概要
廣記商行が販売する練りタイプの中華風調味料。
原材料は、食塩、肉エキス(ポーク、チキン)、野菜エキス、動植物油脂、砂糖、乳糖、小麦粉、香辛料、調味料(アミノ酸等)。
製造元では、スープやチャーハン、餃子をはじめとする中華料理のほか、カレー、ペペロンチーノ、おでんの出汁、ミートタコスにも使えるとしている。
歴史と分裂騒動
1961年に創味食品(京都市)から発売された業務用調味料「シャンタンDX」をベースに1981年に廣記商行からのOEM生産を引き受ける形で「味覇」が一般消費者向けに発売された。
この契約は当時の商慣習により書面のない口約束であったため、「廣記は創味シャンタンDXを家庭用パッケージとして販売していた」とする創味食品側と、「当社の味覇を創味食品に製造委託していた」とする廣記商行側とで、当初から相互の認識にずれがあった。
その後2014年にチューブタイプ味覇の製造を廣記商行が創味食品に話を通さずに他メーカーに依頼した事がきっかけとなり両社の関係は破綻、2015年以降は創味食品が「今までの味覇」を創味シャンタン(通称:白缶)として販売、対する廣記商行は新たなOEM契約を別メーカーと結び味覇(赤缶)を販売しつつ、魚介類をベースにした海鮮味覇(青缶)や動物性素材および化学調味料を使わないヴィーガン味覇(緑缶)などのバリエーションを増やしている。
使用に際して
- 創味シャンタンとの差
2015年以降の味覇は「肉感とスパイス感」が創味シャンタンと比べて強くなっている。このため、何に対しても味覇だけで味が仕上がるが、何に使っても同じ味になりがちなのが欠点。
一方の創味シャンタン(2015年以前の味覇)は元々業務用だけあってか、味付けのベースとして使い、他に具材や調味料で一味加えることで味に幅を出す事ができる(一部ではこれで「中華味」に仕上げられるか「味覇の味」になってしまうかが料理上手かどうかの壁であるとも言われる)。
楽をするのに徹するか、一手間かかるが色々使えるか、自分がどう料理したいかで選んでいくと良いだろう。