表記揺れ
イタリア語表記は「Venezia」。
概要
ヴェネツィアとは、アドリア海に面した奥深い浅い内湾にある、広大な干潟と多くの島々の上に建設された都市。20世紀に橋が開通するまで小型船による往来しかできず、現在も「水の都」や「水上都市」と呼ばれる事が多い。
歴史は古く、ローマ帝国の末期にゲルマン人やフン人の侵攻を逃れた人々が島々にすみついたのが始まりとされる。やがて彼らは東方のビザンツ帝国・イスラム教圏の国・西欧との交易に乗り出し、中世最大の商業国家・ヴェネツィア共和国に発展し大国となった。しかし、共和国はナポレオンの侵攻の際に滅亡し、一時オーストリア帝国領を経て統一され、イタリア王国の一部となってから現在に至るまでイタリア領となっている。
商業国家時代に築かれた建築物と運河が織りなす景観から、世界遺産として多くの観光客を集めており、その知名度から数多くの作品の舞台やモデルになっている(外部リンク参照)。
一方で「アックア・アルタ」という高潮現象や地下水のくみ上げによる地盤沈下に悩まされており、それが原因で建物の基礎が腐食するなどの問題が起こっている。近年は地球温暖化による海面上昇により都市全体の水没も危惧されており、可動式の防潮堤が設置されているが、あまりうまくいっていないのが現状である。
関連項目
塩野七生…ヴェネツィアの通史『海の都の物語』の著者。
外部リンク
Wikipedia:ヴェネツィアを舞台とした作品一覧