概要
大正時代、帝都で起きる猟奇事件に新聞記者の金大中小介とカメラマンの久我雅夢が絡む。
登場人物
金大中小介(きんだいちゅう・しょうすけ)
主人公。怪奇や猟奇事件を取り扱う三流読物新聞「綺譚倶楽部」の記者。
もじゃもじゃの髪に和服を着用。
お人好しで”魔”を引き寄せやすい体質。
住居であるボロアパートの部屋には、怪奇・猟奇事件に関する読み物が山積みになっている。
高名な物理学者を父に持つが、一時期阿片中毒などの荒れた生活を送っていたらしい。
中退ではあるが、帝大(現在の東大)生であった。
久我雅夢(くが・まさゆめ)
小介と同じ新聞社に務める記者兼カメラマン。小介の相棒?
片方を長く伸ばしたボブカットに近い髪形。翠色の目。黒マントを着用。
「綺譚倶楽部」に入った目的は「ある人物」を捜すためらしい。
会社には他にカメラを扱える人間が居ない為、重宝されている。
性格は性悪、かつ好奇心旺盛。口癖は「ばーか」。意味ありげな「くすっ」という笑いが多い。
人外。吸血鬼を彷彿とさせる容貌だが、吸血鬼ではない。なので血は吸わないが自分の流血をペロリとする仕草は度々ある。
殺しても死なない体質。小介曰く「野良化け」。小介の見たところ、味覚や痛覚が無いと思われる。
跳躍力があり、木の上で寝ることもある。
小介との出会いの場では転んだ拍子に胴体と首が離れている。
京都の名門の分家の生まれだが、幼少期には気の狂った母親に毎日のように殺されていた。しかし上記の通り死なない体なので、逆に母親を殺して出奔した。
洋行帰り。
綺譚倶楽部社員
下記で紹介する人物の他に2名ほど社員が居るらしい。
小介以外の社員は雅夢が人外であることは知らない模様。
編集長(おやっさん)
編集長兼副社長。仕事の鬼。
事件に遭遇しても記事にするのを躊躇ったり他の新聞社に先を越されたりする小介を怒鳴り散らす事が多々ある。
野田六助(のだ・ろくすけ)
小介の同僚の年配社員。
通称六さん。
流山洞雪(ながれやま・どうせつ)
小介の同僚。恰幅の良い体格。
通称洞さん。
関わりのある人物
源さん(げん-)
情報屋のお爺さん。初期は小介以外の所にも情報を売っていたらしい。
若い頃から風来坊で、所帯を持ってからも家を空けることが多かった。
後期の話『お世話になりまして』で、亡くなった奥さんに伴われあの世へ旅立ったと思われる。
一人息子が居る。
掲載誌
メディウム(徳間書店)→ハロウィン(朝日ソノラマ)→眠れぬ夜の奇妙な話(朝日ソノラマ)→ネムキ(朝日ソノラマ)