※ここから先はゼノブレイド3のネタバレを含みます。
概要
ノアが自身のブレイドの中に収めている実体剣。日本刀のような刀身と輪っかのような形状の鍔が特徴の刀であり、リクが師匠から受け継ぎ、ノアに託した伝家の宝刀である。
由来は、「その昔七人のノポンの刀匠が七年の歳月をかけて七つの白鋼から打ち出した」という言い伝えにちなんだものらしい。
比喩表現抜きに、この世のありとあらゆる物質を切断出来る脅威の切れ味を誇る。
ノアがまだ幼年兵だったころ、「否応なしに戦わねばならぬ世界」に恐れを抱き、自身のブレイドを出せないと嘘をついて出し渋っていた時期があった。そんなノアにリクが勧めたのがこの魔剣であった。あまりの切れ味に尻込みしたノアであったが、リクは「この武器の怖さを知っている者が持つべき」と諭し、ノアのブレイドを鞘のようにしてこの刀を覆い、いざという時だけ抜くことを提案した。すなわち、普段のノアは鞘に収まった剣で相手をぶっ叩いていたわけである。(それでも十分な殺傷力はあるが)
この剣はその気になれば鉄巨神に搭載された命の火時計すらも切断出来るため、ある意味でこの世の理から外れた力の一種である。
その能力・形状・特性も含めてかつての神剣モナドを連想させる謎めいた業物だが・・・
※更なるネタバレ注意!
明かされた真実
その真名は【終(つい)の剣】。”終(オリジン)”の剣と呼ばれる場合もある。
アイオニオンを生み出した世界再構築装置である”オリジン”の欠片とケヴェスの女王の心が触れ合ったことで生み出された、全てを断つ剣。
アグヌス、つまりアルストの女王たるニアの心から生まれた物であるウロボロス・ストーンと対を成す、メリアが作り出したモナドレプリカといえる。
ウロボロス・ストーンと同じく、この世界の理の外にある力であり、メビウスを統べるゼットですらも干渉出来ない存在。
このニアの心たるウロボロスとメリアの心たる終の剣の力を重ね合わせることで世界の理そのものであるメビウスの力をも打ち破ることが出来る、まさしく理を断つ剣である。
かつてのノアであるメビウス・エヌが持つ剣も同様に終の剣と称される。おおまかな形状としてはほとんど同一だが、こちらはノアの物よりも黒ずみ、節々の意匠も刺々しくなっている。
また、このエヌがオリジンでの決戦で振るう、ゼットから与えられた剣や、ノアがインタリンクした状態で扱う剣も終の剣、あるいはオリジンの剣と呼ばれるが、これらは全体的に若干太身であり、鍔の部分が発光、さらにエヌの持つ剣にはメビウスのコアが、ノアが扱う剣はウロボロスのコアが格納されているなど、「魔剣ラッキーセブン」と呼ばれたあちらの剣とは形状にかなりの差異がある。
余談
魔剣の驚異的な切れ味に目が行きがちだが、鞘となっているノア本来のブレイドも埒外の存在である。彼の鞘は魔剣を抜刀する際にガントレットに変形して左腕に装着されるが、魔剣を押さえ付ける程の硬度を持つが故に、鉄巨神の主砲を真っ向から受け止めてかき消すという常軌を逸した防御性能を誇る。
終の剣がモナドと類似した構造や性質を持っているのに対し、ウロボロスの性質である「二人の人物が心を重ねる」という性質はブレイドとドライバーの同調を彷彿とさせるものであり、「終の剣とウロボロス」という概念が互いの世界を象徴するものであることがわかる。
強大な力を持つ剣だが、リク曰く「ラッキーはきっかけ」「見た目は飾り」であり、最も重要なのは「振るう者の想い」とのこと。
形を持った剣としてのモナドではない、本来の意味でのモナドを彷彿とさせる言葉である。
ストーリー上でもこの点は現れており、完全な抜刀に成功してもこの剣そのものは変化せず、ノア自身がラッキーセブン無しでもゼットの干渉を受け付けなくなっていた。