あらすじ
井口達也本人の青年時代の実体験と、井口達也の小説『アウト 不良の流儀』をもとに、少年院出院後の更生生活の拠点である西千葉で暴走族「斬人-キリヒト-」のメンバーをはじめとした仲間達との出会い、様々なトラブルを描いた不良漫画である。
なお、青年時代の実体験をもとにした物語ではあるが、キャラクターの服装や髪形には現代風のアレンジがされ、スマートフォンなどの近年の電子機器や技術なども登場する。
2023年11月に実写映画が公開が予定されている。
メインキャラクター
井口 達也(いぐち たつや)
演者:倉悠貴
主人公 17歳
東京都狛江市で「狛江の狂犬」として名を馳せた伝説の不良であり、「狛江愚連隊」の特攻隊長であった。半年間の少年院生活を経て、保護監察官の監視下に置かれ、叔母夫婦が経営する焼き肉店「三塁」に住み込みで働きながら生活を送ることとなる。日々トレーニングもしており、戦闘力は非常に高く、一般的な不良数人であれば自身1人で圧倒できる程で、斬人のメンバーからも一目置かれている。暴走族「斬人」の副総長である「安部要」に遭遇し、その後、斬人総長「丹沢敦司」をはじめとしたメンバーと交流していく。
保護委託中で、揉め事を起こすと少年院に逆戻りになってしまうということもあり、斬人入りの誘いを断り、トラブルには関わらないようにしているが…
斬人
西千葉を拠点とする暴走族。猛者揃いのチームであり、他チームとの争いも多い。
物語のトラブルや揉めごとの中心となっている。作中では7代目。
丹沢 敦司(たんざわ あつし)
演者:醍醐虎汰朗
斬人7代目総長 17歳
小柄・細身・金色の長髪・中性的な顔立ちと一見すると女子のような見た目。
暴走族でありながら、バイクの扱いが異常にヘタ。同い年のメンバーからは「あっちゃん」と呼ばれ慕われている。しかしながら、総長に君臨するに相応しい戦闘力・頭脳・カリスマ性を兼ね備えている。ある喧嘩において圧倒的な勝利を収め、それを見ていた達也も「格が違う」と確信するほど。身内はとても大事にするが「中と外とで完全に割り切ることのできる性格」で、高いカリスマ性を持つ反面、「一度でも反目した相手や敵と見なした人間には容赦しない」「目の前で命がけの喧嘩をしているのが仲が良い人間であっても、身内でなければ介入しない」といった、冷酷かつ残忍な一面も持っている。本人も自身のことを「最低最悪の救えねぇどうしようもないクズ野郎」としている。
安部 要(あべ かなめ)
演者:水上恒司
斬人7代目副総長 17歳
普段は土木作業員として働いている。
高身長・土木作業とトレーニングで鍛え上げられた肉体(自称「ガテン筋」)・老け顔でとても17歳には見えない(老け顔は本人もかなり気にしている)。
達也との喧嘩後、意気投合し親友同士となる。趣味は筋トレであり、その点もウマが合った。
達也の立場を考え、自分たちの抗争にかかわらないようにするために殴り合いをすることも。
少々短気だが、律儀で優しい性格で人望は非常に厚く、敵対するチームのメンバーにも妙に優しい一面がある。
長嶋 圭吾(ながしま けいご)
斬人7代目特攻隊長 17歳
長身・非常に無口・メガネ
父の教えで、中学では全国レベルの剣道の実力者だった。
そのため攻撃の見切りと木刀を使う技術に長けている。
いわゆるバトルジャンキー(戦闘中毒者・戦闘狂)で、勝手な喧嘩が禁止されている斬人では喧嘩衝動が高まったとき「折り鶴」を折る癖がある。また、特攻隊長として、喧嘩にいち早く駆け付けるため、人望はある。
田口 勝(たぐち まさる)
斬人7代目遊撃隊長 17歳
パワーファイターで、気性も荒く周囲と揉めごとを起すトラブルメーカー。
金銭面でもだらしなく、欠点が多いが、チームへの愛情と丹沢敦司への忠誠心は高い。
勧誘を断った達也を気に入らずそれを起点として、トラブルの渦を作り出していくが…
目黒 修也(めぐろ しゅうや)
斬人7代目親衛隊長 17歳
オールバックにした長めの金髪・サングラスが特徴。
律儀な面もあるがやや堅く、達也からはやりづらいという印象。
小学3年生の頃から6年生の不良少年数人を圧倒できる程の実力を有しており、「斬人の中で上から田口を押さえつけることが出来ていたのは目黒と敦司だけ」とされる程の喧嘩の実力者。
その他の登場人物
今井 啓二(いまい けいじ)
要の弟分 16歳
斬人の正式なメンバーではなく「要組」を名乗っている。達也とも仲がいい。
皆川 千紘(みながわ ちひろ)
演者:与田祐希
オバちゃん・オッちゃん
達也の母方の叔母と夫。少年院出所後の更生生活を始める達也を受け入れた。
焼肉店「三塁」経営している。オバちゃんは明るく面倒見の良い女性で、常連である要たち斬人のメンバーや今井にも温かく接している。オッちゃんは、悩む達也にそっとアドバイスをするなど、男の優しさを持つ。
余談
・品川祐(品川庄司)の小説『ドロップ』にも実在の人物でもある井口達也が登場している。2023年11月公開予定の実写映画版ではこの品川が品川ヒロシ名義で監督を務める。
・作画の、みずたまことによる漫画「バウンサー」にも、関係する人物や話題が出てくる。
・作中にはグロテスクな描写も一部存在するため苦手な方は注意が必要である。