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海原神

かいばらしん

海原神とは「シティーハンター」の登場人物である。
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「……うん美しい…… すばらしい花火だよ…」
ショータイムの幕開けにふさわしい…

概要

シティーハンターにおけるラスボス
名前から分かる通り、日系人である。
中南米を本拠地とする麻薬密売組織「ユニオン・テオーペ」の総帥にして長老(メイヨール)と呼ばれる人物。

作中の重大な事件の黒幕であり、物語初期で依頼を断った槇村秀幸に刺客を差し向けて殺害、後に獠抹殺の仕事を反故にしたミック・エンジェルを瀕死にした後、エンジェルダストで彼を操り、獠と戦わせた。
主役二人にとっては獠は後述の因縁があること、槇村の死が香が裏社会に入るきっかけになることから、全ての元凶とも言える存在である。

作中の序盤ではシルエットのみ登場。日本進出を企てるも、槇村の死による獠と香の活躍で日本から一時撤退する。しかし、麻薬組織の枠を超えた事業に手を広げたことで、全米を勢力下に置く一大犯罪シンジゲートになるほど組織を発展させる。更に強力な新型エンジェルダストの開発にも成功し、各国の軍から注文が殺到するなど、国家とも手を組もうという段階に来ていた。終盤では再び日本進出を目論見、本格的に物語に登場する。

左足は義足になっており、爆弾が仕込まれている。しかし、足が不自由とは思えないほど支障なく行動している。

性格

犯罪組織のボスらしく、冷酷で殺人に対する躊躇いは皆無。たった一人の裏切り者であるミックを殺すため、ジャンボ機を爆破し乗客と乗組員もろとも皆殺しにするほど。失態を犯した部下にも容赦がなく、熱した指輪で額に「死の烙印」を施した上で、時間内に最後通告を守らなければ抹殺している。また戦闘を「ショー」と呼び、楽しむ悪趣味な面も持つ。

一方で冴羽アパートを訪ねた時など、時折その行動に似つかない穏やかな表情を見せることもある。また話し方からは学識が感じられる。
狂人ではあるが、ただの麻薬組織を国際的な規模にまで成長させる、上記のような恐怖政治を敷きながらも多数の部下を従えているなど、トップとしての手腕やカリスマはある模様。

その容姿は香のよく知る人物とも似ているが…


人物(ここからはネタバレになります)

過去

かつては中米の小国の反政府ゲリラに所属し、ブラッディ・マリィーの父と並び、部隊でも一、二を争う勇猛な戦士だった。ゲリラの村に拾われた日本人の少年の名付け親にして育ての親でもあり、マリィーの父と共に彼に戦いの全てを教え鍛え上げた。
その少年のことを実の息子同然に愛しており、ヘマをして敵の捕虜となった少年を助けるため、部隊の制止を聞かず一人敵陣に乗り込み助け出したほど。この時に逃走中に左足を失うも、その少年を責めるようなことはせず、「足一本で命が助かれば安いものだ」と言うように、ただ黙って微笑んでいた。

しかし、長すぎる戦いにより、海原は次第に狂気に侵されていってしまう。敗戦の色が濃くなった際には、巻き返しのため、非人道的な作戦を提唱する。それはエンジェル・ダストにより不死の兵士の軍団を作るというものだった。仲間を手駒のように扱うその作戦は当然否決されたが、海原は自分を父親のように慕う前述の少年を騙してエンジェルダストを投与した。
たった一人で政府軍の小隊を壊滅させたその成果はすさまじいものがあったが、その残酷な殺し方には目を背けたくなるものがあり、投与された少年も禁断症状で死線をさまよい正常に回復するまでにはかなりの月日を要した。海原に恐れをなしたゲリラ部隊は海原を追放したのだった。しかし彼の狂気は止まる所を知らず、ユニオンの元締めにまで登り詰め、世界中に悪意をばら撒き続ける事になる。

ここまで説明すれば分かると思うが、海原を父親のように慕っていたその少年こそが冴羽獠であり、彼は海原に対し愛情と悲哀、憎しみが入り混じった複雑な感情を抱いている。
また全滅したと思われていた政府軍の小隊、唯一の生き残りが海坊主。彼の失明の原因はその時の傷によるもの。

戦闘能力

獠の戦いの師匠であるため、彼の射撃の癖や速さを知り尽くしており、その実力は獠と同等かそれ以上だとされている。かつて海原に裏切られ怒り狂って襲いに来た獠を返り討ちにしている。
作中で獠以上と描写されているのは海原だけであり、かつて親子として過ごしていた相手でもあるため、技量的にも心情的にも、獠にとってはまさに最強最悪の敵である。

エンジェルダスト

ユニオンが主に売りさばく違法薬物・PCPの俗称。非常に強力な麻薬で、投与するだけでマインドコントロールや筋力の増強、痛覚の麻痺といった様々な効果をもたらし、銃弾を20数発くらっても死なない身体になる。実際に投与された獠やミックは凄まじい戦闘能力と怪力を発揮し、槇村もただのチンピラ相手に殺害されている。
しかし投与された者はその洗脳効果によって理性を失い、死すらも恐れない人間兵器に変えられてしまう(ミックが投与された新型に至っては海原の声以外は全く届かなかったほど)。更に筋力を限界以上に高めるため、その反動で死に至る者もいる。生き残ったとしても禁断症状により生死を彷徨い、地獄の苦しみを味わうことになるため、まさに悪魔の薬である。
ユニオンはこれを用いて裏社会の人間や市民を洗脳し刺客に仕立て上げ戦力を増強し、組織力を温存しながら組織にとって邪魔な存在を抹殺しては、勢力を拡大させていた。

