「わかったかいこれが実力の差というものだ アディオス鵺野先生」
プロフィール
年齢 | 400歳 |
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誕生日 | 1月25日 |
星座 | 水瓶座 |
血液型 | AB型 |
身長 | 182cm(変身前)→190cm(変身後) |
体重 | 66kg(変身前)→不明(変身後) |
趣味 | 民俗学研究とピアノ |
好きなもの | 油揚げ |
嫌いなもの | ぬ~べ~達以外の人間 |
CV | 森川智之 |
演 | 速水もこみち |
(生年月日と血液型、趣味は南雲明彦のもの)
概要
齢400年を超える妖狐。人間界では長髪を一つ結びにした美男子に化けている。原作では金狐(金髪金眼)だが、カラー絵発表前に始まったアニメ版では銀狐(銀髪碧眼)だった(OVA版では修正)。
ぬ~べ~こと鵺野鳴介のライバルで、彼とほぼ互角の戦闘力を持つ。またの名を「荼吉権現天狐」といい妖狐ではほぼ最上位。
『400歳を超えた妖狐は「人化の術」を覚え、驕り高ぶる人間を懲らすため人の世に災いを引き起こすべし』という妖狐族の掟に従い、人化の術の完成に必要な立野広の髑髏を奪おうとした。
教育実習生を装って広のクラスに潜入するもののぬ~べ~に勘付かれたため、正体を現して広を拉致し、追いかけてきたぬ~べ~との死闘で絶命したかに見えたが、大物妖怪の並々ならぬ生命力でしぶとく再生。
ぬ~べ~の霊力を高めるものが薄汚い人間の唯一の美点「愛の感情」だと気づいてそれを研究すべく、一方的に休戦を約束して童守町に定住した。
初登場時は童森小学校の教育実習生だったが、その後は命に関わり愛を知る目的から外科医となり、学校医として童森小に出入りする。
普段は黒光りする緑のインナーに白衣を羽織っている。人間態で妖狐の力を使う時は髪を下ろすが、本性は禍々しい狐の獣人の姿。
海老の殻を剥くように人間の頭蓋骨を抜き取る「首刺又」や、尾を擦り合わせて業火を起こす「火輪尾の術」、動く物を利用して幻覚を見せる「幻視の術」を操る。
本性を出すと狐の尾を露わにしていたが、再登場後は出さなくなった。初期に着ていたのはタートルネックのぴっちりシャツで、後にネクタイを結んだワイシャツに着替えた。
ぬ~べ~クラスで正体を知るのは広と稲葉郷子だけで、人間達にはぬ~べ~と同じ霊能力者で通している。
妖怪ということで人間の感情を理解できないが、眉目秀麗で外面が良いので女性陣にモテる。
400年間で蓄えた様々な知識により、優れた医療技術を身に着け、人々からの評判も並み以上。心霊治療もできる医者としても活動し、劇中では病に侵された少年や悪霊に取りつかれた少女を妖力で治療している。脳腫瘍を患った少女の手術では、霊力を一切使わず完全摘出に成功している。
高給取りの医者だけあって暮らしはぬ~べ~よりもはるかに裕福で、童守町のタワーマンション暮らしで、愛車は高級車ジャガーXJ220。
プライドが高いので力の弱い妖怪を小物呼ばわりするが、種族問わず妖怪に対する仲間意識や連帯感は強い。基本的に人間を見下しているが、純真な心を持つ者にはどことなく優しい。
子供たちに転職した理由を聞かれた時は、「本当は教師になりたかったが医大を出たので親に反対された」と釈明している。
現在使っている髑髏は南雲明彦という大学生のもので、普段は生前の明彦の姿を借りている。殺害して髑髏を奪ったわけではなく、人知れず山中で事故死した彼の死体から抜き取った。だが自身の骨格には合わないため「人化の術」としては不完全な状態である(後述)。
「陽神の術」で子供型の分身を作り出した時は南雲京太を名乗った。術に慣れていないので気の量も少なく、陽神明より背が低い。
ぬ~べ~達との関係
ぬ~べ~との関係はずばり昨日の敵は今日の友。
人を守ろうとする愛の力で強くなるぬ~べ~を「倒すべきライバル」「好敵手にふさわしい男」と意識し、「人を守ることを通じて愛を知ればぬ~べ~を超える力が手に入る」と考え、試行錯誤している。
人の愛を学ぶというのも自分自身の力を高めるための打算に過ぎず、当初はぬ~べ~を手助けする気など更々なかった。とある事件でぬ~べ~クラスが窮地に陥った際はぬ~べ~の力さえ突き止められれば生徒が何人死のうと知ったことではないと冷徹な姿勢を崩さなかったが、ぬ~べ~に対する興味関心を突いた広のはったりを真に受けて結果的に手助けすることになってしまった。その時点ではぬ~べ~の力の源を突き止められなかったことに落胆していったんは学校から去るが、目的達成の意思を強くし町の医師として再び戻ってくる。
その後も打算的な思考でぬ~べ~と何度も衝突し、「助けた人間が多いほど愛の力も増える」と考えて白戸秀一を生贄に町を救おうと企んだ時はブチ切れられた。
しかし、ぬ~べ~が見せる慈愛と根性と生徒達の好意に影響を受け、渋々という体で彼らの味方に回っていった。読者や視聴者には絵に描いたようなツンデレとも評されている。
口先だけで人を騙す狐の性質を知るぬ~べ~にはしばらく警戒され、疑いの目を向けられていたが、付き合いが増えるにつれて信頼されるようになった。
ぬ~べ~からの愛称は「たまちゃん」「玉藻っち」。金欠のぬ~べ~には食事をタカられている。
