概要
『地獄先生ぬ~べ~』の続編。舞台は主人公・鵺野鳴介が九州に転勤してから11年後(無印最終話)。つまり、本編の12年後の童守町が舞台。
ある事情で再び童守町に戻ったぬ~べ~と、新米教師となった稲葉郷子が5年3組を受け持つことになった。旧5年3組のキャラクターも何名か続投している。
2000年代以降の教育現場及び児童とその家庭に関わる諸問題をテーマとし、そこに妖怪や悪霊による怪異を絡めて描くという、今どきの妖怪物らしい現実味と社会性の強い作風となっている。
一方でバトル物や人間ドラマとしての質は前作より低下しており、作者自身地の文で「すべてが中途半端」と明言している。
当初は増刊の『グランドジャンプPREMIUM』で連載していたが、『グランドジャンプ』に連載していた姉妹作の『霊媒師いずな』と掲載雑誌が入れ替わった。
また『最強ジャンプ』にもダブル連載されており、途中から本作の続編にあたる『地獄先生ぬ〜べ〜S』へと改題された。
登場人物
主要人物
5年3組の担任を持つ主人公。前作最終話で九州の学校へ転任したが、とある事情で再び童守小に呼び戻された。容姿は昔と変わらないが、能力や精神力には弱体化が見られる。
ぬ~べ~の元教え子で旧5年3組メンバーの新米教師。かつての恩師を副担任としてサポートする。サッカー選手として外国に旅立った広とは遠距離恋愛中。
ぬ~べ~の姿にあこがれを抱き、自分も彼のような教師になりたいという思いで教職への道を進んだ。
本作からの5年3組の生徒
テーマの変遷も合相まり、みな何かしら問題を抱えている。旧作のファンからは作名から「ぬ~べ~クラスNEO」あるいは「NEOクラス」と呼ばれる。
メインキャラクター
IT系に強いクラスのリーダー格の男子。両親が離婚し、父親の下で暮らしている。
極度の偏食で大人不信。
クラス委員の優等生女子。将来の夢は最高裁判事。優等生ゆえに頭が固く融通が利かない性格。
健斗とは両想い。「ラオ」という猫を飼っている。
猿顔が特徴の男子。母子家庭で貧困な生活を送っている。
健斗とは悪童仲間で何かとつるんでいる。
小柄な体が特徴の女子。通称「不思議ちゃん」。元ネタはセーラームーン。
父親が過保護でモンスターペアレント。また、身長の低さをコンプレックスに思っている。
金髪と巨乳がトレイドマークの転校生の女子で細川美樹の姪っ子。イタズラ好きなトラブルメイカー。北海道から引っ越してきた。
サブキャラクター
小学生とは思えないほどの身長と体型のヘビー級女子。力もかなり強いが顔立ちは良い。
周囲の友達以上に子供っぽい性格なのだが、小学生離れした体格ゆえに、大人と勘違いされることに悩んでいる。
メガネとサンバイザーが特徴の男子。自他共に認めるゲームオタク。
健斗・衞とは悪童仲間。元ネタはおそらく遊戯王から。
存在感の薄い男子。大半がエキストラとしての扱い。元ネタはおそらくうる星やつらの諸星あたる。
はずるが思いを寄せている女子。美少女だが、実はBL好きの隠れ腐女子だったりする。
影の薄いはずるより出番が少ない。
金持ちが自慢の男子。有名ブランド会社社長の息子。
旧5年3組の生徒
※地獄先生ぬ~べ~も参照。
プロのサッカー選手として外国にいる。郷子とは遠距離恋愛中。
時々連絡するものの、その写真メッセージがガールズバーで飲んでいるという浮気行為な不本意なモノ。頭の弱さは相変わらずだが、スポーツセンスは更に磨きがかかっている(子供の頃は小手先を使うスポーツは苦手だった)。