現在

ユニオン・テオーペの総帥として麻薬の流通や事業の開拓を行い、槇村やミックをはじめとした多くの人間を殺害、もしくは生き地獄を味あわせ、苦しめる。
ユニオンとの全面抗争の前には、わざわざ冴羽アパートを訪れて獠と香に宣戦布告した。一人で対応した香には犯罪組織のトップとは思えないほど礼儀正しく、穏やかな雰囲気で接していた。しかし、彼の存在を感知した獠が現れると、その狂気じみた素顔を露わにし、彼の前でユニオンの実績を嬉々として語る。この際に獠は狂気に取り憑かれた海原を見て涙を流していた。

その直後に獠と香、海坊主は海原との決着をつけるため、マリィーが潜入した混乱に乗じて海原が乗る客船に潜入する。海原は客船の時限爆弾を始動させた上で、彼らを閉じ込め、自分の元へ来るよう仕向ける。
ミックと獠が戦うことになった時は、「友と引き合わせるためにエンジェルダストを投与した自分に感謝して欲しい」と嘯き、戦いを仕向けた張本人でありながら、それを「ショー」と呼び、観客として大いに楽しんでいた。
激怒した香に「なぜ獠にこんな残酷な仕打ちをするの。彼を愛していたのに、どうして憎むの。」と問われた際には、それまでとは一転して穏やかな表情になり、こう答える。


なぜ・・・憎いか・・・か?
じゃあ なぜ・・君はそこまで獠を愛せるのかね?・・・わからないだろう?人を愛するのに理由(わけ)なんかないからさ それと同じだよ・・・愛も憎しみも同じ感情さ


ミックを倒されたことで、防弾ガラスで香と海坊主を隔離し、獠と対峙する。海原は狂気に満ちた顔で、自分から銃を教えられた獠に勝ち目はないと宣言する。対して獠は怒りや殺気のない、愛情と悲しさの混じる穏やかな目で海原を見つめる。そしてかつて海原が自分のために足を失ったときのことを話し、その上で彼の存在が「戦争の中で人間として唯一の安らぎだった」と語る。
獠のその様子に海坊主からは「そんな感傷は捨てろ」と怒鳴られ、海原にさえ「お前はすでに負けている」と呆れられる。


あんたに勝てるのはこの俺だけだと言いたかったんだ なぜなら 俺は今でもあの時の気持ちに変わりはないからさ!! 俺はこの世で唯一人 最もあんたを敬愛する男だ・・・だから勝てる!!

この言葉に海原はかつて確かにあった獠への愛情を思い出し・・


ざれごとをほざくなあ!!


互いに一発撃ちあった末に、ミックのペンダントが海原の足に絡まったことで心臓を撃ち抜かれて鼓動を止める。
その後、自分の遺体を撃って船体に穴を空けて脱出するように言う。地獄のような戦争の中で人間の狂気しか見えなくなっていたという心の内を獠に伝える。獠も海原の憎しみの底にある助けを求める良心の叫びに応えるべく戦ったと語る。
海原は狂気の暴走を止めてくれたことに感謝をしてそのまま息を引き取った。

ありが…とう…  息子……よ…

愛と憎しみの根底が同じように、海原も奥底では獠のことをいまだに愛していたのだった。


余談

  • ミックは海原が自分にエンジェルダストを投与した理由は、獠と戦わせるためではなく自分を助ける方法がエンジェルダストだけだったからではないかと考えている。獠はそのことに対しては明確な返答をしなかったが、狂気と正気が葛藤するあまり、海原自身も自分の行動が狂気なのか正気なのかわからなくなっていたのではないかと答えている。


  • 作中の博識さが感じられる言動や獠の名前(常用外の漢字をわざわざ使っている)を見るに、獠の教養深さは海原の影響によるものと考えられる。なぜ「海原」の姓を名乗らせずに「冴羽」という苗字をつけたのかは不明。また海原との戦いの場になった客船には、細々としたところまで陰湿なトラップが仕掛けられており(獠からは「持ち主の人柄が忍ばれる」と言われていた)、それを鑑みると獠の根暗っぷりも海原譲りと言える。

関連タグ

シティーハンター 
(義理の)息子:冴羽獠 息子のパートナー:槇村香 
息子殺しを依頼した人物:ミック・エンジェル
過去の同志:ブラッディ・マリィーの父、教授
パラレルワールドの孫(?):香瑩
哀しき悪役

関連人物

比古清十郎別作品の伝説的強さを持つ主人公の師匠。「育ての親で名付け親」、「主人公を上回る技量」、「主人公をとても大切に思っている」という点などが海原と共通している。
但し、狂気に侵され、主人公への愛が鳴りを潜めてしまった海原とは異なり、比古は物語を通して主人公の味方であり続け、彼に欠けていた「生きる意志」を持つように促している(因みに獠の場合は香との愛情で生きる意志を持つようになっている)。

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