シリアスパートでは解説役、ギャグパートではぬ~べ~が容赦なくボケに回るのでツッコミ役か完全スルーに徹する常識人枠でもあったりする。
ぬ~べ~を慕う雪女のゆきめとは犬猿の仲だが、ぬ~べ~の危機には結束する。
決闘を挑んで来た葉月いずなを妖狐族の掟通り討ち果たそうとしたものの、子供を想う心を認めて勝ちを譲った。
徐々に人間的な優しさを宿しつつあり、絶鬼には「半分人間の匂いがする」とまで言われている。
しかしそのせいで広を殺めることができなくなり、体質に合わない明彦の髑髏を使い続けて精神崩壊してしまう。
人間に肩入れした為に妖狐族の神・九尾の狐にも見放されてしまうが、廃人の状態でぬ~べ~を九尾から庇ったことで「試練の壺」に放り込まれる。
負傷したぬ~べ~を必死に守り抜き、妖狐族の脅威「誰かを思いやる人間の心の力」を認めた九尾に尾を授かったおかげで、完全回復とパワーアップを遂げた。これにより南雲明彦の髑髏でも問題なく活動できるようになった。
その後
原作終了後は、転任したぬ~べ~に後を託されて童守小の生徒を悪霊から守っており、響子から「ちょっとぬ~べ~と被ってたよ」と言われるまでになった。
文庫版に収録された「さらにそれからの地獄先生ぬ~べ~」では、地獄ドクターと称して患者を守る姿が描かれるなどしてすっかり正義の味方らしくなった様子。また霊能力探偵として開業したいずなを影から見守っている様子が描かれている。
本作の3~4年後を描いたスピンオフ作品『霊媒師いずな』によると、いずなとは憎まれ口を叩き合う仲だが、何かと無茶をする彼女を見守っている。
『霊媒師いずな 特別編』では、ぬ~べ~との離婚の危機に陥ったゆきめが酒に酔って荒れに荒れ、病室に閉じ込めたはいいが対処しようがなくいずなに押し付けてしまい、さすがの玉藻も「すまん」と心の中で詫びた。
『地獄先生ぬ~べ~』と『霊媒師いずな』はパラレルワールドであることが明らかにされているが、どちらでもいずなとはある種の師弟関係である模様。ぬ~べ~に対する玉藻がそうだったように、いずなにはライバル心と信頼を向けられている。
いずな本編では少しやつれているが、ぬ~べ~が健在の特別編での身なりは整っているので、廃人化したぬ~べ~を救う方法を探し回っていたのかもしれない。
更に『霊媒師いずな』から11~12年後を描いた『地獄先生ぬ~べ~NEO(およびS)』では連載開始以降長らく音沙汰がなかったが、99話でようやく台詞のみ登場。何らかの理由で九尾の狐の近くを離れられない状況にあり、鵺野からの鬼天帝との決戦に向けた参戦要請は断った。その後最終回で1カットながら姿を見せており、具合が悪そうな九尾の狐に寄り添っていた。
余談
名前の由来は傾国の美女になりすました妖狐・玉藻前で、玉藻前は本編にも九尾の狐として登場する。つまり玉藻前本人から名前を受け継いだ訳なのだが、玉藻が男だったので実際の玉藻前にも男のイメージが流布してしまったらしい。ただし、玉藻前にはオス狐説もある。
劇中屈指の二枚目キャラで性格もキザで高飛車なせいなのか、初登場時の広を狙うショタコン犯罪者のような立ち回りのせいか、それとも妙にBLの攻め役っぽい言い回しのせいなのか、致命的なほど少年読者から不人気で、当時は掲載順位も低迷していたため、打ち切りを免れるための苦肉の策として彼の存在を一旦封印することになった(それでも、劇中では女子生徒だけでなく、男子生徒からも好かれるような描写にはしていた)苦い過去があったという。
しかし、熱心な女性ファンが多くついたことで「玉藻先生を復活させてください」という声も非常に多く、連載人気が安定してきた頃に「そろそろいいだろう」ということで、満を持して再登場に漕ぎ着ける。そしてキャラ付けも、異性にはモテるが、自分からは決して人間に媚びないというクールなキャラという地位を確立させていった。
なお、当初は童守小学校の教師として再登場させるつもりだったが、それだと学校でのぬ~べ~の出番が食われてしまいかねないため医者(外科医)という設定にしたという。また、外科医にした設定は手塚治虫のブラック・ジャックも多少意識している(劇中には同作のオマージュのような作品も多々見られる)。
ドラマ版
事実上の主人公。最初から童守高校の教師として登場し、担当教科は家庭科で生徒からの人気も高い。ぬ~べ~を試すために生徒に襲い掛かるもぬ~べ~の反撃に遭い負傷、同時にぬ~べ~に正体を知れてしまうが助言により教師を続けている。
ぬ~べ~からは「玉ちゃん」と呼ばれているが、本人は「ぬ~べ~は敵でライバル」と言い張っている。
演じたのがオリーブオイルの妖精だった為か、劇中では調理実習の授業の際にいい笑顔でオリーブオイルをドバドバかけたり、塩を高い位置から落とすように振りかけるなど、完全に演者の看板番組の出張版としか言いようのないカオスな状態となっていた。
尚、この演出に関して視聴者からは「玉藻のキャラが汚された」と怒る声もあれば、「ドラマでもブレないもこみち」と爆笑する声も上がるなど、賛否両論となっている。
ただ、それ以上に本来の姿のビジュアルがあまりにもよろしくなく、視聴者からは「ショッカー怪人みたい」「もうちょいカッコよくならなかったのか」と言われてしまっている。