概要
福島鉄平の4作目の連載。2022年10月18日より「少年ジャンプ+」で連載開始。
巨大学園都市「私立ユーカリの葉学園」にまつわる秘密を探る二人の新入生を、どこか懐かしい絵柄と変幻自在の演出で描く平熱ギャグが持ち味。基本的に1話完結のエピソードで構成されるが、千歳が活動の成果に満足すればそれ以上の追求をしないため、仄かに謎が残ることもある。
登場人物
蟻ヶ崎 千歳(ありがさき ちとせ)
1年A組。漲る探求心と行動力で「放課後ひみつクラブ」を立ち上げた美少女。膝下丈のスカートに黒タイツ、セーラー服の下にインナーが覗く折り目正しい着こなしでお嬢様っぽく擬態したエキセントリックJK。非公式のクラブでありながら張り切って団員バッジを作っている。
何らかの秘密を握っていると思しき相手にずけずけと突っ込んでいく怖いもの知らずだが、迷惑をかけた分は埋め合わせようとする良識もそれなりに持ち合わせている。秘密を「知る」ことに重きを置いており、掴んだ情報を胸にしまって優越感に浸るのが好き。
自分の美貌をよくよく承知しているものの恥じらいに欠け、仕草の端々がガサツ。高1としては学力に不安な面が見受けられる一方で、パガニーニ国際コンクールでの入賞経験を持つというピーキーな才媛。台詞のフォントは基本的にちょっと細め。
作者の著作(およびキャラクター嗜好)に馴染みのある読者の間では男の娘疑惑が公然と囁かれている。
※ 公式の媒体でも「蟻ヶ崎」と「蟻ケ崎」で表記ゆれが発生している点には留意されたい。
猫田 悠一(ねこた ゆういち)
1年B組。利発そうな四白眼とキュートな笑顔がチャームポイント。おもしろい部活を探して千歳作の勧誘クイズを発見し、あやしげな設問に怯えながらも作成者を思いやって律儀に回答する良心的な少年。浮世離れした千歳の言動に「ほっといちゃいけない気がする」と直感し、活動をフォローする。思い込んだら突っ走る部長に代わって、真っ当な情報収集から手掛かりを探すタイプ。
奇人と呼んで差し支えない千歳の扱いを早くも心得ており、ツッコミには遠慮がない。『ドラえもん』を愛読し、男子寮の自室にも単行本を持ち込んでいる。
「シンちゃん」という弟がいることからも、『ボクらは魔法少年』に登場したにゃんにゃんオレンジこと猫田ユウイチと同一人物、ないしはスターシステムによる抜擢と考えられている。
黒薔薇 アンジェリカ(くろばら - )
2年C組。太眉癖っ毛、白セーラーに黒インナーと属性盛り盛りの風紀委員長。ユーカリの葉学園の風紀委員長を代々務めてきた黒薔薇家の娘で、風紀委員たちには「黒薔薇様」の敬称で呼ばれている。目つきは鋭く威厳にあふれ高圧的だが、信じられないほど痛みに弱く、頬っぺたをつつかれただけで泣きわめくクソ雑魚痛覚の持ち主。
ひみつクラブの活動を察知してクラブ解体を迫り、千歳の卑劣な策略によってあわや退学の危機に追い込まれてしまう。
犬飼(いぬかい)
アンジェリカの側近を務める白ランの青年。その顔には高校生らしからぬ傷痕が残っている。少々無策のきらいがあるアンジェリカに対して進言を厭わず、いざとなれば身を挺して彼女を庇う忠義の男。