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ティロサウルスの編集履歴

2023-07-26 17:25:16 バージョン

ティロサウルス

てぃろさうるす

白亜紀後期に生息した代表的なモササウルスの仲間。

データ

名前は上顎の先端が円筒形で堅い骨質状になっていたことに由来し、「膨らんだトカゲ」を意味する。

最も多くの化石が発見されているのはアメリカ・カンザス州だが、ヨーロッパ、アフリカ、日本、ニュージーランドでも化石が確認されている。このことから、浅瀬だけでなく岸から遠く離れた海域の中層あたりでも暮らしていたことが判明した。


最大のものは頭骨長約1.8メートル、全長約15メートルに達したと推定され、近縁種のモササウルスと並び、モササウルス科では最大級となる。

その長い顎には口蓋骨にまで多数の歯が並んでおり、頭骨の関節を動かす事で顎を大きく開く事が出来たことから、積極的な捕食者であったようだ。それを裏付ける様に、ヘスペロルニス(現生のペンギンの様な生態の海鳥)、魚、サメ、更には小型のモササウルス類や首長竜などを胃に収めた化石が発見されている。

体内の獲物の化石にはほとんど噛み砕かれた形跡がなかったことから、同じ有鱗目であるヘビのように獲物をいっきに丸呑みにしていたらしい。


化石に見られる損傷から、名前の由来となった円筒形で堅い骨質状になった上顎の先端は、軍船の衝角のように獲物やライバルへのぶちかましに使用していたようだ。


アラスカ・タルキートナで発掘されたハドロサウルス科の骨の化石は沖合に堆積したと思われる地層から産出したが、骨に穴が空いており、この穴はティロサウルスの歯とちょうど一致していた。ハドロサウルスが沖合に泳いでくることは考え難いため、沖合に流されてきた死体をティロサウルスが貪った跡と推定されている。歯の噛み跡と思しき穴は、特に筋肉が多く付着していただろう後肢の骨で顕著にみられた。ティロサウルスは機会があれば(現在のサメのように)大型動物の死体も積極的に食べていたようである。


関連タグ

古生物 モササウルス科 ティロサウルス亜科

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