「ゆきめです! 先生の婚約者の!」
「あなたしかもう愛せません!わたしのすべてをあなたに捧げます!」
プロフィール
概要
岩手県のスキー場に面した山で生まれ育った妖怪・雪女。雪の化身で、吹雪や氷を出したり空を飛べる。漢字で書くと雪女(ゆきめ)である(原作のキャラクター紹介にて)が、普段はひらがな書きである。
ぬ~べ~こと鵺野鳴介の自称婚約者。明るく一途で押しの強い性格で、彼が他の女性に目を向けると容赦なく凍らせてしまう。普段は敬語だが興奮すると東北弁が出る。
色白の白い肌に青い瞳に水色の短い髪にもみあげが長い美少女。人間界で街にいる時は人間たちと同じ格好し、黒のタートルネックやヘソ出しの丈の短い黒のタンクトップに白の短パンや白の長ズボンを合わせた動きやすいパンツルックだが、本来の妖怪の姿は白色の短いミニスカ風の着物の死装束にピンクの帯を着て、草履を履いている雪女の姿(妖怪なので早着替えもお手の物)。
袖は身動きを重視して破り取る事があり、パワーアップ後は紫の帯揚げが追加、帯締めが本結びから藤結びになった。
また年ごろの少女らしく、女の子らしくミニスカートや青のチャイナ服など普段着ない服を着ることもある。
まだ雪ん子だった5年前、雪女の災いを恐れる猟師に撃たれた所をぬ〜べ〜に助けられて恋心を抱き、『16歳になると気に入った人間の男を凍らせて傍に置く』という雪女の掟を果たすべく童守町にやってきた。
雪女らしい冷たい心の持ち主で、ぬ~べ~をさらうのに邪魔な生徒達を殺そうとしたが、ぬ~べ~の生徒を想う心の温かさに負けを認めて山に帰った。
しかし掟を果たすまでは帰還を許されず、童守小学校に届いたクール宅急便の中から再登場した。
ぬ~べ~と結ばれる日を夢見て、家にやって来て慣れない家事に奮闘する…だけではなく、夜這いや色仕掛けで迫ろうとして「暑苦しい雪女」などと言われている。原作ではぬ~べ~に迫ると着物がはだける。
しかし長い間人間界の人間の街で暮らすうちにぬ~べ~の生徒達にもすっかり馴染み、人を思いやる優しい心に目覚めていった。
童守町ではアイススケートのインストラクターとして生活している。ワンルームマンション『メゾン白雪』に住んでいたが、後にLDKマンション『カーサ大雪』に引っ越した。
氷で出来ているので人間界の暑さはきつく、いつも冷房を最強にしているがまだ足りない位らしい。コーヒーを飲むと小麦色になる。
妖力の使用時は目の色が紫に変わる。強い戦闘能力の持ち主だが、劣勢に立たされると体が欠けたり溶けてしまう。
息を吹きかけるだけで物が凍り、お風呂に入ると一瞬で水風呂ならぬ氷風呂になる。料理は冷たいものしか作れず、作る弁当は冷凍食品(当然解凍前)の詰め合わせである。
そんな性質からぬ~べ~はゆきめを苦手がっているが、決して彼女個人を嫌っているわけではない。
「妖怪と人間は結ばれない」と信じて突き放すぬ~べ~に思い悩み、山の神の使者に唆されてリツコの魂を奪い人間になろうとしたが、長い間人間界で暮らし人を思いやる優しい心を持ったゆきめにはどうしても人を殺すことができずに思い留まる。
しかし裏切り者として追われる身となり、駆けつけたぬ〜べ〜に愛の告白を受けて喜ぶものの、妖力を奪われて雪の結晶に還ってしまう。
後に山の神に伝説通りの冷酷な雪女の人格を吹き込まれて復活。ぬ~べ~達の命を狙ったが、鬼の手の力にかつての記憶を呼び覚まされて葛藤しながら山に戻るが、その後再び童守町に帰ってきた。
後に生前の人格と復活後の人格を併せ持つ二重人格者であることが判明する。詳しくは文庫版の描き下ろし『二人のゆきめ』を参照。
日光や熱が弱点だったが、復活後は耐性ができて火を使った料理も可能になった。(しかし、『NEO』によれば無理をしているらしい)。だが、復活後はけっこう嫉妬深い性格にもなっており、感情が昂ぶると全身が発熱して雪だるまにくるまって体を冷やす習性があるが、その雪だるまの状態のまま動くこともできるようになっている。
