概要
ネブクロ氏のオリジナル漫画で、ギャグとホラーの間を行く独自の雰囲気が持ち味。
元はツイッターとピクシブで公開されていた短編マンガであり、新潮社が開催している「くらツイ漫画賞」に応募したところ大賞と最多バズり賞の2部門を受賞、くらげバンチにて連載となった。
ストーリー
夢の不労所得のため中古のマンションを購入した薫だったが、そこは怪現象が多発するいわゆる「訳アリ」物件であり、そんな場所に住む人間などいるはずもなく入居者はゼロ。
どうしようかと悩んだ結果「人が住まないのなら幽霊を住まわせてしまえ」というとんでもない発想に至る。
登場キャラクター
東雲 薫
主人公にして訳アリマンションのオーナー。トップ画像中央。
実家が貧乏だったため働く事に青春も何もかもを奪われ、その反動から「何もせずに残りの人生を生きる」と決心し中古のマンションを購入したが、そこが訳アリ物件だった。
持ち前の図太い性格で幽霊だろうが何だろうがどんどん勧誘し、入居ついでに働き口も世話する事で家賃を収めさせている。
日下部 ツヅミ
日下部一門という「祓い屋」の少女。トップ画像左。
その筋では有名な一門だがツヅミ本人は幽霊の類を嫌っており、祓い屋としての仕事も家業であるためいやいや手伝っているだけ。
幽霊がらみで薫と出会い、幽霊集めを中止させようとマンションの敷地内にテントを張る。
小椋 有希
403号室に入居していた女性の霊で、薫とツヅミが出会う切っ掛けになった。トップ画像右。
美大生だったが作品を認められず、精神を病んで首を吊る。
病んでいる時期に描いた絵は「見たら死ぬ絵」としてマニア間では高値で取引されているらしい。
カミキリ様
近所にある神社に住んでいた霊。101号室の住人。
少年の様な見た目でかつては多くの人々に信奉されていたが、忘れ去られ悪霊化した。
日下部一門の間でも「神切り様」としてその名を知られていた様である。
正体は邪神を斬り祓う為に打たれた妖刀「神斬り」。
竹内さん
とあるビルに憑りついていた男性の霊。401号室の住人。
ストレス発散のためビル内のジムに通っていたが、パワハラに耐えかねて飛び降り自殺した。
市松様
とある村で信奉されていた市松人形。102号室の住人。
髪の毛に対して強い執念を抱いていたが、東雲のおかげで断ち切る事ができた。
ショウジョウ
とある山に住んでいたおばけ猿。103号室の住人。
指先だけで木の幹を毟り取れる程の怪力を持ち、なんだかんだで入居する事になる。
乙幡 涼音
霊道の列に並んでいた女性の霊。104号室の住人。
交通事故で亡くなり、他の霊に取り込まれそうになったところを東雲に助けられる。
鬼形 正義
スキンヘッドのいかつい探偵。
薫の知り合いで元刑事。娘の媛には甘い。
日下部 スズ
ツズミの弟。弟である。
日下部一門には「次男は女子として育てる」仕来りがあり、常に女装して過ごしているため事情を知らない他人からすれば女子にしか見えない。
これは、かつて祓い損ねた悪霊から「日下部家の次男を末代まで呪う」という祟りを受けたからなのだが、現在ではその悪霊を使役するまでになっている。
タカシ
短編に登場する少年。
そこそこの頻度で怪異に遭遇するも、薫が幽霊を連れて行くため結果的に生還している。
そのセリフから読者には「見なきゃ損ボーイ」と呼ばれている。