概要
漫画『地獄先生ぬ~べ~NEO』及び『地獄先生ぬ〜べ〜S』に登場する新5年3組の男子児童。
作中では名前は「ケント」と表記されている。
一人称は1話のみ「僕」だが以降は「俺」になっている。
人前では否定しているが、クラスメートの橘百合愛とは両想いの関係。
人物
クラス内ではリーダー格となり、立ち位置としては前作の立野広に近く、性格もかなりのお調子者であるのだが、成績は彼より優秀でIT系にも強い。
一方、両親の不仲により半ば見捨てられて育った経路から大人全体に不信感を抱いており、広に比べると大人に対して必要以上に反抗的な振る舞いが目立ち、その事情もあって新任教師として就任した童守小の卒業生の稲葉郷子を上から目線で見下していた。
しかし、その心に付け込んで憑りついた妖怪・わいらに取り込まれそうになった際、身を挺して郷子に庇われ、ぬ~べ~の助太刀で救われる。
その件もあって以降は担任であるぬ~べ~や郷子を信じるようになると同時に第一の理解者としてぬ~べ~達に協力するようになる。
両親の離婚後は「名字や住所が変わらずに済むため」という理由で父親の元で暮らしているが、父親が子供を省みない人物の為に実質は一人暮らしの状態で、家事も難無くこなしている。
その反面、偏食によって極度の味覚オンチになっており(味覚障害と言ってもいい)、ゲテモノ料理をクラスメイト達に振舞った際にはかなりドン引きされていた。その事をクラスメイトの百合愛に指摘された後も開き直っていた結果、悪食鬼に取り憑かれる状態となってしまったが、百合愛の献身によって解放され、以降は彼女の手料理によって偏食が改善されていく事になった。…かに見えたが、その後も、どこで入手したのか分からない味付けのお菓子を好む、腐った食べ物を一度は拒絶するも『意外とイケる』と箸を伸ばす、調理実習のカレーに独断で有り得ない食材をぶち込む、子ども時代の鄕子の分身が作った危険な料理を『天才だよ』と喜んで食べる、などの食べ物がらみ奇行を繰り返しており、定番ギャグとも化している。
かつては少年野球チームに所属するなど好きなものに熱中する性格であったが、両親がそっちのけでいがみ合う光景を目の当たりにした事から、「誰からも期待されない」事への恐怖心から打ち込めなくなっていた。
しかし、深夜に偶然出会ったスケートボーダーの青年・本条マサヨシと出会い、彼から地道に技術を教えられた事で徐々に情熱を取り戻していくようになっている。
掃除時間中にサボってグラドルの画像を見たりとスケベな一面も持つが、ホカホカのパンツくれるお姉さんによる呪いで衛と共に女の体に変えられると同時にスカートをめくられたりと恥ずかしく酷い目に遭っている。
大人達への反抗心
『NEO』の第1話での経験を経てぬ~べ~や郷子に対しては信頼を寄せる様になったケントだが、その本質の問題面は一行に改善していないままとなっており、信号無視して渡ろうとした際に近所の老人男性の井狩からゲンコツを食らった際に反論するなど、ぬ~べ~や郷子以外の大人の言う事には素直に聞かないどころかわざと反抗的な行動に出る事さえもある。
更には、その反抗的行動に自分だけでなく言いつけを守ろうとしていたクラスメート達まで半ば強引に巻き込もうする無責任さも見せ、結果的にクラスメート達が大変な騒動に巻き込まれる事も少なくない(特に『NEO』におけるAの一件では、滝川衛や卯月星蘭の二人がAに殺されかけるという「悪気は無かった」では済まされない大惨事を招いてしまった)。
この為、現在もクラス内では衛や苫米地茉莉と一二を争うトラブルメーカーになってしまっている(衛の方は比較的マシとなりつつある)。
とはいえ、ケントがここまで問題面の多い人物になってしまった原因は、家庭内を機能不全にした実の両親にある。
特に、一応という形でケントを引き取っている父親の栄二の方は酷く、当の本人はケントが自身に何の期待もしていないのを良い事に浮気相手の家に入り浸っている身勝手な有様で、一度はケントを助けようとした事もあるものの、その後も愛人の土屋多絵の同居を独断で決めてしまう等、自身の行動に何の反省もしていない様子となっている。
ぬ~べ~もケントの家庭の問題については気にかけているものの、生徒の家庭事情にまで過干渉してしまう事は教師として逸脱した行為になってしまう為、うまく協力できない状況が続いており、ケントを真剣に思っている百合愛も、まだ小学生の身である上に彼が自らの事情に触れられる事を嫌がるのを理解しているが故に、やはり力になれない状態となっている。
その為、このまま状況が改善しないままだと、「大人への反発心をエスカレートさせたケントの身に取り返しのつかない事が起きるのでは」と、不安を抱く読者も少なくない。
ただし、ストーリーが『NEO』から『S』に移行していくにつれて、反抗的な態度は改善の兆しを見せ始めているてもいる為、何とか良い方向に向かって欲しい物である。
備考
名前の由来は恐らく「北斗の拳」から。