終盤では念願叶って、鵺野鳴介からの告白を受け、氷の教会でぬ~べ~と結婚する。その後、3年間で6人の子供(20歳で第1子、21歳で双子、22歳で三つ子)をもうける。
初登場時は16歳で、おまけページ内でそれは犯罪じゃないのかと突っ込まれている。
また17歳で起業、アイス会社の女社長(社員は全員妖怪)になり成功を収めている。
16歳という設定ではあるが、雪ん子時代が現在同い年の郷子たちよりも幼く、その頃から胸があり、同じく10代の美樹や法子やいずなとあからさまに色仕掛けの威力が違う、変わった髪型や眉毛や乳房、アニメキャラ・有名人似の登場人物への突っ込みが多いぬ~べ~の世界で変わった髪型に言及されずに普通のショートヘアだと思われているなど、人間の16歳とは異なる要素が多い。ゆきめが高校に通いたいと言及する話でも、イメージ映像で着ている制服が現実の流行からは引き離されていた。
Twitterで絵の人が描いた昔懐かし昭和の居酒屋ポスター風の一枚絵では「いちおう未成年なので!妖怪だけど!」というコメントと共にビールに見えるコーヒーを持たされており、コメント通り妖怪の未成年(表現規制に習った異世界人キャラ)のような構図にされていた。
同じく妖怪で同い年のつららは更に大人っぽく、つららの幼少期がどんな妖怪だったかは言及されていない(つららん子か氷ん子と呼ばれていたのだろうか)。
その後
『地獄先生ぬ~べ~NEO』では、アイス会社「ゆきんこ製菓」の社長として現役続行している。
もともとは転勤先の長崎にて、後先考えず散財するぬ~べ~を見かね家計を支えるためアイスの売り子をしていた。だが、彼女が作る氷の結晶まで計算し尽くされたアイスは絶品だったため、異常に美味いと世間の大評判となる。その人気を受け株式会社「ゆきんこ製菓」を設立。出資者が沢山出てきた事で巨大企業へと急成長し、今や日本を代表するお菓子メーカーとなった(また、ゆきめ自身も隠れた商才を発揮している)。
ちなみに健人はゆきんこアイス納豆ソーダ味の大ファン(何でそんな味を作ったんだ?)。
ぬ~べ~は前作で参っていたゆきめとの極寒生活にもすっかり順応した。
しかし、ぬ~べ~の強い霊能力を長年浴び続け、妖怪が罹患する不治の病、霊力病(実際は体組織の崩壊による怪我のようなもの)にかかってしまい、ぬ~べ~の童守小への赴任を機会に別居生活をしている。
29話では、ゆきんこ製菓が川赤子に襲われ、ぬ~べ~の反対を押し切って自ら戦場に降り立ち、ぬ~べ~とのコンビネーションで川赤子を撃破した。
ぬ~べ~が一度霊力を使い果たしたことで一時的に触れ合いに成功し、いつの日が家族揃って生活出来る日を夢見ている。
現世を地獄に変えようと企む秘密結社ヴィムクの存在を知り、ぬ~べ~に内緒でヴィムクの息のかかった同業会社に潜入調査を試み、ヴィムクの元構成員のカルラ・シンを保護して共に戦う事を決心している。
カルラからは「ボス」と呼ばれており、ぬ~べ~の妻である事は彼には秘密にしている(後にバレた際はショックで石化した)。
ヴィムク率いる地獄人たちが建設していた童守アリーナを破壊していったんは目論見を食い止め、絶鬼(ぬ~べ~)が気付いた真相を聞き出すべく治療するものの、再び再建されてしまい、
拉致されて行方不明となったぬ~べ~が鬼天帝大降臨祭の会場にいけにえとしてとらわれたことを知って激怒。
会場に潜入していたカルラたちと共に地獄人と対峙する中、陽神の術で難を逃れ、すんでのところで自分の肉体に戻って
復活したぬ~べ~と共に改めて立ち向かうものの、ついに鬼天帝の降臨を許してしまう。
その後、地獄人の1人であるラミアが鬼天帝の肉体を乗っ取ってしまい、強大な力ゆえに手が出せず、
ぬ~べ~に戦いをまかせることになる。
紆余曲折を経て追いつめられたラミアがなお強力な力をもって抵抗したため、大天狗から教わった吸気法で
