演者:高橋英樹(実写ドラマ版)
人物
日本一と謳われるほど霊能力者で、その除霊に数百万もの大金が必要になる。
実はぬ~べ~こと鵺野鳴介の父親であるが、「人間バカになって人を救え」を信条とし除霊料を取らないぬ~べ~とは対立関係にある。
彼が金の亡者になってしまったのには理由があり、もともと時空も昔はボランティアで除霊をしていたのだが、ある日妻が急病で治療するのに大金が必要になった。そこでかつて除霊した人からお金を借りようとしたが断られ続けついに妻は死亡した。ショックのあまり息子を親せきに預け失踪、数年後には法外な料金を取る悪徳霊能力者になり果ててしまっていた。そのため息子であるぬ~べ~とはそりが合わなくなったのである。
だが、再会したぬ~べ~から「人間バカになって人を救え」という言葉を伝えたのは亡き妻(つまりぬ~べ~の母親)であったこと、金もうけのためにゆきめを殺して山の神を鎮めようとした時にゆきめを守ろうとするぬ~べ~から「母は貧しくともやさしい心で救うあんたを愛していた」と涙ながらに訴えられた(その後鬼の手で撃破された)ことで、心境に変化をもたらす。
そしてゆきめを連れて山の神を説得しようとするぬ~べ~を追い彼の窮地を助け、自分がぬ~べ~から妻からの言葉を聞いて自分が間違っていたことに気付いていたことを告白、ぬ~べ~に「その娘(ゆきめ)と幸せに暮らせ」に涙ながらに告げ、自らは人柱として山の神の怒りを鎮めるという壮絶な最期を遂げた。
実は本編より以前に、ぬ〜べ〜とは一度再会していた事が後に判明。
金の亡者に成り下がった一方で、息子への情は心の底では捨てきれていなかったようで、ぬ〜べ〜の修行時代の回想では正体を隠して彼に修行をつけており、修行を終えて息子と別れた際は「情けをかけるのはこれが最後」と言いつつも、情を捨てきれない自分を自嘲していた。
ぬ〜べ〜自身は師匠の正体が父だと気付いておらず、今でもどこかで人を救っているだろうと信じている。
霊能者として
その実力はぬ〜べ〜も認める程に高く、知識も非常に豊富。
一方で除霊の手法については伝統や見聞に則ったやり方を重視しているため、予想外の出来事に遭遇した際に動揺させられるなど、詰めの甘い面もある。
悪徳霊能者ではあるものの、作中では何の効果もない壺などを除霊の効果があると偽って売り捌くモブのインチキ霊能者や、
守護霊を適当な霊(しかも悪霊)と交代させて大金を請求する悪徳僧侶の空虚、
善悪関係無しに妖怪全滅を目論む霊符師ヤン=カイルンといった、時空以上に悪辣だったり過激な霊能者が多数存在する。
請求する金額こそ法外ではあるも、逆に言えば金さえ支払えばしっかり除霊を行い、人命を救っているので、そういった意味で言えば作中の(人間の)悪役としては比較的真っ当な部類とも言える(数百万という金は確かに高額だが、借金やローンなどを使えば決して払えない額でもない)。結論を言うと、彼は霊能者としての生き方が極端なのである。妻の死にしても、普段から相手から無理の無い範囲でお金を取り、それを貯蓄しておいたら助かったかも知れないだろう。
また、ぬ〜べ〜が自分より先に悪霊を倒した際は、依頼者に対して「除霊したのは自分ではない」と金を受け取らなかった。
関連タグ
手塚治虫の医療漫画作品。金にがめついところは主人公のブラック・ジャックがモデルだが、彼が「患者の生きる意志、患者を本気で治したいと願う人の覚悟を問う」という信念を持っているのに対し、彼は完全に人間そのものを見限っているという点が違う。
また「弱さを抱えた父親」というキャラクターはブラックジャックの父親がモデルとなっている。
金銭的理由で愛する者を救えなかった過去が原因で金の亡者に成り下がった少年ジャンプのキャラ繋がり。
主人公の父親で、周囲からの掌返しが原因で立場を180度変え、主人公と仲違いするも、最後は主人公を守る為、自らを犠牲にしたジャンプキャラ。
同じく親しい者を金銭的理由により救えなかったジャンプキャラ。
しかし彼の場合、自分自身が医者になる事で自分や親友と同じ境遇の者を救おうとするという、時空とは真逆の生き方を選んでいる。