「アタシ中卒やからね 仕事を
もらわれへんのや」と 書いた
おんなのこの 手紙の
文字は尖りながら震えている
概要
1983年のアルバム「予感」に収録されている中島みゆきの楽曲である。
闘う（懸命に生きる）者たちへ応援歌である。
「がんばれ」「元気を出せ」という意味よりも「闘え」「抗え」という意味合いの歌詞となっている。
「うっかり 燃やしたことにして
やっぱり 燃やせんかった この切符
あんたに送るけん もっとってよ」
滲んだ文字 東京行き
歌詞の中では子供を階段から突き落とす人間（しかも状況から考えて母親と思われる）を目撃するという陰惨で衝撃的な描写が出てくるが、目撃者は何も言い出せずにその場から去った事を懺悔する。田舎特有の閉塞した空気や性差を盾にした暴力におびえる人々など、社会的に弱い立場の人々の苦難や弱音などが淡々と語られる歌い方は来る物がある。
しかしそれらネガティブな思いを抱えつつも、秀逸な比喩表現によって昇華されて行く歌詞の変遷は、構成のうまさも相まって一本の映画を見ているような感想を抱かせ、また日本語の奥ゆかしさを味わえる。
ファイト
戦う君の歌を 戦わない奴らが笑うだろう
ファイト
冷たい水の中を 震えながら登って行け
後に「空と君のあいだに」と両A面シングルとしてリリースされた。
彼女の代表曲の一つでもある。
