概要
タワーとマンション(tower+mansion)を組合わせた和製英語で、「タワマン」という通称が用いられる。日本では1980年代末期頃より建設が目立つようになって行った。
この高さの集合住宅はほとんどが塔状の形をしており、「タワーマンション」のイメージにあてはまる。純然たる住居タイプのほか、商業施設やホテル、公共施設などとの複合タイプも少なくない。
これより低い高層マンションは多くが塔状ではなく一辺が長い直方体状であり、塔状の形をしていても「タワーマンション」とは呼ばれない。
特徴
多くは都心や交通の便のよい場所に立地し、また手がけるのが大手事業者に限られるので値崩れしにくい(代わりに管理費や修繕積立金が高い)とされ、都心に住みたい小金持ちや、資産価値を重視するアッパーミドル階層に好まれる傾向がある。六本木ヒルズや虎ノ門ヒルズなどの印象からセレブのイメージもあるが、別に富裕層向けのハイグレードマンションの全てがタワーマンションというわけではなく、低層マンションを好む富裕層もいる。
タワマンは建設費がかさむため大半が大都市圏にあるが、1990年代にはスカイタワー41(上山市)、 鴨川グランドタワー(鴨川市)のような田舎に高層マンションが建てられた。田園の中でタワマンに住むのはよほどの物好きと思われるが、「大自然の眺望が楽しめる」「田舎にありがちなわずらわしい人間関係に悩まされない」などとして意外と人気があるという。
一般的に、高層階ほど眺望の良さやいわゆるステータス性から価格が高いが、「外出時に下に降りるのに時間を要する」「地震発生時の揺れが激しい」などのデメリットもある。
タワマンに限った話ではないが、多くのタワマンはセキュリティが厳しいため配達や引っ越しや救急といった外部の人間が入る場合に困難が生じやすい。台車や置き配の禁止で重い荷物を扱う場合の負担が大きくなっている。入館の手続きの煩雑さに加え、タワマンはエレベーターの待ち時間で荷物1個の配達でさえも手間取る。