概要
音楽科(Band)は全部で16種類存在する陸上自衛隊の職種の1つである。
職種標識の色は藍色。
職種学校は存在せず、陸上自衛隊中央音楽隊がその役割を果たす。
自衛隊では装備の名称などから軍隊色が排除されており、そのせいでよく分からない名称になっている職種も存在する。
部隊の特徴
陸上自衛隊には防衛大臣直轄の中央音楽隊、各5方面総監直轄の方面音楽隊、各15師旅団長直轄の師旅団音楽隊の計21音楽隊が存在する。
音楽科は様々な楽器及び人員輸送車を基本装備とし、以下の4つを基本任務とする。
- 隊員の士気高揚のための演奏
- 儀式のための演奏
- 広報のための演奏
- 必要に応じ、指揮所の警備
広報のための演奏は演奏会が開かれることがある他、競馬場でファンファーレを演奏したり、行事等に参加して流行りのアニソンを演奏するなど、幅広く活躍している。
陸上自衛隊の他の職種と同様に駐屯地の警衛（24時間の当直警備）も行う。音楽の前に自衛官としての任務が優先されるため、警衛勤務の直後に演奏会本番に臨むこともある。
隊員の特徴
音楽科は基本的には音大等の音楽に関する学校を卒業した隊員で構成される。
音楽科隊員の演奏時の制服は、別途定められており、階級章も装飾の付いた特別なものが用いられる。
音楽隊員になるためには、自衛官採用試験に合格するだけでなく、各音楽隊で実施される部隊説明会で実技を行う必要があり、例年、300人程度の受験者の中から、陸上自衛隊音楽隊全体で30～40人程度が採用される。採用者のほとんどは音楽大学・音楽短期大学および音楽専門学校の出身者である。
