キリスト教の三大分流の一。
ロシア・中東・東欧を中心とする15の自立教会の連合体。1054年、東ローマ帝国圏のコンスタンティノポリスとローマの総主教座が、東西に分裂。
西方のローマ‐カトリック教会に対して正(オーソドックス)教会として発展。
15世紀、ギリシャ正教会がオスマン帝国の支配を受けるようになると、主流はロシア正教会(ハリストス正教会)に移った。
神学と礼拝が神秘主義的性格をもつ点に特徴がある。日本には文久元年(1861)ロシアの司教ニコライによって伝えられた。日本ではギリシャ正教会または単に正教会ともいう。東方教会。
正教会は一カ国に一つの教会組織を具えることが原則だが(ロシア正教会以外の例としてはギリシャ正教会、グルジア正教会、ルーマニア正教会、ブルガリア正教会、日本正教会など。もちろん例外もある)、これら各国ごとの正教会が異なる教義を信奉している訳ではなく、同じ信仰を有している。
ロシア正教 Русская Православная церковь
Russian Orthodox Church
二千年にわたるキリスト教史の中でロシア正教はカトリックともプロテスタントとも異なる独自の発展を遂げており、ビザンツ帝国(ローマ帝国)時代の名残を色濃く残す。今日のロシアを始めスラブ圏の人々はロシア正教を篤く信仰している。
ロシア正教はスラヴ民族の精神的支柱となっているのみならず、大国ロシアの文化を形成してきたとも言える。