概要
火星に移住した「マーシャン」と呼ばれる人々が、地球との交流を経て独自に昇華した技術と、友好関係にあったD.S.S.Dやプラントの技術に加え、火星を訪れたロウ・ギュールの協力を得て開発した機体。当時まだMSを持っていなかったマーシャンからは「マーズファーストガンダム」と呼ばれている。
Nジャマー・キャンセラーと核動力を搭載する都合なのか、OSはザフト製のガンダムタイプと同じ物が使用されている。同じOS・NJC・核動力を搭載したフリーダムガンダムやジャスティスガンダム等とは親戚の様な機体とも言える。
「アストレイ」の名を関してはいるがプロトアストレイとは全く関係なく、開発段階では「デルタ」のみで呼ばれていたが、ロウがこの機体を見て勝手にアストレイと読んだことから「デルタアストレイ」ということになった。
最大の特徴はスターゲイザーにも搭載された惑星間航行用システム「ヴォワチュール・リュミエール」である。本機には緊急推進システムという形で採用されており、機動兵器としては最速と言われるほどの加速力を発揮する。しかし、かかるGも尋常ではないため身体の固定や専用のパイロットスーツの着用と言ったブラックアウト対策が必要になる。また、展開された光の翼が千切れ飛ぶという特有の現象が起こる。(これは強化されたシステムが不安定なために発生する。)
しかし、実はこの機体には隠された意図があった。
その本質
デルタアストレイの正体は、マーシャン上層部が地球側の動向を図るために用意したブービートラップである。
本機が核動力を搭載していることは上記したが、実はデルタアストレイと母艦アキダリアには、解体されると同時に起爆する核爆弾としてのトラップが仕掛けられているのである。このことは建造に携わったロウにも秘匿されている。
これは、火星圏においてニュートロンジャマーキャンセラーの原料となるレアメタルが採掘されたことを受け、これが原因で地球圏の争いが飛び火して来ることを恐れたためであり、本機とアキダリアが無事に火星圏に帰還できるか否かで地球の様子を見定める意図による。
中破したデルタを修理しようとしたアグニスはナーエからこの事実を告げられ、結果デルタは修理することができず放置せざるを得なくなってしまっていた。
このため、その後少ししてセトナからアグニスに渡された後継機「ターンデルタ」にエンジンを移植することもできず、やむを得ずデルタからヴォワチュール・リュミエールにより遠隔で動力を供給するという手間を踏むハメになった。