大卒後も定職につかずスナックバー「Big Cup」でアルバイトをしている(仕事自体は常連に嫌な顔一つ見せず真面目にやっている)。中盤から姪っ子の茉莉と暮らしている。小学校時代は郷子の料理下手を馬鹿にしており自分は割と料理を作れていたが、なぜか料理が下手になっている(食べれはするようだが)。
相変わらずのお調子者だが、内心では恋人もいないどころか定職にもつかず、ふらふらしている自分を不甲斐なく思っている。
本作の後日談である『S』では、旧5年3組の生徒の中で唯一登場を果たしている。
2浪した末、防衛大学へ進学して現在3年生。
高校時代は美樹と付き合っていたが、性格の不一致(美樹は自分が性の対象にしか見られていないと嫌悪感を抱き、克也は美樹からの奴隷扱いに耐え兼ねた)により破局した。今も好きだという感情は残しているが、それでもよりを戻すことはなく、友達の関係を続けている。
弁護士の夢を叶えるべく国家資格取得に挑戦中も挫折続きで荒れており、ダメ人間道まっしぐらであったが、ぬ~べ~の励ましにより再び司法試験に挑むことを決める。
また健斗達現在の5年3組の男子生徒達とは親しく交流しており、頼りになる兄貴分として慕われている。
婦警になる夢をかなえ、童守警察署の警察官として勤務。
今でもぬ~べ~からは市松人形と間違えられている。
卒業後も木下あゆみと付き合いを続けて彼女のリハビリを支え、大学卒業後に結婚。トラック運送業で身を立てており、仕事の片手間に恋愛小説を書いている。
あゆみの出産時には難産で命の危険に晒された際にぬ~べ~が自身の魂を彼女に乗り移らせた事で無事出産を果たし一児の父となった。
病気が治り、リハビリを経て大学卒業後に金田と結婚。後に子供を授かるも、体の弱さによる難産で命の危険に晒されたが、ぬ~べ~の協力により無事に出産する。
筑波大学の工学部に進学し、医療ロボット開発に取り組んでいた。しかし、周囲の期待をプレッシャーに感じるようになり、成果を求める余り死霊に頼ろうとする(少年時代と同じ)過ちを犯してしまう。
ぬ~べ~の関係者
ぬ~べ~の妻である雪女。家計の足しに始めたアイス売りの評判から九州で氷菓会社「ゆきんこ製菓」の社長となり成功を収めている。ぬ~べ~の霊能力の影響で霊力病という病に侵され、止む無く離れ離れの日々を送っている。
天狗族の妖怪でぬ~べ~の師匠。かなりスケベ。
宗教秘密結社「ヴィムク」
童守小の6年のクラス担任。男性であるがウェーブをかけた髪型にオネエ言葉を用いる。とある事情でヴィムクに所属しているが、組織に逆らい陰ながらぬ~べ~達を助けている。
「ヴィムク」に所属する霊媒師。ぬ~べ~の「鬼の手」を凌駕した「麒麟の角」を右手に宿す。
組織に施されたエリート教育ゆえ、霊能者としての自信に絶対の自信を持ち、組織のために働くことより自分の思うままに力をふるうことを好む攻撃的な性格。
二度目のぬーべーとの対戦に敗北した後、丑光から自分たちの組織が地獄人に乗っ取られていることを知らされるも、組織に戻ることも正義に与す事もできず苦悩しながらただ一人どこかへと姿を消す。
その後、独断で動き始めたゆきめに保護され、彼女をボスと仰いで共にヴィムクの野望を阻止するために行動を開始する。
地獄人
長野にあるエネルギー研究所の実験で職員を依代として降臨した三人の悪魔(鬼)たち。
地獄に潜む謎の存在「大羅刹鬼天帝」の眷属で、研究所の職員の一人に宗教秘密結社「ヴィムク」の信者がいたのを利用して「ヴィムク」を乗っ取り、鬼天帝を召喚して人間界を第二の地獄に変えようとしている。
その階級はかつてぬーべーと和解した「覇鬼」を上回り、三人のうち一人が丑光の恋人に憑依している。