ベトナムの伝統衣装。ベトナム語で「長い上衣」という意味。構造的にはチャイナドレスとほぼ同様で起源も清朝中国の旗袍だが、ズボン様の下履きがついており、スリットは腰までの深さがある。素材は木綿や薄手のシルク。
このスリットとズボンの隙間からのぞく脇腹にチラリズムを見出す者も少なくない。
非常にタイトなつくりとなっており、身体の線が出やすいのが特徴である。このアオザイを美しく着こなすために、ベトナム人女性は非常に痩身に気を遣う。
かつては官服用として使われ、現在の形となったのはフランス植民地時代と、比較的最近のことである。それ以前には主に漢服に似た衣装が着られていた。
アオザイは一般に女性用の衣装と思われているが、実は男性用のアオザイもある。女性用と比べて袖口や腰回りが広く、ゆったりとした感じを受けるものであるが、現代では男性のアオザイ姿を見かけることは少ない。