われがちなヒースだが、唯一の弱点としてMPは無限ではないので攻撃したときに相手のMPを吸収するリーフセイバーや同じ効果をもつアイテムクロウラーの爪でMPを全て奪えば倒すのは容易になるといったところか。
その死闘を終えると、正気に戻った彼の口から自らが闇に染まった理由とその生い立ちを聞くことが出来る。
ヒースは、仮面の道士と名乗る男の正体であるかつてウェンデルで闇の神官として働いていたベルガーの1人息子であると言う事実が明らかになる。
ある日ベルガーはある1人の少女を救うために禁呪である闇の呪法に手を伸ばし、その呪法の解読に成功したものの時既に遅く、その少女は既にこの世にはいなかったのだった。
少女を救えなかった事に落胆するベルガーに追い討ちをかけるように、ウェンデルは呪法に手を伸ばしたベルガーを追放、さらにその呪法にかけられた呪いにより顔と心までもが醜く歪み、世界の全てを死の世界に変えるという歪んだ思想に取り憑かれてしまっていた。
その余りにも変貌した父の姿を見て、優しい心を持った父に戻したかったとヒースは語るのだが、時すでに遅く、ダークリッチとなった父に同じように闇に染まったヒースは最後に父を倒してほしいとパーティーに告げ自らの魔法で命を絶つのであった。
またその後、不治の病にかかったウェンデルの光の司祭の前に幻影として現れ、自らの魂と引き換えにその病を治して消滅した。
後に発売されるHOMで普通に語られていた闇の神殿や闇の神官という単語が3の時点でなかったことや、ベルガーが起こした事件を鑑みるに、表向きは好青年に見えるヒースであるが、その裏では言葉に出来ないほどの壮絶な人生を歩んできたことは想像に難くないだろう。
ダークリッチを倒し、かつパーティーにシャルロットがいた場合のみ、フェアリーの命を貰ったヒースとの感動の再会イベントが加わる(ラスボスがヒュージドラゴンやアークデーモンの場合でもシャルロットがパーティーにいれば再会イベントがある)。ToMではその描写がない為か、パーティーにシャルロットがいなかった場合、エンディングムービー中、病から立ち直った光の司祭が登場するがヒースの姿は無い……。つまりシャルロットがパーティーにいなければヒースには救いがないのである。