概要
STARWARSシリーズに属する短編アニメ集「スター・ウォーズビジョンズ」に収録されている短編アニメ。season1の第8話にあたる。
製作はTVアニメ版「ゴールデンカムイ」などで知られるジェノスタジオ。
独自の世界観やメカニックの多い「ビジョンズ」作品群においては例外的に映画本編に登場するメカニックや衣装の数々がほぼそのまま登場していることも特徴。
あらすじ
時は帝国が銀河を支配する時代。経済が停滞し近代化の進まない辺境の惑星タオでは帝国の支援による急速な工業の発展とそれに伴う環境汚染が問題となっていた。帝国の強制労働施設から逃げ出してきた獣人の少女・ロップは弥三郎・お蝶親子に拾われ家族として育てられる。
拾われてから7年後、育て親の弥三郎と義理の姉であるお蝶の意見の対立が激しくなる中、ついにお蝶が帝国側に離反してしまう。それを受け、弥三郎はロップに代々伝わる「宝刀」を渡す...
登場人物
(声優は原語(日本語)版 / 英語版)
ロップ
(CV:小林星蘭 / アンナ・カスカート)
惑星タオに連れてこられた獣人(本編では明言されないがレピ人とされる)の少女。帝国の強制労働施設で働いていたが隙をついて逃げ出してきた。「惑星タオを守りたい」という共通の想いを持ちつつすれ違う弥三郎とお蝶に心を痛めている。
お蝶が帝国についたことを機に弥三郎からライトセーバーを託される。
お蝶
(CV:清水理沙 / ロミ・デイムス)
強制労働施設から逃げ出したロップが出会った少女。ロップのことを一目で気に入り弥三郎に頼み込んで家族として迎える。帝国がいないと惑星タオの経済が立ち行かなくなると考えており、弥三郎の反帝国運動には猛反発している。弥三郎のテロを止められなかった落とし前として、自らおさげを切り自らの血で目尻を赤く染めることで「緋桜お蝶」を名乗る。得物は特殊なヌンチャク。
弥三郎
(CV:藤村忠寿 / ポール・ナカウチ)
お蝶の父。地元民から「親分」と呼び慕われる義理と人情に満ちた有力者。一方で帝国の介入による環境破壊に心を痛めており、帝国の工場へのテロ攻撃をしてしまうなどタカ派の人物でもある。それでもお蝶もロップも等しく愛する良き父親という一面もあり、それゆえロップからも深く信頼されている。
なお、原語版の声を担当したのは某界隈で有名な大魔神である。ちなみに、この方テレビ局のディレクターのみならず「藤村源五郎一座」を率いる俳優でもある。
TD
ロップに付き従う小型ドロイド
帝国軍将校
(CV:中野泰佑 / カイル・マカフリー)
パンクな髪型の帝国軍将校。制服の色を見るに帝国保安局(ISB)所属。
お蝶と結託して弥三郎と交渉しようとするが果たせず、お蝶を傘下に組み込むことで急速に支配を固める。
評価
特に海外において「ビジョンズ」作品において一二を争う人気を誇る。
スターウォーズ作品と純日本風の世界観(桜散る中、鳥居の向こうにインペリアル級スターデストロイヤーとか)が見事に融合していることもあるだろうが、やっぱり一番はロップの存在かもしれない...
余談
主人公のロップはレピ人という、小説シリーズやゲームで既に登場していたウサギ型種族と同族とされている。
もっともその姿はロップと違い、二本足で立って歩く巨大なウサギそのまんまの姿なのだが…。