エンジェルダスト(シティーハンター)
えんじぇるだすと
概要
長老こと海原神率いる麻薬組織『ユニオン・テオーペ』が日本に市場進出させる手段として用いる非常に強力な麻薬。服用すれば人を死すら恐れない命令を遂行するだけの人形に変貌させる。一部のヤクザ組織は此等を抗争用の手段に使う。
痛みなども遮断、人間の筋力を限界以上まで高め、人体のリミッターを超えた怪力や運動力、耐久力を持った『怪物』を生み出し、20発の弾丸にも倒れない狂人を造る。
略名『PCP』。
海原神はこの麻薬で不死の兵士軍団を作ろうと画策し、ゲリラ兵だった冴羽獠に投与した。
槇村秀幸を殺し、香の運命を更に暗い影を作り、ミック・エンジェルと伊集院隼人の人生を狂わせたクスリである。
アニメ版のエンジェルダストは、原作では麻薬の名前として登場しているが、『劇場版シティーハンター 天使の涙』では人間を超人兵士に変えるナノマシンテクノロジーとなっている。
ただ症状に関しては原作とほぼ同じ。
映画作中で投与されてしまった人物は、直前まで冴羽獠に敗北して両腕など複数箇所に銃弾が打ち込まれていたのにも関わらず、凄まじい再生能力で弾を排出した。そして獠以上の驚異的な身体能力や動体視力を発揮し、終始圧倒していた。
ナノマシンによって凄まじい闘争心も得られるが、本来戦いたくないのにも関わらず戦わされることへの精神疲労や葛藤が見られ(本人はたびたび声を荒げて頭を押さえていた)、最終的には自我がすり減っていく。
そうして大半のものはそのまま精神崩壊を起こす。強靭な精神の者でも、いずれ体の意思も奪われ、自決さえも出来なくなり、死ぬまで戦わされることになる。
余談
なお、エンジェルダストと呼ばれる薬品は実在しており、フェンサイクリジンのことを指す俗称である。元々は麻酔薬として作られたのだが、麻酔から覚醒する際暴力や妄想といった症状が副作用として現れたため人間には使われなくなり、動物用麻酔薬として使われるようになった。
しかしその効果から幻覚剤として乱用されるようになったため、日本では麻薬として取り締まりの対象になっている。麻薬としては大麻よりも強力という報告があるほど。当然のことながら超人を作り出す効能はない。
