シャドウラン(ShadowRun)とは、1989年にアメリカのFASAというところから発表されたサイバーパンク+魔法の世界をロールプレイするTRPGである。
世界観
このゲームは21世紀中盤をロールプレイする。ただし、この世界においては20世紀終盤に多国籍企業の独立勢力化が行われ、さらに2011年12月24日、マヤ暦による魔法や、伝説の生物などの復活が発生したという設定である。そのため、プレイヤーは複雑かつカオスな社会情勢の中、魔法や銃弾の飛び交う世界を己の魔法やサイバーウェアや特殊技能により、非合法に近い活動を行うキャラクター(ランナーと呼ばれる)をプレイすることになる。
ちなみに、年表を見るとかなり世界の変化が見られる。
登場キャラクターの例(日本版リプレイの主要人物)
ここでは富士見書房刊リプレイ集の主要キャラを取り上げて、具体的な登場人物の例示にする。アーキタイプと呼ばれるルール記載の職業と技能のセットで作成されたキャラ中心だが、独自に技能等を決めて作成されたキャラも含む。
彼らは仕事帰りの企業人、荒くれ、犯罪者、そしてランナーが集う街東新宿を拠点とし、酒場“シルバー・ムーン”にて依頼を待っている。
六堂(りくどう)
極限までサイバーウェアを埋め込んで銃撃・格闘とも最強を目指す男。
戦闘では冷酷だが義理堅く人情に篤い。
紫雲
銃撃の名手で、情報収集や破壊工作にも優れた元企業工作員。冷静で思慮深い男性。
かつては中米の新興企業アズテクノロジーに所属していたが、わけあってランナーとなった。
マオ
都市に息づく自然の力を用いる魔法使い。魔法に加えて自然の精霊を行使することもできる。
好奇心旺盛で気まぐれな女性。
Dヘッド
電子世界を操り、企業や様々な組織のコンピュータシステムに侵入し、工作や情報収集をこなす。日常用語でいうならハッカーにあたるエルフの男。飄々としたマイペースの性格である。
殺(シャア)
武術家の少女。フィジカルアデプトという魔力を格闘能力に転換する技で戦えるので、精霊など通常の攻撃手段に強い相手を得意とする。裏世界を生き抜いてきながら、見た目通り性格も幼く明るい。
関連イラスト
シリーズ展開
アメリカにおける状況
この世界はアメリカにおいてはシェアード・ワールド(フィクションにおいて、複数の著者が同一の世界設定や登場人物を共有して創作する作品群)とされ、作品もアメリカにおいては複数発売されている。
また、製造元が2001年、第3版の途中で事業停止し、他社に権利を売却、その後そこからサポートや、版あげ等の活動が続いている。
版によるゲーム性の違い
初版から3版に関しては「年表の追加及びそれに伴う情勢変化」「ルールの追加」程度と推測される。
しかし、4版に関してはルールが大胆に変化しており、単純に言えば「ルールの単純化」、「魔法の単純化」などがその例として挙げられる。
日本においては
日本においては1994年に第2版がグループSNEにより翻訳され、富士見書房により発売された。さらにはコンシューマゲーム(SFC、PCエンジン)にも移植された。しかし、1997年、第3版発売前にサポートが終了してしまった。
再び日本におけるサポートが始まったのは2007年であり、出版元は新紀元社であった。
Pixivにおけるタグに関して
自PCイラストが多いが、これはこのゲームは設定上状況イラストは死ぬほど面倒なためでは無いかと推測される。