概要
特撮版『仮面の忍者赤影』の第3部から登場している敵忍者集団が使役している巨大な妖怪(モンスター)、要するに怪獣である。たまに人間大の怪忍獣も登場している。
第三部から登場しているがそれ以前の第一部では千年蝦蟇と大蝙蝠が、第二部で巨大むささびが登場している。
特撮版にこんなモンスターが登場した理由は放送当時が空前の怪獣ブームだったからである。
また、以下のような特徴で分類できる。
:元から巨大な生物を、特殊な方法で操るタイプ(千年蝦蟇、ガッポなど)
:普段は小さな普通の生物だが、忍術など特殊な方法で巨大化させるタイプ(ガンダ、アゴン、ギロズンなど)
:生命が繋がっており、怪忍獣と操る本人のどちらか片方が死ねば、両方死んでしまうタイプ(ざばみ、ばびらんなど)
:忍術で。忍者本人が怪忍獣そのものに変身する(あるいは怪忍獣が忍者に変身している)タイプ(ジャコー、じじごらなど)
一覧
金目教
- 千年蝦蟇
甲賀忍者、甲賀幻妖斎率いる「金目教」配下の霞谷七人衆の一人、『蟇法師』が育てた巨大蝦蟇蛙。蟇法師の忍法「蟇変化」によって出現し、蟇法師が吹く笛の音で操られる。
口から吐く火炎で攻撃。皮膚も鉄のように固い。普段は、洞窟に潜んでいる。
初戦では、橋に乗った際、赤影に橋を爆破され谷底に落下し撤退。
再戦時には、日暮村近くで赤影と白影を襲撃。しかし青影による痺れ薬の煙を浴びて怯み、赤影に目を突き刺され、洞窟へ撤退。洞窟を爆破され、岩の下敷きになって死亡する。
着ぐるみは、「怪竜大決戦」に登場した、自雷也が忍術で変身した大蝦蟇のそれを流用したもの。ただし大蝦蟇の鼻先の角、及び臀部のトゲは省かれている。
根来忍軍
紀州根来山中の「暗闇寺」に巣食う、根来忍者の一派。頭領・暗闇鬼堂に率いられ、天下を手中に収めんと企む武将・夕里弾正と結託し、日本征服を企む。配下の『根来十三忍』が手なずけている、怪忍獣を操る。
- 大怪魚ガンダ
根来十三忍が一人、『渦巻一貫斎』に操られる。
暗闇寺そばの渓谷に棲む、大山椒魚の怪忍獣。大山椒魚の姿で渦巻一貫斎によって運ばれ、笛の音で巨大化する。火焔を吐いて信長一行を襲った。
- 大白蟻ガバリ
根来十三忍が一人、『蟻身眼兵衛』が操る、白い体色の蟻の怪忍獣。両前足から強力な蟻酸を噴出する。水に弱い。
- 鉄甲アゴン
根来十三忍が一人、くノ一の『虫寄せ風葉』により操られる巨大かぶと虫の怪忍獣。
普段は何の変哲もないかぶと虫だが、虫寄せ風葉の口笛、またはオカリナによって巨大化する。口から緑色の液体を吐き、背中の角からの麻痺光線で信長らの動きを奪う。
オカリナは風葉以外の者でも用いる事が可能で、それを用いれば他者でもアゴンを操れる。赤影は風葉から奪ったオカリナを用い、アゴンを操りドグマと戦わせたが、最後には敗れる。
- 大百足ドグマ
根来十三忍が一人、くノ一の『人むかでの矢尻』が操る大百足の怪忍獣。
強力な牙をもつ巨大な大百足。口から火焔を吐く。矢尻の持つ髑髏の根付が弱点で、これを投げつけられて身体を分断され死んだ。
- 梟の精ガッポ
根来十三忍が一人、『流れ星左十』が操る怪忍獣。「梟の森」に棲む巨大な梟、または梟の精で、目から火を吹いて信長らを襲う。強い光に弱く、青影の機転によって照明弾を打ち上げられ、その光を浴びて無力化し倒された。
- 怪忍獣ジャコー
根来十三忍が一人、『十六夜月心』が操る(または月心自身が変化したもの)。巨大な山猫の怪忍獣で、月の光で力を得る。そのため、これを遮られると無力化する。
魔風忍軍
魔風雷丸が率いる怪忍者集団。配下の『魔風十三忍』が操る怪忍獣を用い、「黄金の仮面」を巡って赤影たちと死闘を繰り広げた。
- グロン
魔風十三忍が一人、『夜目蟲斎』が操る鎧虫怪獣。背中に固い装甲を持ち、アルマジロのように丸まるだけでなく、空を飛ぶこともできる。顎にある三日月型が弱点。
- ギロズン
魔風十三忍が一人、『血潮将監』が操る怪忍獣。蛭をモチーフにした奇怪な外見で、普段は小さな山蛭の姿で、将監の肩に乗っている。口をバキューム掃除機のように使い、相手を吸い寄せ血を吸う。毒ガスも使うが、他の忍怪獣より小さく、身長は人間よりやや大きい程度。黒影と紅影を襲い、血を吸ってミイラにした。
- ががら
魔風十三忍が一人で唯一のくノ一、『口無水乃』が操る怪忍獣。やどかりがモチーフだが貝殻の中身は甲殻類ではなく、トカゲ風。体を回転させたり、地中に潜って移動できる他、油と火を吐く。首をひっこめるとあらゆる攻撃を受け付けないが、攻撃も不可能になる。1度は赤影が森に誘い込んで自爆させられたが、もう1度だけ戦うことが可能であり、爆発に巻き込まれた水乃がいまわの際に青影に託した。その後託された青影に使用され、塔からざばみを遠ざけた。額の三つ目が弱点だが、体内に油を貯めて火を吐くので、外から火で炙れば自滅(爆)してしまう。
- ざばみ
魔風十三忍が一人、『足切主水』が操る蟹の怪忍獣。泡と右腕の巨大なハサミを武器に暴れる。第7話では赤影と白影が陽炎を助けに塔へ行った時、塔を攻撃し、青影が差し向けたががらを倒す。第8話では足切主水の指示で暴れるが、主水の死と共に消える。魔風怪忍獣の中でも、強敵だった一体。
- ばびらん
魔風十三忍が一人、『花粉道伯』が操る怪忍獣だが、怪獣というよりは人食い植物であり、形は蘭の花で生態はもうせんごけがモチーフ。七色の光で獲物を惑わせ、触手になったおしべで捕らえて食べるが、その触手が弱点でもある。花粉のバリア「花の粉膜」を作れる他、瞬間移動能力も持っている。花粉道伯と繋がっており、ばびらんがダメージを受けると道伯も苦しみ、ばびらんが死ぬと道伯も死ぬ。
- じじごら
魔風忍軍が頭領、『魔風雷丸』が操る怪忍獣。しかし正確には、魔風雷丸本人が変身したものらしい。とかげがモチーフだが、角1本、目1個、腕の皮膜が特徴で、目から破壊光線を放ち、腕の皮膜で空を飛ぶ。第11話では青影をさらう。体内にグロン、ギロズン(巨大)、ががら、ざばみ、ばびらんを収容しており、第13話でこれらを解放して総力戦を挑むが、黄金の仮面の光線でこれらともども倒される。死んだ後の姿は魔風雷丸その人だった。