妖気を吸い取って鬼天帝を弱らせ、勝利に献身した。
しかし、病を患った小さな体には強大な妖気は負担でしかなく、勝利の喜びを分かち合う間もなく……。
12年前の悲劇の再来か、と思われたが、なぜか元気になって復活し、号泣していたぬ~べ~を唖然とさせた。
どうやら鬼天帝の強大な妖気が体内で化学反応のような作用を起こし、肉体を再構築したらしい。
これによって悩みの種であった霊力病も完治し、平和を取り戻すとともに、
愛するぬ~べ~とゆきべ~の家族水入らずの生活を送るという夢がついにかなうのであった。
尚、続編の『地獄先生ぬ~べ~S』では出番無し。
ちなみに結婚以前は普乳だったのだが、結婚後は何故かリツコ先生ばりのご立派なサイズに成長している。
余談
作者曰く、モデルは内田有紀(作者がファンだったためか、何度も脇役に似た人物を登場させたりもしている)。髪型はエルピー・プルを意識している。
作者二人によると、ゆきめは異性ファンだけでなく同性ファンも非常に多かったといい、いちご100%の河下水希なども大ファンだと公言していた。
作品屈指の人気ヒロインで、リツコ先生を妖怪の生贄にしようとして庇って死んだ号の巻末には「ゆきめさんの登場はこれで終わり。涙をこらえて書きました。」とハッキリ記述されていた。同時に、初登場回が載った単行本で「両作者と担当のお気に入りキャラクター」とも記述されており、一枚絵が描き下ろされるほどであった。
だが、彼女の死後「生き返らせてください」「いつか生き返るんですよね?」というハガキが殺到し、迷った末に復活が決まったのはアニメ化が決まって視聴者感情を考慮したためだという。この騒動の影響はアニメにも及び43話で命を絶ち、45話で生き返るという事態を招いてしまった(最終回は48話)。
ぬ~べ~を巡るリツコ先生との三角関係も当初はぬ~べ~とリツコ先生がくっついて終わる予定だったが、ゆきめとの人気差が開きすぎたせいで、こっちにくっつけることになってしまったらしい(作者談)。
初期からいたメインヒロインより人気があっても主人公の本命にまではならなかったサブヒロインは山ほどいるが、ゆきめは「成長したら人間の男を襲う雪女になるのを恐れられて殺されかける」「主人公が拾った人外の子どもが急成長して主人公を愛するようになる」というエピソードが印象的だったため、悲劇のヒロインが持つジンクスを逃れたのだと思われる。
雪女であるため、人間のヒロインでは批判されがちなドジっ子、いなかっぺ、メシマズ、ヤンデレといった欠点がコミカルに描かれており、お化け嫌いなリツコ先生がマトモに見えてしまうほどであった。
冷気で攻撃ができるため、バトルのパートナーとしても重宝しやすかった(この作品は恋愛関係は癖があったものの、ジャンプ作品には珍しく人間、人外含めてアンチだらけの女性キャラは少なかった)。
外の人ネタ
デザインや能力には、「ドロロンえん魔くん」のヒロイン・雪子姫へのオマージュが見られる。
Pixivでは、同じくデザインの影響を受けたオカルトコメディのヒロイン同士として「GS美神」のおキヌちゃんとのコラボイラストが描かれる事もある。
また、同時期にアニメ化され、同じオカルトを題材に扱った繋がりから作者と椎名高志の間に親交ができ、椎名の後のヒット作『絶対可憐チルドレン』にはぬ~べ~のパロディが何度か登場している。
中の人ネタ
担当声優の白鳥由里は「幽遊白書」でも雪女の雪菜を演じており、コラボイラストも描かれている。
関連イラスト
関連タグ
ラムちゃん:同じく意中の相手がいる主人公に好意を寄せる人外の美女。
氷麗:同雑誌の妖怪漫画の後輩かつ、世話焼きな雪女で、サブヒロインから昇格して主人公との恋を成就させたヒロインという共通項持ち。
以降この2人を引き合いに、「ジャンプの雪女は恋愛強者」というジンクスを生むに至る。
水色パンツ:アニメ版26話で判明。