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概要編集

コルト・ファイヤーアームズ社は、アメリカを代表するリボルバーメーカーとして確固たる地位を築いていたが、他社が次々と性能が良い製品を製造するようになると、コルト社はこれに対抗する必要に迫られた。

そこで、1955年に開発したのがこの「パイソン」である。


特徴編集

コルト パイソンは、既に定評あるメカニズムには手を入れることなく、デザインを大きく変更している。弾薬は、.357マグナムを使用し、銃身下部には銃口近くまで延びるエジェクターロッドハウジングを備え、銃身上部には連続発射によって銃身が過熱して陽炎が立ち上り照準の妨害をするのを防ぐためにベンチレーテッドリブを備えている。

表面仕上げは非常に念入りに行われており、値段は他社に比べても高価である。ビジュアル映えするためドラマや映画等によく使用される。

実用性とともに趣味性のある「高級銃」であり、警察向けの等の「実用銃」は「コルト ディテクティブ スペシャル」や「コルトローマン」などがラインナップされていた。実際、販売当時の価格はディテクティブスペシャルのおよそ2倍だったそうで、拳銃のロールス・ロイスの異名で呼ばれていた。

一方でダブルアクション機構の独特の癖などから実用性ではライバル社のS&W M19・M66コンバットマグナムの方が高く評価され、販売は芳しくなかったと言う。

後期では品質の低下に加えコストダウンによる簡略化や価格に見合わない安い部品の採用等により愛好家が離れる結果となった。

1999年10月に生産を一旦停止、2001年と2003年にオーダーのみで少量再生産されたがコルト社の2度目の経営悪化に伴い2005年に生産完全終了。

しかしコルトが経営状態を持ち直し、2020年1月より内部パーツに改良を加えた『パイソン2020モデル』として生産・販売が再開されている。


基本データ(6インチモデル)編集

全長292mm
銃身長152mm
重量1200g
口径9mm
装弾数6発

銃身長6インチのモデルが最初にラインナップされた。

後に 2.5インチ、3インチ、4インチ、8インチのモデルが追加された。

尚、2020モデルは2023年2月現在、4.25インチと6インチのみである。


エピソード編集

vs M19編集

先述の通り何かにつけて比較されるS&W M19とは、何もかもが逆である。

パイソンのシリンダーが時計回りに回転するのに対してM19は反時計回り、シリンダーラッチ(サムピース)はパイソンが引き、M19が押すことでシリンダーが解放され、パイソンのフレームパネルが左にあればM19のフレームパネルは右にあり、パイソンはシングルアクションのトリガーのキレに一定の評価があり、M19ダブルアクションの引きやすさを評価されている。


そんな両者の経緯もあってか、後にパイソンの銃身とM19のメインフレームを組み合わせた『スマイソン』なるカスタムガンが製作された。


登場作品編集

日本のメジャーな作品では、『シティーハンター』の主人公冴羽獠が愛用していることで有名。


また、『ルパン三世』第2シリーズ66話「射殺命令!!」で、ICPO暗殺セクションのビューティー警部が使用。これは.44マグナム弾仕様だったが、本来のパイソンが.357マグナム仕様であることが説明されなかったため、パイソンが暫くの間日本では.44マグナム弾仕様であると誤解されることになった。尚、1990年より.44マグナム弾を発射出来るアナコンダという、外見がパイソンに良く似た銃がコルト社より販売されているが、こちらはパイソンではなく『キングコブラ』という別の製品をベースにしている。


漫画作品では『コブラ』において主人公のコブラがコルトパイソンと同じデザインのリボルバー(劇中での名称はパイソン77マグナム)を使用しており、「小型ミサイル並みの破壊力がある」などとオーバーな表現で威力が強調されていた。近年の作品では『賭ケグルイ』に登場する生志摩妄がコルトパイソンでロシアンルーレットをしている描写がある。


刑事ドラマでは『太陽にほえろ!』をはじめ、『大追跡』、『西部警察』、『あぶない刑事』などで使用され、中でも『西部警察』では銃身や照準をカスタマイズしたPPCモデルも使用された。


特撮作品では『仮面ライダークウガ』で警視庁の対未確認生命体(グロンギ)用拳銃として登場している。警察官が持つには過剰な武器であることが作中でも説明されていたほか、ヒーローではない単なる刑事が対怪人用の弾薬を使って強豪怪人を撃破するという大金星を挙げている。


洋画では『ダーティハリー』シリーズの第2作で主人公・ハリー・キャラハンに敵対する警官がコルトパイソンを使用している。もっとも、ハリーの愛銃がS&W M29であることからそれに対抗する意味合いもあるとされる。


ゲームでは初代『バイオハザード』に登場したことで有名。ゲーム後半の強敵ハンターをも一発で倒せるほどの高威力を誇る反面、入手出来る専用弾薬が少ないのが特徴。同作では「コルトパイソン」名義で登場したが、以降のシリーズでは同様の特性を持つ高威力拳銃が「マグナム」という呼称で登場するのがお約束となっている。


実際の事件編集

國松孝次警察庁長官狙撃事件で使用されたと言われている。発射されたとされる弾もナイクラッド弾(樹脂コーティングを施したホローポイント弾)と呼ばれる対人殺傷・狩猟用の強力なものだった。


注意喚起編集

現在、中国製のコルトパイソンのトイガンがスカイマーシャルのトイガンと共に、実弾が発射出来る構造であるとして警察が回収しています(警察の対応は回収のみです)。もしも所持しているのであれば速やかに近くの警察署に連絡してください





関連イラスト編集

Hit the FloorCH冴羽撩 パイソン片手に。

Colt Python妄ちゃん。


関連タグ編集

拳銃 コルト リボルバー マグナム

スマイソン 冴羽獠

コルト・パイソン(ドールズフロントライン)

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